欧州宇宙機関(ESA)の洞窟訓練「CAVES」には、JAXAの星出彰彦飛行士をはじめ、世界の5つの宇宙機関に所属する6人の宇宙飛行士が参加している。 (PHOTOGRAPH BY VITTORIO CROBU, ESA) 宇宙空間は過酷な環境だ。たった一つのミスがミッションを台無しにし、乗組員全員の命を危険にさらすこともある。(参考記事:「火星を周回する宇宙ステーションの計画を発表」) 欧州宇宙機関(ESA)は、こうしたリスクを考えて、宇宙空間と同じくらい危険な未知の領域で宇宙飛行士たちに集団で生活させる訓練プログラム「CAVES」を考案した。訓練の舞台となるのは、イタリアのサルデーニャ島の地下数百メートルに広がる複雑な形の洞窟だ。 米国、日本、中国、スペイン、ロシア出身の6人の宇宙飛行士からなる国際チームは、7月上旬に洞窟内に入った。6日間のミッションでは、科学実験を行いながら地下800