齊藤 美保 日経ビジネス記者 2011年中央大学法学部卒業。同年、日本経済新聞社に入社。産業部にて電機、IT、自動車業界を担当した後に、2014年3月から日経ビジネス編集部に出向。精密業界を中心に製造業全般を担当する。 この著者の記事を見る
ネット上にすでにあるネタや画像を集めてコンテンツを作る、キュレーションメディアやバイラルメディアをご存じだろうか? そのあり方に賛否両論はあるなかで、最近では大手企業がビジネスとして参入し、話題となっている。 問題となっているは、引用の仕方だろう。“メディア”と名乗っているからには、ネタや画像の使用許諾を取っているのかと思いきや、実際には取っていないのである。引用元へのリンクをつけることで、驚くなかれ、申請や許諾はいらない(!)という判断のもと、メディアは運営を行なっているのだ。 私の個人ブログにある画像も、「無断転載を禁止!」としているにも関わらず、なんの断りもなく使用されていることが多々ある。さらに困るのが、まったく意図していない使われ方や間違った内容で、キュレーションメディアに紹介されてしまうのだ。 すでに閉鎖した『ジモティー』の“モノ知りプレスbyジモティー”というページに、『【え
2015/4/11 3月、新丸ビルのEGG JAPANにて「日本型エリートは、どうすればグローバルエリートに勝てるのか?」と題した、NewsPicksの特別セミナーを開催。経営共創基盤(IGPI)のパートーナーでIGPIシンガポールCEOの塩野誠氏と、NewsPicksでMr.サスペンダーは見た!を連載するグローバル・メディア・クリエイターのMr. サスペンダーが、日本と世界のエリートについて語り尽くした。セミナーの模様を9回連続で掲載。第1回、第2回は、塩野氏による講演をお届けるする(モデレーター:佐々木紀彦NewsPicks編集長)。 【Vol.1】:エリートとは、恵まれてしまったがゆえに、みんなのために貢献する人 仕組みをつくれる人間が少ない 塩野:日本はアイデアとか目に見えないものでもうけるのが不得意だと言いましたが、現在では目に見える製造業だって、ITなど目に見えないものと結びつ
日本マクドナルドホールディングス(以下、日本マクドナルド)が、昨年7月に発覚した中国食品会社の使用期限切れ鶏肉使用問題に端を発し、その後、立て続けに起こった異物混入問題で客離れを起こし、1971年7月に銀座三越(東京)に第1号店を開業して以来の未曾有の経営危機に直面している。 日本マクドナルドの2014年12月期決算は売上高約2223億円(前期比14.6%減)、営業損益は約67億円の赤字、最終損益は当初予想の170億円を48億円も上回り約218億円の大赤字となった。最終損益が赤字になるのは03年12月期以来、11年ぶりのことだ。ちなみにFC(フランチャイズチェーン)を加えた全店売上高は約4463億円(同11.5%減)。また店舗数は直営が1009店、FCが2084店の合計3093店であった。 創業以来の悲惨な決算に拍車をかけたのが、今年1月の既存店売上高が前年対比38.6%減と、4割近くも落
スマートフォンを使って自由にカメラのシャッターを切ることができるツールの「Triggertrap Ada」は、クラウドファンディングサイトKickstarterで目標金額の約6倍の資金を集めることに成功したのですが、結果的に製品化を実現できず集まった資金を出資者に返還することになり、プロジェクトは大失敗に終わりました。なぜ、圧倒的な支持を集めたにもかかわらずプロジェクトは失敗したのか、どうすればプロジェクトを成功させられるのかについて、Triggertrapのハジェ・ジャン・キャンプス代表が、プロジェクト失敗から学んだ教訓としてまとめています。そこにはKickstarterでプロジェクトを立ち上げる人も出資をする人も、知っておくべき教訓の数々が明らかにされています。 How a half-million dollar Kickstarter project can crash and bu
「パーキンソンの法則」という言葉は、どこかでお聞きになった方も多いかもしれません。本書は10章からなり、今回はその中から3つに絞ってご紹介します。手に入れた日本語版もやや古いので、訳や解釈をより今の状況に合わせるために原本を取り寄せている間に時間がかかってしまい、いつもより掲載が遅れたことをお詫びします(したがってこのコラムでの日本語訳は、日本語版の日本語訳と若干異なっている場合がありますのでご了承ください)。 この本が出たのが1957年ですから、なんと58年前、約2世代前になります。「そんな古い本、役に立つの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「法則」は何年たっても「法則」です。1000年たったら「重力」が変わるわけではないですし、たとえば「九九」がいつ発明(?)されたのか知りませんが、現在も、そして将来も、すべての計算の基本になることは間違いないでしょう。 アメリカでも、慶
前回のコラム「特産品で地方創生ができるという『幻想』」は、本当に多くの方から「その通りだ」「民間なら当たり前のことができていない」などの感想をいただきました。こうした反響で、全国各地でいかに戦略がない特産品の開発が行われ、問題を抱えているのかを伺い知ることができます。 地方創生で発生している「コンサルタントバブル」 さて、今回も地方創生を考えるうえで、重要なトピックを採り上げたいと思います。コンサルタントの問題です。現在、地方創生に関しては、政府の基本計画である「まち・ひと・しごと総合戦略」があり、それに基づいて全国の都道府県や市町村のもとで、具体的な政策の策定が進められています。 この戦略策定に、自治体の多額の予算が投入されており、自治体からの「怒涛の外注」に、コンサルタントの手が足りないという話をよく聞きます。 従来から、自治体の地域活性化分野の業務といえば、施設開発もコンサルタントを
ケンブリッジ大学大学院修士課程修了(専攻は心理学)。偏差値30台、退学寸前の問題児から同志社大学経済学部を卒業。その後ケンブリッジで心理学を学び、帰国後、京都にて英会話スクール、ジーエルアカデミア設立。心理学の知見と自身の学習経験を生かした指導法が注目され、国内外から指導依頼が殺到。学生から社会人までのべ100人以上の日本人をケンブリッジ大学、ロンドン大学をはじめとする海外トップ大学・大学院に合格させている。 偏差値30からケンブリッジに受かった「ラクすぎる」努力術 努力が勝手に続いてしまう。 毎日、少しずつ努力を続けようと思っているのに、何となく頑張れなかったり、気がつくと挫折してしまったりという経験はありませんか? 偏差値30の問題児から一変してケンブリッジ大学院に合格し、いまは自ら主宰するスクールで次々と世界のトップスクールの合格者を輩出しているという塚本さんが「努力が勝手に続いてし
20世紀で一番成功した投資家と言えば、"オマハの賢人"ことウォーレン・バフェット氏です。 バフェット氏は、著名な慈善家であり、ビジネス界の大物であり、貪欲な投資家であり、バークシャー・ハサウェイ社のCEO兼筆頭株主であり、世界のお金持ちランキングに常に名を連ね、80歳を超えた今なおビジネス手腕に長けた、賢く素晴らしい人です。今回はバフェット氏の、優れたリーダーになるための教えをいくつかご紹介しましょう。 "オマハの賢人"と言われたバフェット氏は、実はかなりの倹約家で、価値ある投資を崇拝しています。財産の99%は寄付してきており、それはこの昔ながらのテクニックが功を奏していることの証です。あなたが最近リーダーになったばかりであれば(もしくは今からなりたいと思っているのであれば)、バフェット氏の賢明で謙虚なリーダー論が、どの程度当てはまるかチェックしてみてください。 1. リスクを最小限にする
今夏、京セラを辞めたばかりの元中堅社員が、同社の社内事情について解説する。「創業者の稲盛和夫名誉会長が作った仕組みは確かに天才的。でも中途で入ると、その徹底した管理主義についていけない。私がいた部署は中途入社組が百数十人のうち3人いましたが、この数年で全員やめてしまった。いまや全員プロパーです。感覚的にいうと、中途で入っても1年以内に半分くらいは辞める。最近は新人の離職率も上がっています」 Digest 中途はどんどん辞めていく 2流3流大学出身のデキない人を洗脳 120%より100%が評価される 徹底管理でコンプライアンスは万全 高くない給与で雇用を守る 寮・社宅に入れば負担感は少ない 評価の半分はフィロソフィー理解度 毎朝、稲盛氏の著書を輪読 有休ではなく「欠勤」、体調不良で休むと「事故」 稲盛本は給与天引き 本社12Fには、巨大な和室「コンパルーム」が スポーツ大会の夜は肩を組んで社
いよいよ2014年も本日で終わり。この1年を振り返り、新たに迎える年の抱負を考えている人も少なくないのではないだろうか。 家計も企業も何かと物入りになる年の瀬。東洋経済オンラインは、企業の財務健全性を示す指標として、ネットキャッシュ(現預金+短期保有有価証券-有利子負債)の多い会社のランキング「最新!これが『金持ち企業』トップ200社だ」を先行して12月30日に配信したが、今度はその逆。ネットキャッシュのマイナスが大きい会社のトップ200社を紹介したい。直近決算において、現預金や短期保有有価証券に対して借金(有利子負債)が多い会社をランキングした。 ネットキャッシュが多いと財務的な安全性が高いとされ、不況に対する抵抗力が高いともいえる。ところが、マイナスランキングでみると、意外な会社が1位になった。名実ともに日本一の企業であり、世界トップクラスの自動車メーカーであるトヨタ自動車だ。 ネット
「吉川朋孝オフィシャルサイト」より まず、以下のようなケースは果たして合法か違法か、どちらに該当するかを考えていただきたい。 【事例】 ある日、骨董品店に男が訪れた。いかにも大切そうに、桐箱入りの壺を持参している。そして、次のように言い残して去っていった。 「短期の海外滞在で少し留守にするので、その間この壺を預かっていただきたい。もちろん、預かり賃は前払いで支払う。ただ大切な品であるから、扱いは慎重にしていただきたい。また展示する分にはよいが、非売品として、誰がなんと言おうが絶対に売らないでほしい」 骨董品店の主人もそう言われると気になり、よくよく壺を見てみると確かに良い品のようである。そこで男に言われたとおり非売品として店頭に出してみた。すると間もなく、身なりのいい紳士が訪れてきて「これは渥美窯のものではないか? おそらく重要文化財級のものだろう。ぜひ購入したいのだが、いくらなら譲ってく
「ニッチを選ぶ人は馬鹿だ。KDDIのWINのように…」--2010年に行われたソフトバンクアカデミアの開校記念講演を書き起こし。校長に就任した孫正義氏が入学志望者たちへ、経営者に必要だという3つのキーワード「勝ち癖・時代の潮流・メインストリーム」を伝授しました。 孫正義氏が自ら解説する「孫の二乗の兵法」 孫正義氏(以下、孫):じゃあこの戦いのための戦略編、 孫:戦略編が、三行目指す最初の一文字「一」という字。 孫:はい、これについて。 参加者:はい、○○です。昨日ホークスが首位になったように、一番にこだわること。 孫:一番にこだわる。はい次君。 参加者:一つの得意分野に絞って仕事をする。 孫:一つの得意分野に絞って仕事する。はい。 参加者:○○と言います。中途半端が一番ではなくて圧倒的なナンバーワンになる。 孫:圧倒的なナンバーワンになる。はいその隣。 参加者:圧倒的なナンバーワンでシェア
2014-11-26 この世には2種類の人間がいる、エッセンシャル思考の人間とそうじゃない人間だ - 『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』グレッグ・マキューン 本 読書メモ 【Sponsored Link】 読了。実践できているかは心もとないが、「やることを減らしてリソースを集中する」というのがここ数年の、特に息子と娘を授かってからこっちの俺のテーマなので、本書は楽しみにしていた。 この週末を利用してじっくり読んだのだが、今後の人生の指標足りうる好著だった。 エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする作者: グレッグ・マキューン,高橋璃子出版社/メーカー: かんき出版発売日: 2014/11/19メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る目次 PART1 エッセンシャル思考とは何か 第1章 エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考 第2章
ある時期に僕が所属していたチームは、とても「民主的なチーム」でした。チームリーダーは意見を押し付けるような物言いを一切しない人で、僕たちメンバーの話をとてもよく聞いてくれました。プロダクトの仕様を決める際にも役職関係なく思ったことが言えるので、「気が進まないけど、仕事だからしょうがねーな」といったようなやさぐれた気持ちで働くことが非常に少なく、気持ちの面ではだいぶ働きやすく感じていました。 しかしこのチームは(働いていた会社はサイボウズではありません。念のため)、ビジネスという観点では全くと言っていいほど成果を上げることができなかったのです。納期は予定より2回も延期され、プロダクトのリリース後も目標としていた数値を達成することができず、最終的にはプロジェクトは中止・チームは解散という憂き目にあいました。
UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。 ニューロビジネス思考で炙り出せ!勝てない組織に根付く「黒い心理学」 渡部幹 この連載の趣旨は、ビジネスマンのあなたが陥っている「ブラック」な状況から抜け出すための「心」を獲得するために、必要な知識と考え方を紹
桑村 祐子(くわむら・ゆうこ)「高台寺和久傳」女将/代表取締役 1964年京都府生まれ。87年、ノートルダム女子大学英語英文学科卒業。大徳寺の塔頭で住み込み修業を経た後、89年に家業の「高台寺和久傳」に入る。2号店の「室町和久傳」の立ち上げを担当し、軌道に乗せる。2003年、創業者の母、桑村綾が設立した物販の別会社「紫野和久傳」の取締役に就任。07年、母の後を継いで、「高台寺和久傳」代表取締役に就任。(写真:樋口とし、以下同) ―― 桑村さんは42歳で料亭「高台寺和久傳」の若女将に就任されました。当初は自信がなくてなくて……というお話を、前回にうかがいました。 桑村:その時は、「自分は料亭の女将なんかできない」という思いでいっぱいでした。その前に東京で取り組んだ物販の仕事が、面白くて、楽しくて仕方なかったものですから、物販に気持ちが残ってしまっていたんです。でも、覚悟を決めて100%の力を
HBR.ORGの人気ブロガーの1人、グレッグ・マキューンの連載記事をお届けする。シリコンバレーを拠点にリーダーシップと戦略のアドバイスを行うマキューンの顧客には、アップルやグーグル、フェイスブック、ツイッター、ピクサー、VMウェアなど名だたる企業が並ぶ。連載第1回はあらゆるデバイスに注意力を奪われる時代に、どうすれば無駄な行動をやめられるかを提案する。 私の友人の1人に、あるグローバル企業のエグゼクティブ・ディレクターがいる。彼は知的で意欲的だが、絶えず気が散っている。どんな時でもツイッター、Gメール、フェイスブックをやっていて、さらに複数のインスタント・メッセージで会話しているのだ。これらのほとんどはある程度は役に立っている。だが彼は、もっと重要なやるべきことが他にあると心の底ではわかっている。しかし毎日があっという間に過ぎ去り、穴埋めのために週末もずっと働きどおしだ。日曜の晩も起きてい
ロスジェネ世代(1981年生)の編集・ライター。フリーライター、編集プロダクション勤務を経て2008年より株式会社プレスラボを起ち上げる。著書に『エレベスト』(戎光祥出版)。web上のニュースサイト「下北沢経済新聞」編集長。「GetNavi」(学研)誌上で『コンビニ研究室』連載中。他に「日経トレンディネット」「COBS ONLINE」「R25」「サイゾー」など主にネット媒体で執筆中。起業したのは旺盛な独立心と言うよりも、むしろサラリーマンの職場における煩わしい人間関係から逃げるため。 ツイッター:@umeda_kazuhiko 認められたい私、認めてくれない社会~「承認不安時代」の生き方~ 「強迫観念にとらわれたかのようにメールの返信を急ぐ人」、「ランチを一緒に食べる友達がいないと思われるのがイヤで、トイレでご飯を食べる人」……。オジサンには一見不可解な現代の若者に特徴的なこれらの行動。こ
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