石川県産の薬用植物のブランド化に取り組む「くさのね」(白山市)は27日までに、白山麓の林業関係者と連携し、山林で不要となっている間伐材や廃木を生薬、薬用酒の原料として、全国の製薬会社に供給する取り組みを始めた。山林に眠っている資源を掘り起こし、高付加価値の製品開発につなげることで、新たな産業創出を目指している。 くさのねは、県内の薬剤師や大学の研究者ら5人がが設立した株式会社。2012年から白山市白峰の林業「白峰産業」と協力し、山林で調査を重ね、薬用植物として利用できる資源の発掘を進めている。 くさのね社長の薬剤師中出喜美子さん=白山市鹿島平=が昨年8月、白山麓の山林を調査した際、薬用酒の原料となる広葉樹「クロモジ」が大量に自生し、林業関係者から邪魔者扱いされていることを知り、活用を発案。薬用酒メーカーに利用を呼び掛け、11月までに約260キロを採取して半年間乾燥させ、今年5月の初出荷にこ