昨年7月に日本のH-IIAロケットで打ち上げられたアラブ首長国連邦初の火星探査機「HOPE」が、日本時間10日未明に火星周回軌道に投入された。 【2021年2月10日 UAE Space Agency】 アラブ首長国連邦(UAE)の火星探査機「HOPE(ホープ)」は昨年7月20日に日本のH-IIロケットによって鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、約半年間かけて火星に向かっていた(参照:「H-IIAロケット打ち上げ成功、火星探査機HOPE搭載」)。到着予定だった9日から10日にかけては管制を行うUAEのムハンマド・ビン・ラシード宇宙センターの様子がYouTubeなどで中継され、UAEのみならずアラビア語圏を中心に盛り上がりを見せる中、日本時間の10日午前1時過ぎ、無事に周回軌道に投入されたことが確認された。 これまでに火星探査機を周回軌道に投入したり着陸させたりしたのは、米国、旧ソ
米ハワイ島のマウナ・ロア山で、有人火星探査を想定した1年間の模擬実験が行われていたドームから出る参加者ら。ハワイ大学提供(2016年8月29日提供)。(c)AFP/UNIVERSITY OF HAWAII 【8月29日 AFP】(写真追加)米ハワイ(Hawaii)州で28日、米航空宇宙局(NASA)が実施していた有人火星探査を想定した1年間の隔絶実験が終了した。男女6人の参加者は1年ぶりに新鮮な空気を吸い込み、メンバー以外の人々と顔を合わせた。 6人は昨年8月28日から、マウナ・ロア(Mauna Loa)山の荒れた北斜面に建てられた直径11メートル、高さ6メートルのドーム状の施設の中で生活していた。 参加者のフランス人宇宙生物学者、シプリアン・ベルシュ(Cyprien Verseux)氏は、ドームの外に出て新鮮な食べ物を口にできる喜びを口にし、実験中に最も苦労したのは日々の単調さだったとマ
インド宇宙研究機関(ISRO)が22日、インド南東部スリハリコタのサティッシュ・ダワン宇宙センターから衛星20基を載せた極軌道衛星打ち上げ用ロケット「PSLV-C34」の打ち上げに成功した(Thr Times of INDIA、AFP、産経、Slashdot)。 今回の打ち上げでは、インド大学の学術向け人工衛星に加え、米国、カナダ、ドイツ、インドネシアなどの17か国の衛星が含まれる。20基の同時打ち上げは同国としては過去最多。 PSLV-C34は「Polar Satellite Launch Vehicle(PSLV)」とも呼ばれており、今回の打ち上げは36回目。ISROは今回の打ち上げで異なる軌道に衛星を安全に配置できる能力を示したという。世界的に衛星打ち上げのニーズが高まる中、商用ロケット打ち上げ企業にISROの存在感を示したいようだ。
ロシアの月・火星探索計画が、資金不足によって延期される可能性があるという(PHYS.ORG、examiner.com、Slashdot)。 今年の3月、ロシア連邦宇宙局(Roscosmos)は欧州宇宙機関(ESA)と共同で火星探査機打ち上げを実施する予定となっている。この計画はエクソマーズと呼ばれ、2つのミッションプログラムから構成されている。最初に実施されるのは、ロシア製の周回機Trace Gas Orbiterとイタリア製の着陸機Schiaparelliの打ち上げ。10月には火星のメリディアニ高原にSchiaparelliを降下させる予定だ。このミッションの主要な目的は火星の大気ガスの分析。特にメタンが生物学的なのか地質学的な由来のものであかを分析するという(ESA、SED)。 延期の可能性があるのは、これに続く第2弾のミッションだという。このミッションは欧州のローバーとロシアの地表探
現在火星に取り残された宇宙飛行士のサバイバルを描く映画「オデッセイ」が日本でも上映されているが、NASAの火星有人探査計画について、米議会で「現実味が足りない」と批判されているそうだ(blastingnews、Slashdot)。 火星有人探査計画は2010年にオバマ大統領がぶち上げたものだが、そこから6年が経過した今年の議会への説明では、証言者の3人のうち2人が現実味が足りないと発言している。彼らは月への探査が現実的であり、水の補給などに必要な月への足かがりを構築しておくことが、長期的に見て火星探査に有益だとしている。 NASAのゴダード宇宙飛行センターの元ディレクターTom Young氏によると、有人火星探査計画では深宇宙探査船であるOrionとそれを打ち上げるスペース・ローンチ・システム以外の進捗がなく、全体的な実像がまとまっていないと指摘している。また、放射線への長期暴露に対処する
スペースシャトルの運用が終了して以来、NASAは米国の宇宙飛行士をISSに輸送する業務についてロシアに依存してきた。米国はこのような業務を行う輸送機を必要としているにも関わらず、議会はNASAに要求額よりも少ない予算しか与えていない。スペースシャトル計画の終了後、NASAはスペースシャトルの代替機をボーイングやSpaceX社に開発委託することを決めた。しかし、与えられている予算が少ないことから代替機開発は遅れているという(space.io9、Slate、Examiner.com、Slashdot)。 予算が少ない理由の一つは議会と政府の関係が悪いことだ。ブッシュ政権時代に立案されたNASAの月面探査計画をオバマ政権が議会に対する根回し無しに打ち切った。これが尾を引いて、議会との関係がこじれているとされている。 また、現在ISSへの輸送はロシアのソユーズに依存しているが、この輸送単価が年々高
ロシアが空軍と宇宙部隊を統合し、新たな「航空宇宙軍」を発足させた(Sputnik、産経新聞)。「空軍と宇宙部隊の傘下にある防空、ミサイル防衛部隊を一つの指揮系統に入れて防衛力を高める」ことが狙いだという。 ソ連~ロシアのこの辺の軍事組織・軍種は頻繁に合従・分割・改組・改名されており、全部諳んじてフォローできるのは、専門家かマニアだけであろう。 なお、この最新の改組は日本語版Wikipediaではまだ反映されておらず、英語版Wikipediaでは「After 1.08.2015 Aerospace Defence Forces including: Air Force、Air Defence + ABM、and the Space Forces.」と一行だけ触れている。流石にロシア語版Wikipediaでは「Воздушно-космические силы Российской Федер
(CNN) 月探査への関心が再び高まっている。月面上に高濃度で存在するとされるヘリウム3について、将来核融合発電所用の燃料に利用できるとの観測が出ているためだ。実際の探査では、コストなどの観点からロボットの活用が見込まれる。ドイツで開発が進むサル型ロボットを取材した。 「チャーリー」の愛称で呼ばれるサル型ロボット(正式名称は「iStruct」)の開発に取り組むのは、ブレーメンにある独人工知能研究センター(DFKI)。同センターの研究者、ダニエル・クーン氏はサル型を選んだ理由として、「複数の移動方式の研究が可能になる」と説明する。4足モードで優れた歩行能力を発揮する一方で、直立状態の2足歩行もできるなど、姿勢や歩行形態を柔軟に変化させられる点が決め手となった。4足歩行は安定性で上回るが、平地での機敏な動きには2足歩行の方が適しているという。 チャーリーを開発する上での最大の目玉は、状況に合わ
米フロリダ州ケープカナベラルから打ち上げ直後に爆発した米スペースXのファルコン9ロケットの組写真(2015年6月28日撮影)。(c)AFP/HANDOUT/NASA TV 【6月29日 AFP】米フロリダ(Florida)州ケープカナベラル(Cape Canaveral)から28日に打ち上げられた米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)のロケットが、打ち上げ後3分足らずで爆発した。 無人物資補給船「ドラゴン(Dragon)」を載せた「ファルコン9(Falcon 9)」ロケットは、現地時間28日午前10時21分(日本時間同日午後11時21分)、晴れて澄み渡った空へ打ち上げられた。スペースXにとって7度目の物資補給任務だった。 だが、打ち上げから2分19秒後にロケットとの通信が途絶えた。スペースXのストリーミング放送(ウェブキャスト)と米航空宇宙局(NASA)のテレビには、数秒間、巨大な煙のう
地球外知的生命体に向け、宇宙空間にメッセージを送るのは是か非か。今年に入り、米国でこんな論争がヒートアップしている。高名な天文学者やSF作家、実業家らが両陣営に分かれて議論を展開しており、将来人類を滅ぼす原因となるかで見解が分かれる人工知能(AI)をめぐる論争に続き、全米の関心を集めている。(SANKEI EXPRESS) 博愛主義、証明できぬ AP通信によると、事の発端は2月中旬に米カリフォルニア州サンノゼで開かれたアメリカ科学振興協会(AAAS)の年次大会で、この問題が議論されたこと。これを受け、米宇宙ベンチャー「スペースX」のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO、43歳)や約70個の惑星を発見し「惑星ハンター」の異名を持つ米天文学者のジェフリー・マーシーさん(60)らが地球外生命体に向けたメッセージ送信を控えるよう求める請願運動を始めたのだ。
(CNN) 冥王星は惑星なのか違うのか――。米ハーバード大学でそんなテーマのフォーラムが開かれ、参加者が惑星かどうかを決める投票を行った。 国際天文学連合(IAU)は2006年、冥王星は惑星の定義に当てはまらないと判断し、「準惑星」に降格した。これで太陽系の惑星の数は9個から8個に減った。 しかしIAUの定義を巡っては今も論争が続く。ハーバード大学スミソニアン天体物理学センターが9月18日に開いたフォーラムでは、惑星の定義について専門家が討論し、聴衆にも参加してもらって投票を行った。 その結果、会場が出したのは「冥王星は惑星」という結論だった。 冥王星を目指す探査機「ニュー・ホライズンズ」計画にかかわる研究者のアラン・スターン氏は、冥王星の降格を認めない専門家の1人。降格は太陽から遠く離れているためだと主張し、「もし地球が冥王星の場所にあれば、地球も降格されるだろう」と指摘した。
インドの火星探査機、Mangalyaan(ヒンディー語で火星・クラフト)は、7400万ドルという低予算でアジア初の火星への到着を実現した。これは宇宙探査のための新しいパラダイムを示唆するものになるかもしれないという(NBC、本家/.)。 Mangalyaanの打ち上げや運用に要した費用は、NASAの火星探査機であるMavenで掛かった6710万ドルの約9分の1に過ぎない。その理由の1つに、Mavenでは科学的使命のために実績のある米国の技術が使用されているいっぽう、Mangalyaanでは「初めて使う技術」が多い点が挙げられている。技術的なテストもその目的に含まれているからだ。また重量が軽いため、積載量の少ないインド製ロケットでも打ち上げが可能だった点もある。
【2014年9月24日 インド宇宙研究機関】 インドの探査機「マンガルヤーン」が日本時間24日11時ごろ、火星を周回する軌道に予定どおり投入された。地球以外の惑星を周回する探査機の軌道投入成功は、アメリカ、旧ソ連、ヨーロッパについで4か国目、アジアでは初となる。 地球から飛行を開始し、火星周回軌道に投入されるマンガルヤーンの想像図(提供:ISRO、以下同) 打ち上げ前、ロケットのフェアリングに格納されるマンガルヤーン インド初の火星探査機「マンガルヤーン」(注)は、2013年11月5日14時38分(インド時間、以下同。日本時間同日18時8分)に、インドのアンドラ・プラデシュ州スリハリコタにあるサティシュ・ダワン射場から打ち上げられ、これまで6回の軌道修正を行いながら順調に飛行してきた。 そして本日9月24日7時30分過ぎ(日本時間11時)、火星周回軌道への投入が実行された。8時0分、アンテ
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