サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
円安とは
note.com/takahiroanno
画像生成AIの躍進が目覚ましい。エンジニア兼SF作家の筆者としては、AIが絵を描けるようになるのなら、絵が描けない自分でも漫画制作ができるようになるのではという期待があった。実際に2022年の末頃にはstable diffusionを使った漫画制作UIのプロトタイプを作ってみたこともある。 Google ColabでAI漫画制作用のUIを試作してみた。コマごとにプロンプトが割り当ててあって、AIが裏でたくさん選択肢を作りまくってくれる。人間が大量の絵からベストなものを選んだり、構図やセリフの調整に集中できるようなワークフローがいいのではないかという仮説 #stablediffusion pic.twitter.com/zI64zm3cNI — 安野貴博 (@takahiroanno) November 10, 2022 それから半年以上の月日が経ち、世の中でもMulti ControlNe
ボイスチェンジャー技術の発展が目覚ましい。昨年にはMMVCと呼ばれるソフトウェアがリリースされ、音声の録音データがあれば「誰かの声」を一定のクオリティで再現することができるようになった。更に、先月出現したRVCというボイスチェンジャーではトレーニングが飛躍的に簡単になり、より手軽に高クオリティなフェイク音声をリアルタイムで作り出すことができるようになった。あまりの凄まじさに一部では「パンドラの筺が開いた」とか「神の逆鱗に触れるレベル」と言われている。 技術の進化に合わせるように、ここ数年、ボイスチェンジャーを使って他人の声になりすまして、詐欺や何かの目的を達成するディープフェイクボイスチェンジ攻撃が起きるようになった。2019年にはイギリスのエネルギー事業社で、親会社のCEOになりすました何者かから電話があり「今すぐハンガリーのこの会社に振り込め」と言われて3000万円を振り込んでしまった
今のGPT4は実践投入レベルの使い方もあれば、そうでない使い方もあると思っている。今回のポストでは、私がやった執筆支援の実験を8つほど紹介し、物書き目線から3段階評価した。○は作品制作にすでに実戦投入している利用方法。△は自分が実作に活用はしていないものの、ユーザビリティが良くなれば使いたいと思えるもの。×は現状だと使い所がない、ありがたみがないなと思ったものである。 1)AI読者モニター:書いた小説を読んでもらって感想や質問をGPTに自動生成させる → △使って意味ある場面はありそうPython-docxを利用して該当の位置にGPTの感想や質問を自動挿入 できた〜!ボタン1つ押せばChatGPTにWordで小説を読ませて「ここまで読んだときにこういう感想を持ったよ」とか「こういう疑問を持ったよ」みたいなことをコメントさせられるようになった。仮想モニタ読者の反応をヒントに執筆支援ができんじ
漫画未経験のエンジニアが今のAIで漫画制作にトライしてみた記録2023年夏時点版 画像生成AIの躍進が目覚ましい。エンジニア兼SF作家の筆者としては、AIが絵を描けるようになるのなら、絵が描けない自分でも漫画制作ができるようになるのではという期待があった。実際に2022年の末頃にはstable diffusionを使った漫画制作UIのプロトタイプを作ってみたこともある。 それから半年以上の月日が経ち、世の中でもMulti ControlNetやLoRAなどの画像生成AIを制御する手法が登場してきた。そろそろ技術も熟してきたということで、漫画の実作に取り組
10年前に提唱された「リーンスタートアップ」と呼ばれる事業立ち上げの手法がある。リーン(=無駄がない)であること、仮説検証の速度を最大化する(=学びの量に最適化する)ことを重要視する考え方だ。フィードバックサイクルを早め、コストをなるべくかけず、必要最低限の要素にフォーカスし、素早くスタートアップを立ち上げることで、成功確率が上がるのだと言われている。 裏を返せばこれは、仮説検証に必要ない一切は削ぎ落とすべきだ、と言っている。リーンスタートアップ的やり方の有名な例として、プロダクトを作る前に、そのプロダクトのランディングページだけを作って、メーリングリスト登録やアクセス数などの反応を見ることで、需要があるか確認するやり方がある。実はコードを書くのは初期の仮説検証に全く必要ないのだ。 このように進めれば、たくさんのお金と時間を使ってプロダクトを作って、ローンチしたあとに実は需要がなかった、と
Enterprise SaaS企業はどうバランスをとりながらProfessional Serviceを活用するべきか? 大企業をターゲットにしているEnterprise SaaS企業と中小企業向けのSMB SaaSは戦略が変わってくる。違いの一例がProfessional Service(略してPS)の活用だろう。Professional Serviceとは、プロダクト「以外」からもたらされる売上のことで、Enterprise SaaSの場合はPSをうまく活用することが重要であると言われている。 具体的にPSで何をするかというと、プロダクトと直接関係する「導入支援」「既存システムとのデータ連携」「カスタマイズ機能の開発」「初期セットアップ」「トレーニング提供」や、隣接領域における「コンサルティング」「受託開発」などが挙げられる。いずれも主に人が稼働して役務提供をすることになる。要するに時間
2020年の年始に予想した「2020年」と実際の「2020年」は別物だったと言える。ぜんぶコロナのせいだ。予測の土台は崩れてしまった。「変わらないだろう」と無意識に思っている仮定が多いということを思い知らされた一年であった。 だからと言って予測に意味がないとは思わない。2021年にどんな変化があるかを予想していきたいと思う。堅い予想からちょっと攻めた予想まで、思いついたものをいろいろ列挙してみた。 見出しマクロ環境 ・コロナ禍はまだまだ続く ・投資環境に破壊的な影響はなく、仕込みには良い時期となる可能性 AIスタートアップ ・AI Solution Companyからのプロダクトスピンアウトが増える ・Software Orientedサービス vs Intelligence Orientedサービスという構図が生まれる 機械学習・ソフトウェア開発 ・ドメイン特化の言語モデルが実際のアプリ
採用のために、スタートアップが自社について説明する「採用スライド」を公開する流れは、かなり一般的になってきた感覚があります。 とくにB2Bのスタートアップでは、どういう業務をしているのかB2Cの事業と比べるとどうしても想像がしにくいところがあります。なので、こういった採用スライドのようなメディアとは、特に相性が良いと言えます。 最近、私の会社でも採用スライドを作る機会があり、さまざまなB2B企業の採用スライドをみていたのですが、新しく作る時の参考になりそうなスライドがたくさんあったので、この機会に紹介してみたいと思います。 1) 10x 小売・流通事業者向けにネットスーパーを立ち上げられるサービス「Stailer(ステイラー)」を提供している10Xさん。 印象に残ったスライド 今の組織図だけではなく、「3年後」の組織図を記載しているのは非常に珍しいなと思います。確かにこの図は「入社後にどう
依存ライブラリのバージョン管理は既に人間には無理ゲーになっている リポジトリが依存しているライブラリのバージョン管理は大変である。比較的シンプルなプロジェクトであっても、pipやらgemやらDockerfileのベースイメージのバージョンやらnpmやらMavenやらGradleやらで複雑な依存関係を整理することになる。当然、多種多様なライブラリはそれぞれのペースでこちらの事情などお構いなしに開発を進めていく。関係する全てのupdateをきちんと見極めて、タイムリーに自分のリポジトリに取り込んでいくのはもはや無理ゲーだ。 ということで、気づいたベースで対応する、必要になった段階で対応する、やる気が出た瞬間に気合でアップデートする、という運用になりがちだ。だがこれでは継続的に高品質な運用をすることは難しい。 依存関係自動更新ツールのRenovateを使ってみたけどすごくよかった 最近、Reno
手前味噌だが、弊社のオフィスではそれなりに良い”空気”が漂っているのではないかと自負している。やはり働くにあたってどういう”空気”で働くかは重要だと考えている。”空気”といっても、「人々の気持ちを支配するようなその場の雰囲気」のことではない。文字通り「オフィスに充填された気体」のことを指して言っている。 なぜか弊社のCareers Deck(採用候補者向けのプレゼン資料)にも、空気に関する記載が多い。「採用候補者向けの資料に占める空気関連の記述領域の割合」は数あるスタートアップの中でも上位に食い込むのではないだろうか。 働く場所における気体の”空気”を大事にする風潮は、COVID-19で「密を防ごう」という文脈から一気に加速した感じはあるものの、実はその前から割と言われるようになってきていたように思う。 リアルかオンラインかの議論以前に、CO2満載の会議室だけは撲滅したい。。あれは明確にハ
エンタープライズ企業が新しいクラウドサービスを導入する時には、自社のセキュリティ基準を満たせていることを確認するのが通例である。「セキュリティチェックシート」と呼ばれるエクセルシートを利用して一点一点チェックしていくことが多い。(この質問票で聞かれる内容が個社ごとにばらばらで、システム導入時に双方の負担になってしまっているのを標準化してなんとかできないかと思うことはあるが、この記事ではそこには触れない。) よくあるのが、「アンチウィルスソフトウェアをサーバーにインストールしていること」というチェック項目だ。明快な質問のように見えるが具体で実現するためには色々考えなければいけないことがある。標準的なサーバー構成、つまり、ハードウェアがあって、その中でOSが稼働していて、その上でアプリケーションが動いているというシンプルな構成であれば良いのだが、クラウドインフラを使い倒すようになった今ではマイ
会社組織にドキュメント文化をインストールすることの有用性や、GitLabのような企業がどのようにドキュメントを運用しているかを、前回記事で書いた(スケールする組織を支えるドキュメンテーションの技術を”GitLab Handbook”から学ぶ)。今回は、私のいるスタートアップのMNTSQ(モンテスキュー、と読みます)でどのようにそれを実践しているか、実際のところどのような成果が出ているのかについて書いてみたい。 MNTSQでは、当初からドキュメンテーションの重要性を経営メンバー全員で認識しており、社内ドキュメントをGitHub管理でメンテナンスしながら作り上げていくようにしていた。この大枠の仕組みの設計部分は弊社のデザイナーの生谷(@ikutani41)が初期に考案/メンテしたものである。デザイナー視点からこのような仕組みが設計され稼働されることは珍しいと思う。この辺については本人からもどう
ドキュメント文化は健全な組織のスケールのために必要 組織の中でドキュメント/文章を残し活用していくことはとても重要だ。クオリティの高いドキュメントがあることで、組織に情報が流通し、透明性を確保できるようになる。情報を流通させるためにいちいち口頭の説明がいらないから、メンバーの数が増えた時でもスケールしやすくなる。過去の結論にアクセス可能になるので、議論を積み上げていき、意思決定のクオリティを高めることにもつながる。そもそも何かを読むということは何かを聞いて教わるよりも時間あたりの処理量が多いし、非同期に実施できる。良いドキュメントをアセットとして社内に蓄積していくことはスタートアップのみならず、ありとあらゆる組織が成長していく上でとても重要であると言える。 しかしその一方で、良質なドキュメント文化を徹底できている会社は多くないように見える。例えば、社内のドキュメントを蓄積させていく場所とし
この年末年始にニューヨークに遊びに行ったのだが、面白いなと思ったところが多かったので、おすすめの場所をまとめたリストを作ってみた。また、MoMA等、どのガイドブックにも載っているところは省いている。 個人的な偏見として、旅行は下記の2つのために行くものだと思っている。 1) 行った場所固有の学び/情報を得る 2) 普段の生活ルーチンだと遭遇しにくい概念(検索キーワード)を獲得する このリストでは上記に合致した場所を選んでいる。僕と同じようなスタートアップやテック業界の人たちには特に刺さる部分も多いのではないかと思う。また、行きたいが日程の関係上回ることができなかった場所も少し入れている。 ニューヨークは、人口集積地であり、アートカルチャーの発信地であり、経済中心である。そのユニークな土壌の上で成り立っている実験的な試みや、特殊なビジネスモデルが随所に見られておもしろおかった。 1. VR
このBlogは「アジャイル開発 Advent Calendar 2019の11日目」の記事になります。 安野と申します。今回は、MNTSQ社(モンテスキュー、と読みます)における開発プロセスの紹介をしたいと思います。MNTSQでは、機械学習/自然言語処理と、弁護士の高度なドメイン知識を組み合わせ、リーガルワークの現場にいるプロフェッショナル向けにプロダクトを提供しています。現場の弁護士先生がガンガン使うSaaS型プロダクトを、数名のチームで回しているのは世の中的にもなかなか珍しいのではないかなと個人的には思っています。 MNTSQは、「エンタープライズ向け(あるいはプロフェッショナル向け)」かつ「クラウド/オンプレ併用」という特徴を持っています。この制約下でうまくワークする開発フローを作るのは諸々試行錯誤がありましたので、この機会に紹介できればと思います。 おそらくエンタープライズにクラウ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Anno Takahiro|note』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く