2年半前、駐日フィンランド大使館の参事官として日本へ赴任してきたミッコ・コイヴマーさん。育児を積極的に手伝う父親を意味する「イクメン」という言葉を聞いて、驚いた。「フィンランドには、そういう特別な言葉はありませんでした。男性も育児をすることは普通なことなのです」。待機児童問題を抱え、仕事と育児の両立が難しい日本にとって、フィンランドで実践されている子育ては何かのヒントになるかもしれない。ミッコさんにインタビューした。 ミッコさんは4歳の男の子と2歳の女の子、2人の父親。その1日はこんなふうだ。午前7時前に起床、食事の準備と子供たちの着替えを妻のエリサさんと手分けする。子供たちが保育園へ行く日は、お弁当も作る。子供たちが通う保育園では、保護者だけが見られるフェイスブックのページがあり、子供たちの様子が紹介されているので、仕事が山積みの日でもちょっとのぞく。仕事を終えて、午後5時には職場を出て