オランダのロッテルダム港湾局は3月17日にチリのエネルギー省、23日にオーストラリアの南オーストラリア州との間で、グリーン水素(注1)の輸出入に関する実現可能性調査についての覚書(MOU)を締結したと発表した。 ロッテルダム港は、化石燃料から再生可能エネルギーへの転換と、北西ヨーロッパの水素輸入のハブになることを目指している。そのために、世界各国から船で水素を受け入れ、欧州の近隣諸国に供給するためのインフラ整備や供給ネットワークの構築を進めている。 チリとオーストラリアは再生可能エネルギー資源が豊富にあることから、他国に比べて大量かつ安価にグリーン水素を生産できる国として関心が高まっている。両政府は水素に関する国家戦略を打ち出しており、グリーン水素の生産と輸出を強化することで、国際的な競争力を高める狙いだ(2020年5月8日記事、11月12日記事参照)。 ロッテルダム港湾局のアラード・カス