文部科学省は10日、大学設置・学校法人審議会(設置審)が学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設を認めるよう答申したと発表した。 設置審の答申を受け、前川喜平・前文部科学事務次官は毎日新聞の取材に応じ、「林芳正文科相は認可すべきではない」との見解を示した。政府の国家戦略特区諮問会議が昨年11月に獣医学部新設の規制緩和を決めた経緯に触れ、「(昨年11月の)諮問会議に議論を差し戻すべきだ」と指摘。特区のプロセスが安倍晋三首相の意向をそんた…
財務省は28日、来年度予算で文部科学省の奨学金事業予算を削減する方針を固めた。奨学金を遊興費に転用する学生が目立ち、苦学生支援という奨学金本来の意味が薄れつつあると判断している。奨学金を返さず、回収不能に陥った延滞債権総額も急増、平成18年度には2000億円を突破しており、財務省では新たな保証制度の義務化も迫る構えだ。 文部科学省は来年度予算の概算要求で、奨学金関係予算として前年度を約210億円上回る1439億円を計上した。奨学生数は、平成19年度で全国の大学・短大生の3分の1に当たる114万人に膨らんでおり、奨学生数の拡大を背景に奨学金関係予算は年々増加している。 ただ、財務省は奨学金が「必ずしも苦学生でない人も対象に入っている」と指摘。無利子奨学金に比べて審査基準が緩い有利子奨学金まで含めると、年間所得が1344万円以下の世帯が対象で、大学生などの子供を抱える世帯の約8割が条件に当ては
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