通勤や通学で利用する人も多い「Suica(スイカ)」などの交通系ICカードだが、異変が起きている。熊本県内の一部のバスや鉄道では、年内にも運賃決済での取り扱いをやめるという。交通系IC導入後に離脱するのは全国初の事例とみられる。一体、なぜなのか。他地域に広がりうるか。(曽田晋太郎)
そんな折も折に刊行された、名物書店人の思索の記録。ジュンク堂難波店で9年前、「店長本気の一押し!『NOヘイト!』」フェアを企画。差別に満ちた出版物に、旗幟(きし)を鮮明にしながら排除はせず、店頭に並べてのけた男。 著者の持論は「書店は言論のアリーナ(闘技場)」だ。ゆえに「自由な表現を糾弾するのか」にも、「知識の乏しい人が感化されたら」にも、つまりどちらからのクレームにも動じない。すでに存在するものを隠蔽(いんぺい)すれば、構造の強化に通じかねない。対峙(たいじ)して議論することが肝要という。
鉄道の駅のホームから時刻表が姿を消しつつある。西武鉄道では管内で3駅を残すだけとなった。今春、鉄道各社の多くが運賃を引き上げただけに、本紙「ニュースあなた発」には、読者から「運賃を値上げしてサービスを下げるのか」との不満の声が寄せられている。(須藤恵里) 鉄道の時刻表 1872(明治5)年、新橋—横浜間に日本で初めて鉄道が開業したときから駅に掲示していた。国の鉄道運輸規定では「鉄道ハ停車場ニ(中略)旅客列車ノ出発時刻表ノ摘要ヲ掲示スベシ」と駅での設置を義務付けている。「日本鉄道史 幕末・明治編」(中央公論新社)によると、時刻表通り規則正しく運行するために、鉄道開業に伴い西洋式の定時法を導入し、日本人の時間感覚を大きく変えたという。
路上生活者(ホームレス)の女性に嫌がらせをする動画を撮影するために、名古屋市内のコンビニに入店したとして、建造物侵入の疑いで、愛知県警中署が10代半ばの少女ら2人を書類送検していたことが14日、捜査関係者への取材で分かった。動画が交流サイト(SNS)で拡散していた。
神奈川県は26日、医師の診断と確定検査を経ず、抗原検査キットなどで新型コロナウイルスの感染を自分で判断して療養する「自主療養」を28日から始めることを決めた。自主療養者には無料通信アプリ「LINE」などで県から安否確認の連絡はあるが、健康管理や食事の調達は自己責任になる。県によると、全国で初めての取り組み。
厚生労働省は18日、東京や大阪、沖縄など40都道府県で、人口10万人当たりの1週間の新規感染者数がステージ4(爆発的感染拡大)相当となったと明らかにした。厚労省に新型コロナウイルス感染症対策を助言する専門家組織も会合を開き、「全国各地で災害レベルの状況にあるとの認識での対応が必要」との分析結果をまとめた。
新型コロナウイルス感染症の対応に追われる東京都中野区保健所に1年近く密着したドキュメンタリー映画「終わりの見えない闘い」が完成し、27日に都内で上映会が開かれる。監督の宮崎信恵さん(79)は「想像を超えた現場の苦闘を知ってほしい」と訴える。
東京都の小池百合子知事は18日午前、都庁で報道陣の取材に応じた。新型コロナウイルスに感染していた夫や子どもとともに自宅療養していた40代女性の死亡が17日に発表されたことを受け、小池知事は「既往症があったと聞いている。そういった方々が入院するまでの間の環境を整備を至急進めている」と述べた。 冒頭に「ご冥福をお祈り申し上げます」とした小池知事は、「今、家庭内感染が多い状況にあり、一方でコロナは軽症から急激に悪化する例がある」と話した上で、17日に公表した、軽症者向けに酸素を投与する「酸素ステーション」を都内3カ所に整備する方針に言及した。 小池知事は「何よりも感染者が急激に増えて高止まりしている状況になっている」と危機感を示し、「予防の部分と、ワクチンの接種、それから軽症で受けて効果のあると言われている抗体カクテルなど、攻めと守りと両方で進めていく、それがいまの道だと考えている」と語った。
国内で初めて新型コロナウイルス感染者が2万人確認された13日、菅義偉首相は、官邸で記者団の囲み取材に応じた。菅氏はこれまでの取り組みへの総括を求められたのに対し、「私自身、自己評価することは僭越だと思う」と評価を避けた。 記者は「感染拡大を招いたこれまでの総括や反省がなければ、国民に政治の声が届かない。これまでの取り組みを結果をどのように自己評価されていますか」と質問した。 これに対し、菅氏は「自己評価することは僭越だ」とした上で、「やはりワクチンだということで、人流の抑制と同時に、そうしたことをしっかり全力で取り組んできています」とこれまで進めてきたワクチン接種の取り組みを強調。「国民の皆さんに、大変ご不満があろうかと思いますけども、ワクチンでも10月の初旬までには、日本国民全員に2回、8割の希望する方に打てるような態勢も作っている。とにかく全力で取り組んできたい」と述べた。
菅義偉首相は28日、新型コロナウイルスの全国的な感染急拡大を受けて、西村康稔経済再生担当相、田村憲久厚生労働相ら関係閣僚と行った協議内容について、記者団に説明しなかった。この日は、東京都で確認された新規感染者が初めて3000人を超えたが、官邸側は「本日はお答えする内容がない」(首相秘書官)として、首相の取材対応を拒否した。
東京都渋谷区で路上生活をしていたとみられる住所不定、職業不詳の大林三佐子さん(64)が頭を殴られて死亡した事件で、警視庁捜査1課は21日、傷害致死の疑いで、同区笹塚2、職業不詳吉田和人容疑者(46)を逮捕した。吉田容疑者は同日未明、自宅近くの笹塚交番に母親と一緒に出頭。「私が殴った。まさか死んでしまうとは思わなかった」と容疑を認めている。 逮捕容疑では、16日午前4時ごろ、同区幡ケ谷2の甲州街道沿いのバス停で、ベンチに座っていた大林さんの頭をペットボトルなどが入ったポリ袋で1回殴り、外傷性くも膜下出血で死亡させたとされる。 同課によると、吉田容疑者は調べに「痛い思いをさせれば、女性がバス停からいなくなると思った」と供述しているという。「よく深夜に散歩をしており、バス停付近で女性を何度か見掛けていた」とも話しており、同課は女性と何らかのトラブルになった可能性があるとみている。
JR東日本は20日、東京都心と羽田空港を結ぶ鉄道の新路線「羽田空港アクセス線」に関し、環境影響評価(アセスメント)の手続きに着手したと発表した。アクセス線3ルートのうち、東京駅方面とつなぐ「東山手ルート」が対象。羽田空港直近のトンネル部分と合わせ約12.4キロで調査に当たる。東京都に15日、調査計画書を提出した。 JR東は、子会社の東京モノレールを除き、羽田空港への路線を持たず、アクセス線実現は長期的な課題となっている。2月、深沢祐二社長が5~6月のアセス着手方針を表明していた。 JR東によると、アセスは3年、建設工事は7年の期間が見込まれており、開業は2029年ごろの見込みだ。東京都港区の田町駅付近から品川区の東京貨物ターミナル付近まで約7.4キロはJR東の所有で休止中の貨物線「大汐線」を転用。同ターミナルから羽田空港の新駅まで約5キロはトンネルでつなぐ。トンネルは、新宿駅方面との「西山
「悲しみから抜け出せなくて…」。一月上旬、東京都西東京市で開かれた「わかち合いの会」。進行役を務めた南部節子さん(73)=茨城県龍ケ崎市=は、大切な人を自殺で亡くし、つらい胸の内を明かす参加者たちの声に耳を傾け、自らの経験を重ねていた。 南部さんは二〇〇四年二月、エンジニアだった夫の攻一さん=当時(58)=を鉄道自殺で亡くした。横浜に単身赴任していた攻一さんは、新婚当時に暮らした奈良県内で電車に飛び込んだ。「仕事ができない。全くできない。ごめんなさい」。財布の中から見つかった遺書には、謝罪の言葉がつづられていた。 遺体は損傷が激しく、残された両足を何度もさすった。なぜ、死ななければならなかったのか。もっと、夫の本音を聞いていれば-。自分を責めた。葬式は身内だけでひっそりとあげた。近所の人には自殺と言えず、心筋梗塞だと伝えていた。
鉄道自殺などの人身事故に遭遇した運転士は、心に大きな傷を負うケースが多い。そうした運転士のための特別なケア制度を設けている鉄道会社は少なく、本紙調査では関東の主要十社のうち二社にとどまる。国土交通省によると、鉄道の人身事故は年間千件を超え、自殺者は六百二十人(二〇一七年、厚生労働省・警察庁資料から算出)。運転士の休暇制度やカウンセリングなどの対策が課題になっている。 (木原育子) 本紙は昨年十一月、鉄道自殺について十社にアンケートや聞き取り調査をした。その結果、人身事故に遭った運転士への特別のケア制度があったのは京急電鉄と東急電鉄の二社だった。 京急電鉄は一六年、人身事故に遭った運転士は翌日を休暇にする制度を創設。一週間後と一カ月後にカウンセリングやチェックシートで心の状態を確認しているという。担当者は「乗務員の心の負担は重い。少しでも職場環境を良くしたい」と話した。
来年五月一日の改元に向け、改元日の一カ月前に公表されることになった新元号。首都圏の鉄道各社の間では、切符に印刷する発売日の記載を、元号から西暦に切り替える動きが加速している。外国人観光客に分かりやすくするだけでなく、システム改修などにかかる「改元コスト」を、この際なくしてしまおうという判断がある。 JR東日本は昨年十二月から今年三月にかけ、切符の西暦表記への切り替え作業を完了した。切符の左隅に書いてある「30」の数字は「2018」に。これに伴い、国鉄時代から引き継いできた旅客営業規則の切符の表示例からも「平成」の部分を削除した。
業務用わさび最大手の金印(名古屋市)が、日本原産の香辛野菜「本わさび」に含まれる成分がヒトの育毛を促すメカニズムを初めて解明した。東京で二十四日に開幕する国際食品素材・添加物会議「アイフィア・ジャパン」で発表する。 本わさびの葉から、アンチエイジングに効果があるポリフェノールの一種である「イソサポナリン」と呼ばれる成分を抽出。ヒトの頭皮の毛根にあり、発毛に関する物質伝達をつかさどる「毛乳頭細胞」にイソサポナリンを加えて培養すると、細胞が活性化する効果が観察された。活性化の度合いは、市販の育毛剤の有効成分に使われる「ミノキシジル」を加えた場合の三倍に達した。 育毛を促すメカニズムについては、イソサポナリンの働きによって、毛乳頭細胞が外部からの刺激を受け取る「受容体(レセプター)」の感受性が高まり、細胞を活性化させることが判明。毛髪をつくるのに必要な栄養などを、毛乳頭細胞に送り届けるための毛細
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