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タモキシフェンとアロマターゼ阻害剤はどう使い分けられるのか?乳がん術後にホルモン剤を飲まれている方は多いと思います。 乳がん患者さんの6から7割の方が飲用されているでしょう。 先の第2回で、ホルモン剤には大きく分類して、SERMと呼ばれるタモキシフェンやトレミフェンと、アロマターゼ阻害剤(AI)と呼ばれるアリミデックス、アロマシン、フェマーラがあることはすでに述べました。これらはどう使い分けられているのか、ここで考えてみたいと思います。 まず第2回で、閉経後にはタモキシフェンも、AIも効果がある。 閉経前ではAIは効果がない説明をしました。 そこで使い分けで悩むのは閉経後の乳がん患者さんになります。 卵巣機能を抑制するLH-RHと呼ばれるゾラデックス、リュープリン(注射薬)があります。 原則として上記2種の薬の補助として使われています。LH-RHは視床下部に働きかけて、閉経状態を作り出す薬
■がんの診断 マンモグラフィや、超音波検査、MRI、PET検査、CTなど、検診や、がんが疑われた際に施行される様々な検査があります。先に述べた検査は画像を撮影し、それを専門医が見て、病変の有無を判断するものです。画像検査と呼ばれます。 検診ではマンモグラフィや超音波検査が主に行われています。こうした検査で、がんが疑わしい病変や部位を見つけたとき、それががんであるかどうかの‟確定”診断はどうしたらつくのでしょうか。そのためにはそこから何らかの方法で細胞や、細胞の塊である組織を採取し、それががん細胞、がんの組織であることを病理医が顕微鏡検査でそれと確認しなければなりません。もちろんがんの組織ががんですと標識を出しているわけではありません。病理医がさまざまな方向から観察、検討してやっと診断に至ります。 画像検査で発見された腫瘍から、何らかの方法でその一部を採取し、そこにがん細胞、あるいはがんの組
タモキシフェン VS アロマターゼ阻害剤 閉経前であればどうなのか? (ゾラデックス、リュープリンの役割)最近 Lanset Oncologyという雑誌に、このブログの第4回の趣旨とほぼ同じ内容の論文が発表されました。つまりタモキシフェン VS アロマターゼ阻害剤というテーマです。 私がブログで論じた内容と異なり、この論文がユニークなのは、この論文は”閉経前”患者さんについて書かれたものであることです。本来 閉経前患者さんにそのままアロマターゼ阻害剤を用いても効果はありません。ですので閉経前の患者さんであれば手術や薬剤など、何らかの方法で卵巣機能を抑制し、閉経状態としてから用います。 メタアナリシスという、こうした議論をするには最も信頼できるデータを提示できる方法で検討されていますので、ここでもう一度触れてみたいと思います。 英語版でよければここから読めます。 Aromatase inhi
さて遺伝子の記事も4回目になりました。 最後に、先日来られた患者さんとの会話をお話ししたいと思います。 「今、乳がんが再発しているのでもない、ちゃんと治ったと思っている。だからもう乳がんのことなんか考えたくもない。やっと忘れられそうなのよ。けれども遺伝子の検査を受けて陽性なんてわかったら、これからずっと気にして生きていかなければならないじゃない。ましてそれを自分の子供にまで引き継ぐなんて想像したくもない。」 そう思われている方にお話ししておきたいことなのです。 そしてこれも陽性と診断されたときのメリットの話なのです。 検査を受けたから、遺伝子のバリアントが陽性になるのではありません。陽性の方は検査をしてもしなくても、一生陽性です。同様に陰性の方は陰性です。 これは、お説教のように聞こえるので、その時には口にしませんでした。ただどこかで否定したいと思っておられる方はそう言われても心には届かず
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