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オランウータンは自然を「薬箱」として利用する術を心得ているようです。 独マックス・プランク動物行動研究所(MPI of Animal Behavior)はこのほど、インドネシアの熱帯雨林にて、オスのオランウータンが薬草を傷口に塗り込んだり、貼ったりして、自己治療する様子の記録に成功したと発表しました。 このように薬効の知られている植物を使ってケガを治した事例は、ヒト以外で初めて確認されたという。 薬草による創傷治療の起源はヒトとオランウータンの共通祖先にまで遡るのかもしれません。 研究の詳細は2024年5月2日付で科学雑誌『Scientific Reports』に掲載されています。 目次 薬草を使ってケガを自己治療するオランウータン独自に発明したのか?仲間から教わったのか? 薬草を使ってケガを自己治療するオランウータン ケガや病気を治すために薬草を利用するのは、私たちヒトだけではありません
小説を読むことは認知能力をアップさせるようです。 独ユリウス・マクシミリアン大学ヴュルツブルク(JMU)の新たな研究で、小説のようなフィクション作品を読むことは、言語能力や共感能力を含む認知機能の向上をもたらすことが明らかになりました。 また小説ほどの効果はなかったものの、ノンフィクションの文章を読むことでも有意な効果が確認できたとのことです。 研究の詳細は心理学雑誌『Journal of Experimental Psychology:General』に掲載されています。 目次 読書は動画の視聴より認知能力の向上に役立つ?小説を読むことは言語能力と他者への理解力を高める 読書は動画の視聴より認知能力の向上に役立つ? 昨今はYouTubeやサブスクリプションを中心とする映像媒体の人気が高まるのに反し、人々の「活字離れ」が進んでいるといわれています。 「最近は動画ばかり見ていて、ほとんど読書
ドイツのブラウンシュヴァイク工科大学(Technische Universität Braunschweig)に、学生用の特殊なパビリオン(仮設の建築物)が建設されました。 一見、普通の建物のように思えますが、実はすべてが正方形のモジュールの組み合わせで構成されていて、建物の構造を簡単に「拡張・移動・再構成」できる設計になっています。 まるでパズルゲームのように、間取りを変化させることができ、変化し続ける学生たちの活動のニーズに対応することができます。 この作品は、ドイツの建築家であるグスタフ・ドューシング氏によって考案されたものであり、2024年のEU現代建築賞(ミース・ファン・デル・ローエ賞)を受賞しました。 目次 2024年のEU現代建築賞を勝ち取った「再構築可能な建物」 2024年のEU現代建築賞を勝ち取った「再構築可能な建物」 ブラウンシュヴァイク工科大学に建設されたパビリオン
100年前の日本の鍛造技術を応用して「究極の金箔」の単離に成功柏屋氏ら研究チームは、日本の100年前の鍛造技術を採用 / Credit:Shun Kashiwaya(Linköping University)_A single atom layer of gold – LiU researchers create goldene(2024)研究チームは、「Ti 3 AuC 2」から金の層を傷つけずに、チタン炭化物だけを取り除く方法を探しました。 その結果採用されたのが、「村上試薬」と呼ばれる溶液です。これは1918年に東北大学の村上武次郎(むらかみ たけじろう)氏が発明した「フェリシアン化カリウム(赤血塩)溶液」です。 この村上試薬は、金属に含まれる炭化物をその組成に応じて明るいオレンジ色に染める腐食液で、これにより合金の組成や不純物を顕微鏡で検証しやすくします。 またこの試薬は腐食液なの
宇宙には重力に関する不具合があるようです。 カナダのウォータールー大学(UW)で行われた研究によって、私たちの宇宙では重力定数が一様ではなく、宇宙の端では重力が1%ほど弱くなる宇宙法則の不具合「グリッチ」が起きていることが示されました。 既存の宇宙論「ΛCDM」は近年の観測結果によってその信頼性が揺らいでおり、何らかの抜本的な修正が求められています。 グリッチはバグと同じくコンピューターで起こる障害を意味しますが、バグが主にプログラムのミスで起こる一方、グリッチは主にプログラムに原因はなくシステム全体を原因とした予測不能の不具合であり、ある意味でシステムの個性とも解釈できます。 もし宇宙全体をプログラムする完璧な存在がいたとしても、バグはなくせてもシステム全体の個性であるグリッチが起こることは防げなかったでしょう。 新たな研究では宇宙法則に一定の不具合「グリッチ」が存在することを認めること
激しい怒りを抱くことに関して、「ぶちキレる」という表現があります。 漫画やアニメなどでも、1つの表現方法として、血管が浮き出た「怒りマーク」や「ブチッ」という擬音が当てられます。 このように私たちは「怒りの感情」と血管の状態をよく関連付けて考えていますが、実際医学的にも激しく怒ると血管が損傷することがあるのでしょうか? 最近、コロンビア大学アーヴィング医療センター(CUIMC)に所属するダイチ・シンボ氏ら研究チームは、怒りが一時的に血管の弛緩を妨げると報告しました。 この新しい発見は、怒りが血管の機能と健康に悪影響を及ぼすメカニズムに光を差すものとなりました。 この研究の詳細は、2024年5月1日付の学術誌『Journal of the American Heart Association』に掲載されています。 目次 怒りは心臓病や脳卒中のリスクを高める怒りの感情が血管の弛緩を阻害する 怒
金に銀や銅を混ぜて薄く引き伸ばした「金箔」は、仏像・工芸品の装飾として、また料理に振りかけるなどして用いられています。 この金箔は想像以上に薄く、その厚さは0.0001mmです。ただ、それでもこれは金原子500個分の厚さがあります。 しかしこの度、スウェーデンのリンショーピング大学(Linköping University)に所属する柏屋駿氏ら研究チームが、原子1個分の厚さしかない極限まで薄い金シートを作り、単離することに世界で初めて成功しました。 いわば「究極の金箔」とも言えるこの極薄の物質には、大きな可能性が秘められています。 研究の詳細は、2024年4月16日付の学術誌『Nature Synthesis』に掲載されました。 目次 原子1個分の厚さしかないシート状の物質偶然発見された原子1個分の厚さの金シート「ゴールディン」100年前の日本の鍛造技術を応用して「究極の金箔」の単離に成功
冷たいビールや冷酒が美味しい理由を分子レベルで解き明かすお酒内部の分子配列はアルコール濃度だけでなく、温度によっても異なります。 先にも述べたように、アルコール濃度が低く、お酒の温度が低い場合、分子構造はピラミッド型に、アルコール濃度が高く、お酒の温度が高いほど、分子構造は鎖状に変化していきます。 ウイスキーや白酒の場合、アルコール濃度の僅かな差が急激な変化ポイントに達する要因になりました。 しかし一般的なビールのアルコール濃度の場合、前後にそのようなアルコール濃度による急激な変化ポイントはありません。 では冷えたビールが美味しいのは、冷えた水が美味しく感じるのと同じ、ただの温度効果なのでしょうか? 研究者たちは、そうではないと述べています。 というのもこれまでの結果は、お酒を一定の環境で調べた結果であり、冷やした結果についてのものではないからです。 そこで研究者たちは改めて冷えたお酒につ
増税に関するニュースは、日本でも日々話題に上がっており、無駄な支出を見直さず増税に走る政府に批判の声を上げる人も多く見られます。 しかし、税金には国の収入以外の目的で導入されるものがあります。 それが、関税やたばこ税など、消費の抑制を目的に導入される税です。 実際喫煙者の中にも、たばこ税の増税をきっかけにたばこをやめられたという人も多いでしょう。 そのためこの考えが拡張され、糖分や塩分など自分の意志では摂取を控えることが難しい食品に課税対象を広げることで、国民の健康を守る方法が検討されており、すでにいくつかの国で導入されています。 そこでイギリスのインペリアル・カレッジ・ビジネス・スクール(Imperial College Business School)に所属するエリサ・ピネダ氏ら研究チームは、高脂肪・高塩分・高糖分(HFSS)食品への課税の影響を調査した20の研究を分析し、そ課税の効果
キンキンに冷えたビールが美味しい理由は心理的なものではありませんでした。 中国科学院(CAS)で行われた研究により、冷やしたお酒が美味しく感じる理由を分子レベルで解明することに成功しました。 お酒は種類によりある程度のアルコール濃度が決まっており、好まれる温度も異なります。 新たな研究ではそれら理由を探るべく、ビール・日本酒・ワイン・ウイスキー・ブランデー・ウォッカ・白酒などのお酒を対象に、アルコール濃度と温度変化が「お酒の分子」に及ぼす影響を精密に測定し、味に関してもプロのテスターを採用して評価しました。 研究成果には、お酒の濃度をめぐる「歴史的」「経済的」な知見も含まれており、お酒好きには興味深い内容になっています。 研究内容の詳細は2024年5月1日に『Matter』にて「エタノールと水のクラスターがアルコール飲料の臨界濃度を決定する(Ethanol-water clusters d
「高脂肪・高塩分・高糖分」食品への課税と健康食品への補助金が効果的過去数十年にわたり、50を超える国や地域で、砂糖入り飲料への課税が行われました。 一方で脂肪や塩分、糖分の高いHFSS食品に課税してきた国は16カ国(メキシコ、アメリカ、カナダ、オランダなど)のみです。 そこで今回、ビネダ氏ら研究チームは、それらの国々の課税を扱った20の研究を総合的に分析しました。 脂肪や塩分、糖分の高いHFSS食品に課税してきた国々を分析 / Credit:Canva その結果、HFSS食品に対する課税が、国民を健康に導く可能性があると分かりました。 例えばメキシコでは、チョコレートやシリアル、ポテトチップスなど、生活必需品ではない高カロリー食品に8%の課税が課せられました。 その結果、課税対象食品の売り上げが、スーパーマーケットで18%、小売店で最大40%減少しました。 また当然ですが低い税率を課すより
ティラノサウルスはどれくらい賢かったのか? これは長く続く恐竜の論争の1つです。 2023年1月、古生物学会に大きな波紋を広げる一つの研究が発表されました。 それが「ティラノサウルスは現代のヒヒと同等の高い知能を持っていた」というものです。 このことから研究はティラノサウルスが「カラスのように道具を使えた可能性もある」と推測していました。 しかし、ティラノサウルスがそこまで高い知能を持つというのは多くの古生物学者にとって、あまりにも大胆かつ刺激的すぎる主張でした。 そこで今回、カナダ・アルバータ大学(University of Alberta)を中心とする国際研究チームは、この主張を再検証し「ティラノサウルスは現代のワニくらいの知能しかなかった」と反論する研究を発表したのです。 果たして、どちらが真実に近いのでしょうか? 研究の詳細は2024年4月26日付で科学雑誌『The Anatomi
空を悠然と飛ぶ鳥たちを見て、「一体どの高さまで行けるのだろう?」と思ったことはないでしょうか。 もちろん、その高さは鳥の種類によって様々です。 例えば、私たちに最も身近なスズメは約10〜15メートルの高さを飛び、ハトだと約100メートルの高さまで飛ぶことができます。 しかし鳥の潜在能力はこの程度に留まりません。 もっともっと高い場所を飛べる鳥は地球上にたくさんいます。 では、これまでで最も高い場所を飛んだ鳥の世界記録はどのくらいなのでしょうか? 目次 世界記録は上空1万1300メートル!鳥が備えている「呼吸器システム」の凄さとは? 世界記録は上空1万1300メートル! 世紀の大記録は1973年、西アフリカのコートジボワール上空にて打ち立てられました。 一機の民間航空機がなんと上空1万1300メートルという高さで、一羽の鳥にぶつかったのです! こうしたバードストライクは航空機の故障の原因とし
数学者の人生とは、どんなものを想像するでしょうか? 暴力とは無縁の、机で日々難しい計算問題を考えるような人生でしょうか? しかし数学者ガロアに関して言えば、それはまったく当てはまりませんでした。 彼は19歳のとき、恋人を掛けた銃の決闘で命を落としたのです。 しかも彼はその若さでこの世を去る前、決闘の前夜に、ある数学のアイデアを書き残していたのです。 それが現代でも高く評価され続ける数学の重要理論「ガロア理論」です。 相対性理論も量子力学も、ガロア理論がなくては語れません。そして、数学界の超難問とされてきたフェルマーの最終定理の証明でもガロア理論は重要な鍵を握っています。 まるで小説の主人公のような波乱万丈の人生を送った天才ガロア。 彼のドラマチックな人生を知れば、意味はわからなくても数学が好きになるかもしれません。 目次 10代で思いついたガロア理論天才だが説明は下手だったガロア壮絶な死因
売春については、性感染症の拡大や、性的サービスを強要される被害を防ぐため、法的に禁止している国が多く存在します。 ただ日本を含め、この法律には単純に買売春をしただけの場合には、罰則規定はありません。 そのため、有名無実な法律になっていると考える人も多く、きちんと刑罰化すべきという議論もあります。 しかし最近、スウェーデンを対象とした新たな調査で、重要な事実が報告されました。 スペインのポンティフィシア・コミージャス大学(UPC)の研究により、スウェーデンに導入された「売春の刑罰化」が意図せずして「強姦犯罪率の増加」につながっていた証拠が見つかったのです。 これは売春を安易に刑罰化してしまうことが返って危険である可能性を示唆しています。 研究の詳細は2024年3月14日付で学術誌『Journal of Population Economics』に掲載されました。 目次 売春の法的扱いは国によ
江戸時代は現代とは命の重さが異なっていたこともあり、仇討ちや無礼討ちといった行為も合法的に行われていました。 これらは時代劇でもよく取り上げられており、中には「忠臣蔵」のようにこれが主軸となっているものさえありますが、実際の仇討ちや無礼討ちは時代劇とはかなり異なっています。 果たして江戸時代の仇討ちや無礼討ちはどのようなものだったのでしょうか。 本記事では仇討ちや無礼討ちの手続きや実情について紹介していきます。 なおこの研究は、谷口眞子(2005)「実力行使からみた近世社会と法規範」早稲田大学文学学術院博士論文に詳細が書かれています。 目次 成功率数パーセントの仇討ちほとんど行われなかった無礼討ち 成功率数パーセントの仇討ち 歌川国芳の「忠臣蔵十一段目夜討之図」、このモデルとなっている赤穂事件は日本でもっとも有名な仇討ちの1つである / credit:wikipedia 仇討ち(あだうち)
地球上で最も深い”海の穴”が見つかったようです。 メキシコ国立南部国境大学(ECOSUR)はこのほど、ユカタン半島の海岸沿いにある「タアム・ジャ・ブルーホール(Taam Ja’ Blue Hole)」が水深420メートルに達し、世界で最も深いブルーホールであることを突き止めました。 これまでの世界記録は水深301メートルだったため、一挙に100メートル以上も更新したことになります。 では、この「ブルーホール」とは一体どういうものなのでしょうか? 研究の詳細は2024年4月29日付で科学雑誌『Frontiers in Marine Science』に掲載されています。 Taam Ja’ Blue Hole in Mexico’s Chetumal Bay found to be deepest in the world https://phys.org/news/2024-05-taam-j
火星には地球とは異なる不思議な地形がいくつも見つかっていますが、中でも謎の多いのが「アングストゥス迷路」あるいは「インカシティ」と呼ばれる地形です。 ここはまるで都市の遺構のように人工的に区切られた地形が広がっています。 この地域は形成方法も未解明ですが、他にも不思議なものが見つかっています。 それがESAが公開した「アングストゥス迷路(Angustus Labyrinthus)」の画像に映る、謎の「黒いシミ」です。 この地域のすぐ近くの地表には同じように黒いシミが見られていて、まるで「大量のクモ」のように見えると話題になっています。 もちろん、実際にクモが存在しているわけではありませんが、この「黒いシミ」や「クモのような地形」は、どのようにして生じたのでしょうか。 目次 迷路のような不思議な地形!? 火星の「インカシティ」インカシティに広がる黒いシミの下には「大量のクモ」のような模様が刻
現在、地球上で最も大きな鮭である「キングサーモン」は、全長1.5メートル・体重60キロの巨体を誇ります。 ところが過去の地球には、これをはるかに上回る怪物サーモンがいたのです。 約500万年前まで北米の海に存在していた「オンコリンクス・ラストロスス(Oncorhynchus rastrosus)」はサケ科の中で最大の魚種であり、最大全長は約2.7メートルに達しました。 また米フィラデルフィア・カレッジ・オブ・オステオパシック・メディスン(PCOM)の最新研究で、本種は口先の左右にイノシシのような一対の牙を生やしていたことが明らかになったのです。 研究の詳細は2024年4月24日付で科学雑誌『PLOS ONE』に掲載されています。 目次 史上最大の怪物サーモンの「牙」とは?牙は口先の左右から生え出ていた! 史上最大の怪物サーモンの「牙」とは? オンコリンクス・ラストロスス(以下、O. ラスト
血液型を気にせず輸血できる時代が来るかもしれません。 デンマーク工科大学(DTU)とルンド大学(LU)で行われた研究により、腸内細菌から発見された酵素を赤血球と混合すると、ヒトAB0血液型のA抗原とB抗原を構成する特定の糖を除去できることが発見されました。 A型の人の赤血球にあるA抗原とB型の人の赤血球にあるB抗原は、適合しない血液型を輸血できない原因となっています。 もし原因となる抗原を全て除去できるようになれば、患者の血液型に関係なく輸血できる汎用輸血液を作れるようになるでしょう。 しかし、なぜ腸内細菌に血液型の壁を超える酵素が隠されていたのでしょうか? 今回はまず前半で異なる血液型が輸血できない理由や、血液型の進化的なルーツを紹介しつつ、次ページ以降で腸内細菌を利用した新たな方法について解説したいと思います。 研究内容の詳細は2024年4月29日に『Nature Microbiolo
気温の上昇と共に、海で生じる水難事故が増加します。 溺れている人を助けることは簡単ではなく、助けに水中に飛び込んだ人が犠牲になる二次被害も後を絶ちません。 二次被害を起こさずに溺れている人を助ける1つの方法は、「救命浮輪」を用いることです。 しかし、溺れている人に上手く浮輪を投げ込むことはかなり困難です。さらに離れた場所で溺れている人に対しては浮輪を届ける手段がありません。 中国のドローン会社「Didiok Makings」が開発した救命浮輪ドローンは、そんな救命浮輪の限界を打破しています。 この浮輪型ドローンは、溺れている人の元へ飛んでいくことができ、そのまま救命浮輪として助けることができるのです。 Hybrid rescue drone flies out to swimmers and becomes a lifebuoy https://newatlas.com/drones/ty
最近、海外で人気の投稿型ソーシャルサイト「Reddit」のある投稿が大きな話題を呼びました。 歯科医として働いている投稿者は、新しく改装された両親の家を訪ねた時に、奇妙な床に気づき、その内容を写真付きで投稿しました。 なんと廊下の床タイルの1つに、人間の顎骨らしきものが埋め込まれていたのです。 恐ろしい事件のようにも思える出来事ですが、これは一体誰の骨だったのでしょうか? A dentist found an ancient human jawbone embedded in his parents’ tile floor https://www.washingtonpost.com/science/2024/04/23/human-jawbone-floor-tile-fossil/ How many bathrooms have Neanderthals in the tile? ht
すべての始まり 星雲を記録したメシエ・カタログ星雲(NGC 604)。 / Credit:Wikipedia星雲は、星間ガスや宇宙塵が集まってできた、その名の通り宇宙に浮かぶ雲のような天体です。 古代の天文学者たちは肉眼でこの天体を発見し、「ネビュラ:Nebula」(星雲の英名。語源はラテン語で霧・雲を表す単語「nebura」)と呼んだのです。 はっきりとした星の輝きと異なり、ぼんやりと滲んで見えるこの天体は天文学者たちにとってずっと謎の存在でした。 しかし、望遠鏡の精度が上がってくると、星雲は非常に夜空にたくさんある天体だということがわかってきます。 正体はわからないものの、星雲というほんやりした天体は宇宙ではごくありふれたもので、それほど特殊な天体ではないという認識が天文学者たちの間には広まっていくのです。 そんな星雲の研究で有名なのが、18世紀フランスの天文学者シャルル・メシエです。
匂いの感じ方は「言葉」によって変わる!匂いは一般的に鼻の中に取り込まれた化学物質によって知覚されます。 空気中に漂う匂い分子が鼻腔内に入って嗅細胞を刺激すると、電気シグナルが発生し、それが大脳に到達することで匂いの感覚が生じるのです。 しかしそれと同時に、主観的な匂いの感じ方は「言葉による思い込み」の影響を強く受けることが指摘されています。 例えば、レモンの香りを「これはレモンです」と言われて嗅ぐ場合と、「これはライムです」と言われて嗅ぐ場合では受ける印象が大きく変わると考えられるのです。 このように言葉が知覚に及ぼすメカニズムを解明することは、私たちが世界をどのように認識しているかを理解する上でとても大切です。 しかしながら今までのところ、言葉のラベリングが匂いの感じ方に与える影響や、脳内における匂いの情報処理にどんな影響を与えるかについてはあまり研究が進んでいません。 そこで研究チーム
馬頭星雲は地球から約1300光年の距離にある有名な暗黒星雲です。 その名の通り、馬の頭の形に見えることから「馬頭(ばとう)」と命名されており、その特徴的な姿から宇宙に関する図鑑を開けば必ず載っていると言っていいほど有名な星雲です。 知られている画像は、この星雲をかなり引きで映した姿でしたが、この馬の頭の部分は接近するとどのようになっているのでしょうか? 最近、アメリカ航空宇宙局(NASA)や欧州宇宙機関(ESA)らの研究チームは、これまでで最も鮮明な馬頭星雲の赤外線画像の撮影に成功したと発表しました。 今回撮影されたのは馬の頭頂部に当たる部分で、前例のない解像度で細かな雲の形やフィラメント構造が捉えられています。 研究の詳細は2024年4月24日付でプレプリントサーバー『arXiv』に公開されました。 JWST Captures Features of The Horsehead Nebu
頭部移植というコンセプトは、科学と倫理の境界を探る実験として長い間興味の対象でした。 この分野での初めての注目すべき実験は、1908年にアメリカのチャールズ・ガスリーによって行われました。 彼はある犬の頭を別の犬の首の側面に移植し、世界初の人工的に二頭蓋の犬を生み出しましたが、移植された頭部は深刻なダメージを受けました。 この研究は、その後の科学者たちに多大な影響を与え、1954年にはソ連のウラジーミル・デミホフ(イヌの頭部移植)が成功を収め、1959年には中国でも同様の実験(イヌの頭部移植)が行われました。 さらに1970年にアメリカの脳神経外科医ロバート・ホワイトによる実験ではサルの頭部を切り離し、別のサルの体に移植することに成功しました。 残された映像記録からは、頭部移植を受けたサルに意識が残っており、研究者の刺激に対して敏感に反応している様子が示されています。 そこで中国のハルピン
最近、海外のTikTokで「パンを冷凍すると体に良くなる」という噂がまことしやかに囁かれて、反響を呼んでいます。 「また嘘くさい情報だな〜」と思うかもしれませんが、実際、過去の研究で報告されている作用できちんとした根拠が存在します。 研究によるとこの作用は、パンを焼いたときに発生する粘性のあるデンプンが、冷凍することで消化・吸収されにくい「レジスタントスターチ(resistant starch)」という難消化性デンプンに変化することで起こります。 この消化されにくいデンプンは、血糖値の急上昇が抑えられるだけでなく、腸内環境を整える効果も期待できるというのです。 このデンプンが作用した効果は、ご飯を冷凍した場合にも見られるといいます。 では、その詳しい仕組みや健康効果について見てみましょう。
プランクやランニングなど時間を決めて運動した際、時計を見て「思ったより時間が進んでいない」と感じたことはないでしょうか? 人の感じる時間経過は状況によって伸び縮みすることが報告されていますが、運動に関しても以前から「時間の認識を遅くする」効果があると考えられています。 イギリスのカンタベリークライストチャーチ大学 (Canterbury Christ Church University)心理生命科学部に所属するアンドリュー・マーク・エドワーズ氏ら研究チームも、実際の競技を模したサイクリングテストにより、運動中は運動前後に比べて時間経過の認識が遅くなると報告しています。 そして興味深いことに、今回の実験では、その時間の遅延が、競争相手の有無や、自覚的運動強度(いわゆる「きつさ」)とは無関係であることも示されました。 運動はきついほど時間を遅く感じそうに思えますが、今回の結果は「運動行為そのも
ワクチンも中和抗体も効きませんでした。 オランダのアムステルダム大学(UvA)で行われた研究により、613日間にわたり新型コロナウイルス感染症に感染し続けた72歳の免疫不全男性体内で、高度に変異した新規変異体が出現したことが報告されました。 613日も感染したまま治らなかったというのは、これまで知られている中で最も長期にわたる新型コロナウイルスの症例です。 研究ではこの患者のウイルスのDNA配列が継続的に調査されており、感染後に50カ所以上の変異が起き、免疫回避性ウイルスに進化していることが示されています。 男性には複数回のワクチン接種や抗体治療も行われていましたが、予防することも治療することも叶わず、リンパ腫の悪化によって死亡してしまいました。 研究者たちは、感染期間が非常に長い免疫不全患者において、新型コロナウイルスの危険な変異株が発生する可能性が浮き彫りにされたと述べています。 研究
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