大阪桐蔭高時代にMAX156kmをマークし、2006年にドラフト1位で巨人に入団した辻内崇伸さん。2013年秋に現役引退し現在は秋田県で現金輸送の仕事に励む左腕に、壮絶な怪我との闘いと8年間のプロ生活、そして第二の人生について聞いた。〈全3回の1回目/続きを読む〉 【写真】防弾ベストにヘルメット…現金輸送の警備業務でいきいきと働く辻内崇伸さんのいま…16歳の中田翔、平田良介との大阪桐蔭3ショット&筒香、村上、小林誠司ら名選手の高校時代の写真を見る(60枚) JR秋田駅から車で15分ほど。辻内さんはセキュリティサービス会社「ALSOK秋田」で業務に精励していた。185cmの長身を包んだ紺色の制服姿は、他の社員に比べて一回り大きく見える。巨人での現役時代、晩年に見せていた苦悩の色は抜け、その顔には柔和な笑みが浮かんでいた。 「今、めちゃめちゃ楽しいんです。職場が楽しくて、仕事が楽しくて……。こ