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ブックマーク / synodos.jp (41)

  • 本屋と紙の本の未来/吉永明弘 - SYNODOS

    今なお「屋」と「紙の」の時代なのか? 新型コロナウィルスは大学の授業のデジタル化を促進した。リモート授業の間、連絡はWEB上の情報システムを通じて行われ、資料もそこから取得することが一般的になった。そこでは参考となる情報としてWEB上の記事のURLを示すことが多かった。実際、WEB上の記事だけで必要な情報提供ができてしまう。稿も、関連するWEB上の記事に多くを負っている。今回参照した「紙の」は一冊しかない。 これまで私は「紙の」を参照して論文や記事を書いてきた。「紙の」を教科書として使い、授業の要旨を記した紙を配布し、参考図書を授業やゼミで学生に貸し出してきた。しかしこの先、電子書籍での読書がさらに普及し、ノートも紙ではなく直接PCに書き込む形が一般化したならば、教室からあらゆる形の「紙」が消えるかもしれない。 そのときに消えるのは「紙」だけではない。紙のを売り買いする「場所

    本屋と紙の本の未来/吉永明弘 - SYNODOS
    tsutsumi154
    tsutsumi154 2023/05/16
    むしろ紙の市場を電子書籍側が支える形になってるので早く滅びてほしいですよね プレミア化してほそぼそとやってくことになるのでは
  • 「月曜日のたわわ」を人々はどう見るか/田中辰雄 - SYNODOS

    1.はじめに 日経新聞に載った「月曜日のたわわ」の広告は波紋を呼んだ。「月曜日のたわわ」は青年漫画誌の連載漫画であり、その漫画のキャラを使った広告が不適切であるとして批判されたのである。批判の趣旨は、広告で描かれた絵は女子高生を性的に扱っており、新聞の広告として不適切という点にある。これに対し、表現の自由で許される範囲であるという反論がなされ、活発な論争が起きている。 これに類似の論争はこれまでに何度も繰り返されてきた。古くは、人工知能学会表紙事件(2014年)、新しくは宇崎ちゃん献血ポスター事件(2019年)、そして直近では温泉むすめ事件(2020年)が記憶に新しい。 これらの論争では、人々がその表現をどう受け取るかが争点の一つである。しかし、騒動の渦中に人々がその表現をどう受け取っているかが調べられた例は多くはない。稿ではこれを試みる。この広告に対して批判する意見、容認する意見はど

    「月曜日のたわわ」を人々はどう見るか/田中辰雄 - SYNODOS
    tsutsumi154
    tsutsumi154 2022/04/20
    素直に絵に嫉妬しましたって認めればいいのにね
  • 「一強多弱」の政治をどう見るか/前田耕 - SYNODOS

    メキシコでは7月1日の大統領選挙の結果、国民再生運動のロペスオブラドール氏が当選し、政権交代が起きることになった。制度的革命党の一党長期政権が2000年まで続いた同国でも、その後、2012年と今年と、18年間で3度目の政権交代が起きることになり、選挙による与野党の交代が定着してきたようである。他にも、強大な与党による長期政権が見られた韓国台湾・インドでも、近年は定期的な政権交代が起きるようになってきている。 一方、日では2009年と2012年に政権交代が起きたものの、その後は自民党の一党優位体制に戻ったようであり、再び政権交代が起きる兆候は見えない。 安倍晋三首相は2012年から総選挙で3連勝中であるが、ある党首が党を総選挙3連勝に導いたのは、過半数確保を勝利の基準とした場合、我が国憲政史上の新記録である。第一次政権(2006年9月~2007年9月)と合算すると、安倍政権の任期はすでに

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  • 「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性/『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー - SYNODOS

    「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性 『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー 社会 「ロジカル・シンキングを身につけよう」「これからの教育に必要なのは論理的に話す・聞く・書く能力である」……論理的に考え、書いたりプレゼンテーションしたりする能力はビジネスや教育分野でもてはやされ、現代では欠かせないスキルとして広くうたわれている。 しかし改めて考えると、「論理的」とはなにか? 「論理的」であることは何に立脚しているのか? どこでも共通する普遍的なものなのか? 『「論理的思考」の社会的構築』を著した渡邉雅子氏は、「「論理的」だと感じる思考や論理の型は、実は文化によって異なっており、それぞれの教育の過程で身につけていくものだ」と指摘している。稿では、「論理」の多様性やその社会的構築過程、小論文教育から見えるフランス独自の論理のあり方、日におけるア

    「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性/『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー - SYNODOS
  • 「空襲は怖くない。逃げずに火を消せ」――戦時中の「防空法」と情報統制/大前治 - SYNODOS

    空襲の安全神話 1枚の写真をご覧いただきたい。 畳の上に炎があり、男女3人が水をまいている。昭和13年に東部軍司令部の監修で作られた12枚組ポスターの一つで、今でいう政府広報である。表題には「落下した焼夷弾の処理」とある。 それにしても不思議な光景である。屋根を突き破って落ちてきた割には弱々しい炎。天井や畳は燃えていない。焼夷弾の間近に迫って怖くないのか。アメリカ軍の焼夷弾はその程度のものなのか。一杯目のバケツで水をかけた後は、一体どうするのか。この一つの炎のために次々とバケツリレーをするのか。謎が深まる。 もう1枚。同じ12枚組の1つである。 ショベルの先に小さな「焼夷弾」らしき物体があり、「折よくば戸外に投出せ」と書かれている。こちらも、畳や障子はまったく無傷である。 こんな対処法が可能とは思えない。実戦で使用された焼夷弾は、発火装置と燃焼剤が一体となっており、投下されると数十メートル

    「空襲は怖くない。逃げずに火を消せ」――戦時中の「防空法」と情報統制/大前治 - SYNODOS
  • 不可視の被ばく者たち アメリカ国内の核被害と「語り」の抑圧――『なぜ原爆が悪ではないのか アメリカの核意識』(岩波書店)/宮本ゆき(著者) - SYNODOS

    2021.03.30 不可視の被ばく者たち アメリカ国内の核被害と「語り」の抑圧――『なぜ原爆が悪ではないのか アメリカの核意識』(岩波書店) 宮ゆき(著者) 2021年1月22日、国連の核兵器禁止条約が発効されました。この条約は、核実験はもちろんのこと、核兵器使用の威嚇を含め禁止したもので、核により様々な被害を被った人々や環境回復への支援をも念頭においた、画期的な条約と言えましょう。 残念ながら日、そしてアメリカも、この条約に批准していません。アメリカ国内でもこの条約を歓迎する人は少なからずいましたが、主要新聞の一面を飾ることはなく、2日前に就任式を終えたバイデン新政権の話題でもちきりでした。しかしこのことは、「核により様々な被害を被った人々や環境回復」の問題に、アメリカ国内が無縁だということを意味しません。最大で約3万もの核兵器を保持していたアメリカは、自国とその統治領域で千回以上

    不可視の被ばく者たち アメリカ国内の核被害と「語り」の抑圧――『なぜ原爆が悪ではないのか アメリカの核意識』(岩波書店)/宮本ゆき(著者) - SYNODOS
  • 非常事態宣言は再再延長すべきか――自粛の強者、自粛の弱者/田中辰雄 - SYNODOS

    2021年3月7日、一都3県の非常事態宣言が再度延長された。2月初めの延長に続く2回目の延長である。 この延長は一部で驚きをもって受け取られた。なぜなら当初予定された解除条件は、ステージ3まで下がること、あるいは、新規感染者数が500人を下回るまでとされており【注1】、これはすでに達成されていたからである。現在ではステージ2まで下げることを目指せという声があがり、東京都は解除条件として新規感染者数が140人以下になることを打ち出した【注2】。いわばゴールに達したところでゴールポストを動かしたことになる。 これについてはいろいろな理由づけがされているが、政治的に最大の理由は世論が延長を支持していることであろう。新聞社の世論調査では、延長を支持するとの答えが8割に達しており、解除を求める声を圧倒している【注3】。この点は、少し状況が改善すると解除を求めてデモが起こる欧米とは状況が大きく異なる。

    非常事態宣言は再再延長すべきか――自粛の強者、自粛の弱者/田中辰雄 - SYNODOS
    tsutsumi154
    tsutsumi154 2021/03/13
    自粛延長派が身を削って金捻出して頭を地べたにつけて泣いて頼めばしょうがないにゃあってなるのでは
  • リベラリズムが生き残る理由――『アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治』(講談社現代新書)/吉田徹 - SYNODOS

    2020.11.24 リベラリズムが生き残る理由――『アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治』(講談社現代新書) 吉田徹ヨーロッパ比較政治 #「新しいリベラル」を構想するために いわゆる「リベラル批判」がかまびすしくなってから久しい。書籍の類をざっと検索しただけでも、橘玲『「リベラル」がうさんくさいのには理由がある』、ケント・ギルバート『リベラルの毒に侵された日米の憂』、中には岩田温『「リベラル」という病』、山口真由『リベラルという病』という、同じタイトルを持つものまである。ちなみに、こうした状況は日だけではなく海外でも同様で、最近でも反響を呼んだマーク・リラ『リベラル再生宣言』(原題は『かつての、そしてこれからのリベラル』)が、アメリカリベラルの問題を指摘している。 リベラル批判が多分に出版メディアの商業的な魂胆と関係していることは脇に置くとして、果たして「リベラル」の何がそんなに嫌

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  • 平成時代の国際平和協力とその終焉――安倍政権の安保政策を振り返る(1)/本多倫彬 - SYNODOS

    平成時代の国際平和協力とその終焉――安倍政権の安保政策を振り返る(1) 多倫彬 政策過程研究、国際協力論 国際 #安全保障をみるプリズム 安倍政権が外交・安全保障分野で残した実績のひとつに、2015年の平和安全法制があることは疑いない。それ自体の是非をどう評価するかとは別に、集団的自衛権の行使を限定的とはいえ容認し、自衛隊の国外での活動に転機をもたらすものだった。 安倍首相は在任中、海外で活躍する自衛官にたびたび言及した。そうした言動もあいまって、安倍外交のイメージのひとつに、「『自衛隊海外派遣』に積極的だった」というものがあろう。しかしそのようなイメージは正確ではない。1990年代初頭、平成の始まりとともにカンボジア派遣で幕を開けて以来、自衛隊陸上部隊の国連PKO(平和維持活動)派遣は脈々と続けられてきた。ところが、安倍政権下でそれはゼロになった。このことの意味はあとで論じたい。 安

    平成時代の国際平和協力とその終焉――安倍政権の安保政策を振り返る(1)/本多倫彬 - SYNODOS
  • 韓国の安全保障・外交戦略――隣国は「レッドチーム(中国・北朝鮮・ロシア)」入りを目指しているのか?/伊藤弘太郎 - SYNODOS

    韓国の安全保障・外交戦略――隣国は「レッドチーム(中国北朝鮮ロシア)」入りを目指しているのか? 伊藤弘太郎 国際政治学、韓国の外交・安全保障政策 国際 #安全保障をみるプリズム 2019年7月、日政府は韓国に対して、半導体などの材料となる化学製品3品目の輸出規制を課した。以来、1年以上の月日が経過した。日側が指摘した韓国の安全保障貿易体制の不備に対して、この間、韓国政府はその不備を強化したとアピールしている。 具体的には、以下の3つの対応が取られた。第一に、輸出規制措置以来、課長級会議・局長級政策対話を重ね、それ以前は3年半の間行われていなかった日韓関係省庁間の政策対話を促した。第二に、通常兵器に転用される可能性がある物資の輸出を管理するために、「対外貿易法」を改正し、規制の法的根拠を明確にした。第三に、産業資源部内に、「貿易安保政策官」(貿易安保政策課、貿易安保審査課、技術安保課

    韓国の安全保障・外交戦略――隣国は「レッドチーム(中国・北朝鮮・ロシア)」入りを目指しているのか?/伊藤弘太郎 - SYNODOS
  • テドロスWHO事務局長は何に失敗したのか――新型コロナ・パンデミック対応から浮かび上がる対立の時代の国連機関/本多倫彬 - SYNODOS

    テドロスWHO事務局長は何に失敗したのか――新型コロナ・パンデミック対応から浮かび上がる対立の時代の国連機関 多倫彬 政策過程研究、国際協力論 国際 #安全保障をみるプリズム 新型コロナ・パンデミックが拡大する中、対応に当たる世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長の責任を問う声が日増しに強まっている。テドロス氏に辞任を求めるキャンペーンが全世界で100万人以上の署名を集めたことは、日でも話題になった(注)。 (注)Call for the resignation of Tedros Adhanom Ghebreyesus, WHO Director General https://www.change.org/p/united-nations-call-for-the-resignation-of-tedros-adhanom-ghebreyesus-who-director-gen

    テドロスWHO事務局長は何に失敗したのか――新型コロナ・パンデミック対応から浮かび上がる対立の時代の国連機関/本多倫彬 - SYNODOS
  • こんな「リベラル」が日本にいてくれたらいいのに/大賀祐樹 - SYNODOS

    自民党には入れたくないけど、かといって他に入れたい政党は無いなぁ……」 選挙で投票する時、こんな風に感じたことのある人もいるのではないだろうか。自民党の一強状態が続いているとしても、無党派層の数は多い。二〇一九年七月のNHKの世論調査では、自民党の支持率34.9%に対して、「支持なし」の回答は38.3%と上回っている。一方、野党で一番支持を集めた立憲民主党でも5.8%に留まる。安倍内閣を「支持しない」という回答が31%であるのに対して、与党の公明党を除いた野党の支持率の合計は保守寄りとされる日維新の会を入れても14.1%に過ぎない。 このことから考えられるのは、自民党や安倍内閣を支持する人が多く存在している一方で、自民党や安倍内閣を支持したくないと考えている人も少なからず存在していること、それにも関わらず、自民党や安倍内閣以外に積極的に支持したいと思える政党があると感じる人がかなり少な

    こんな「リベラル」が日本にいてくれたらいいのに/大賀祐樹 - SYNODOS
    tsutsumi154
    tsutsumi154 2020/01/16
    高齢化社会の問題が少子化由来とか言ってるやつの意見なんかに読む価値あるのか
  • “子育て罰”を受ける国、日本のひとり親と貧困/桜井啓太 - SYNODOS

    ◇子どもの貧困は、大人の貧困である。 たいていの場合、子どもだけがひとり貧困になるわけではない。一緒に暮らす大人が贅沢な生活をしているのに、子どもを困窮させているのであれば、それは貧困問題ではなくネグレクトである。子どもの貧困は、子どもの親たちが貧しいからこそ生じている経済的問題である。 第一線の貧困研究者たちは、ずっと「子どもの貧困」における「罪のない子どもが貧困におかれている」という台詞の裏側に見え隠れする「大人の貧困は自己責任(罪)である」という価値に対して危惧を表明し続けてきた(注1)。 (注1)松伊智朗編(2017)『「子どもの貧困」を問いなおす:家族ジェンダーの視点から』法律文化社。編者の松は、「子どもの貧困」が貧困問題一般から切り離され、「家族責任」や「学習支援」に矮小化されることに明確な反対を示している。 どんな個人も、貧困のままに放置されるほどの罪などない。子どもであ

    “子育て罰”を受ける国、日本のひとり親と貧困/桜井啓太 - SYNODOS
    tsutsumi154
    tsutsumi154 2019/06/10
    それで産まない選択をした人間も巻き込むの?
  • 深まる社会民主主義政党のジレンマ/近藤康史 - SYNODOS

    2018年10月に行われたドイツの2つの州議会選挙の結果は、日でも大きく報じられた。それらの選挙でドイツのメルケル首相を支える保守政党(キリスト教民主同盟および社会同盟:CDU/CSU)が大幅に得票率を落とし、これまで18年にわたりCDUの党首を務めてきたメルケルが辞任を発表したからである。 しかし、その陰に隠れるかたちとはなったが、じつはそれらの選挙でCDU/CSUと同程度に得票率を落とした政党があった。戦後、ヨーロッパを代表する社会民主主義政党とみなされ、またCDU/CSUとともにドイツの二大政党勢力の一角を占めてきた社会民主党(SPD)である。 このバイエルン州議会選挙でのSPDの得票率は9.7%で、前回より10%以上落としている。その結果、保守政党であるCSUはもちろん、緑の党や、新興の右派ポピュリスト政党である「ドイツのための選択肢(AfD)」の後塵をも拝し、第5党となった。そ

    深まる社会民主主義政党のジレンマ/近藤康史 - SYNODOS
  • 就職氷河期世代にとって消費増税は天敵――あるべき経済政策はなにか/金子洋一 - SYNODOS

    わが国の政府当局の判断ミスで、失われた20年の不況は生じ、就職氷河期世代が生まれてしまいました。政策のミスで生まれたものならば、国の政策で手当ができるはずです。消費増税は傷を広げる愚策です。増税をやめ、低賃金、劣悪な労働条件などで悩む就職氷河期世代を救うこともまた政治の決断で行わなければなりません。 安倍政権が今年2019年10月の10%への消費税増税を決定したとの報道がなされています。大きな決定ですがそれが正しいとは思えません。とくに、過去の政策判断のミスの最大の被害者である就職氷河期世代、ロスジェネ世代のことを考えれば消費増税は止めるべきです。 2013年春、政権が自公政権に移った直後、横浜市で開かれたある会合で菅直人元総理と一緒になりました。菅さんは「君の言う通りの政策を自民党がとったね。この円安株高は続くかね?」と私にたずねました。「はい」と応えて、私は続けました。「これを菅総理の

    就職氷河期世代にとって消費増税は天敵――あるべき経済政策はなにか/金子洋一 - SYNODOS
  • なぜわれわれは「新しい能力」を強迫的に追い求めるのか? / 『暴走する能力主義』著者、中村高康氏インタビュー | SYNODOS -シノドス-

    なぜわれわれは「新しい能力」を強迫的に追い求めるのか? 『暴走する能力主義』著者、中村高康氏インタビュー 情報 #メリトクラシー#新刊インタビュー 「現状の高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜は、知識の暗記・再生に偏りがち」であり、「真の「学力」が十分に育成・評価されていない」。こう言われると、素直にうなずいてしまう人は多いだろう。そして、グローバル化し激変する世界に適した「新しい能力」が必要だと説かれると、抜的な教育改革が必要だと思い込んでしまう。だが、こうした言説は現実を反映したものなのか? 『暴走する能力主義』著者、中村高康氏に話を伺った。 ――どのような経緯で書をお出しになったのでしょうか? わたしの専門は教育社会学という、教育を社会学的に研究する分野です。その分野のなかでも、とくにわたしが関心をもって研究してきたのが、「教育と選抜」というテーマでした。若い頃は、大学生の就職

    なぜわれわれは「新しい能力」を強迫的に追い求めるのか? / 『暴走する能力主義』著者、中村高康氏インタビュー | SYNODOS -シノドス-
  • この保守政権は「日本の家族」を守るのか? / 松木洋人 / 家族社会学 | SYNODOS -シノドス- | ページ 2

    6年ぶりの投票が行われた自民党総裁選は大きな波乱もなく、現職の安倍晋三総裁が3選を果たすという結果になった。今後の国政選挙で自民党が敗北するといった事態が起きない限り、これからまた3年の間、安倍政権が続くことが想定される。 言うまでもなく、自民党は保守政党であることを標榜しており、安倍も自らが保守の立場に立つ政治家であることを公言してきたわけだが、この保守政権を構成する政治家やその支持者たちが守る必要性を主張してきたものの1つが家族である。 「家族を守る」という言葉は、多くの人にとって、耳ざわりのよい響きをもつものだろう。統計数理研究所が1953年から5年ごとに実施している「日人の国民性調査」には、「あなたにとって一番大切と思うもの」を1つだけ挙げるという設問があるが、これに「家族」と回答する者は1983年には31%と、「生命・健康・自分」(22%)、「愛情・精神」(19%)などを抑えて

    この保守政権は「日本の家族」を守るのか? / 松木洋人 / 家族社会学 | SYNODOS -シノドス- | ページ 2
  • ウォーク・アウェイ運動――アメリカのリベラル派はなぜ嫌われるのか / 西山隆行 / アメリカ政治 | SYNODOS -シノドス-

    リベラルと民主党から立ち去ろう!――ブランドン・ストラカというニューヨークのゲイの美容師が、自分は嫌悪に満ちたリベラルと民主党を支持することは出来ないため立ち去ることにしたという内容の動画をYouTubeで発表したのが話題になり、「ウォーク・アウェイ運動」がアメリカで展開されている。 かつて自分はリベラルだった、という言葉で始まるビデオで、彼は、人種・性的指向・性別に基づく差別や独裁的思想、言論弾圧を拒絶するために昔リベラルになったが、今では、それとまったく同じ理由からリベラルと民主党から立ち去るのだと説明している。SNSには彼に賛同した人々によって、なぜ自分がリベラルに愛想をつかしたのか、民主党を捨てたのかを告白するメッセージが数多くあげられている。 このウォーク・アウェイ運動は組織だった運動ではないので、彼らの掲げるメッセージは多様である。リベラルに愛想をつかしたという人もいれば、左派

    ウォーク・アウェイ運動――アメリカのリベラル派はなぜ嫌われるのか / 西山隆行 / アメリカ政治 | SYNODOS -シノドス-
    tsutsumi154
    tsutsumi154 2018/11/12
    リベラルにいいイメージなんかもはやないけど 春風高校みたいならいいけど
  • 物価はなぜ上がらないのか?――「アマゾン効果」と「基調的な物価」のあいだ/中里透 - SYNODOS

    物価はなぜ上がらないのか?――「アマゾン効果」と「基調的な物価」のあいだ 中里透 マクロ経済学・財政運営 経済 #消費税#デフレ このところ、「物価が上がらないのはネット通販のせい?」という話が注目を集めている。この議論は、6月18日に日銀行から公表されたレポートを機に盛り上がりをみせているが、足元の物価の弱い動きをめぐる議論とも連動するかたちで、引き続き話題となっていきそうだ。こうしたなか、7月30~31日に開催される金融政策決定会合(日銀行)では、物価に関する集中点検がなされることとなっている。そこで、稿ではこれまでの物価動向を振り返りつつ、この議論に関する簡単な論点整理を試みることとしたい。 稿の主たるメッセージは、 (1)ネット通販の拡大による「アマゾン効果」が物価を下押しする要因となっているとしても、その影響は限定的なものにとどまる。物価全体の基調的な動きについては、物価

    物価はなぜ上がらないのか?――「アマゾン効果」と「基調的な物価」のあいだ/中里透 - SYNODOS
  • 日本社会の隘路を考える――三重苦はいかにしてもたらされたのか/田中拓道 - SYNODOS

    現在安倍政権のもとで、総額2兆円を超える子育て支援や教育支援の導入が議論されている。高齢者向けに偏ってきた日の社会保障のあり方が変わるのかどうか注目される。とはいえ、今日の日が直面しているのは子育て・教育支援には限定されない。それはより複合的な問題、いわば「三重苦」である。 第一に、日の財政は過去20年にわたって歳入と歳出の不均衡を続けてきた。現在の政府債務残高はGDP比で約240%と先進国で突出した値になっている(2番目はイタリアの130%)。深刻な財政状況のもと、安倍政権ではすでに2014年、2016年の二度にわたって消費税増税が延期されてきた。今回の子育て・教育支援策の財源は、主に2019年から予定されている10%への消費税引き上げの増収分を充てるとしており、財政再建への道は見えていない。 第二に、日社会は今後長期にわたる少子化と高齢化に直面していく。日はすでに世界でもっと

    日本社会の隘路を考える――三重苦はいかにしてもたらされたのか/田中拓道 - SYNODOS