遠心力を使って軌道上にロケットを飛ばそうとしている宇宙ベンチャーが存在する。米SpinLaunchは米ニューメキシコ州に設置した飛行試験施設で打ち上げテストを実施。ロケットの射出に成功した。 遠心力を使って軌道上にロケットを飛ばそうとしている大胆な宇宙ベンチャーが存在する。米SpinLaunchは10月22日、米ニューメキシコ州の商業宇宙港「Spaceport America」に設置した飛行試験施設で打ち上げテストを実施。ロケットの射出に成功した。
宇宙にものを打ち上げるには膨大なエネルギーが必要で、ロケットは高価な乗り物にならざるを得ない。しかしロケット以外の方法で打ち上げることができれば、コストダウンできるかもしれない (C) NASA 盛大な炎と轟音を巻き上げながら飛ぶロケット。古今東西、宇宙にものや人を打ち上げる際には、かならずロケットが使われてきた。むしろロケットは、宇宙にものを打ち上げる唯一無二の手段でもある。 宇宙にものを打ち上げるには莫大なエネルギーが必要で、それゆえにロケットはきわめて高価になり、小さな衛星を打ち上げるのにも億単位の金額がかかる。 しかし、もしロケット以外の手段で宇宙にものを打ち上げることができれば、そのコストを大きく下げられるかもしれない。米国でそんな事業に挑む企業「スピンローンチ」が誕生した。 スピンローンチ(SpinLaunch)を立ち上げたのは、Jonathan Yaney氏という人物。彼自身
打ち上げ時重量、1万500トン、第1段には42基もの「ラプター」エンジンを装備、100人を火星まで運ぶ――イーロン・マスクの火星移民船構想は、事前の予想を遙かに超えたスケールの大きなものだった。 9月27日、メキシコのグアダラハラで開催された国際学会「IAC2016」で、スペースX社のイーロン・マスクCEOは、事前に予告した通り、火星移民のための宇宙輸送システム「インタープラネタリー・トランスポート・システム」構想を発表した。 彼は本気か、それとも誇大妄想的構想で、単に「ファルコン9」ロケット爆発事故による打ち上げ中断の危機にあるスペースXのイメージを回復させるつもりでホラを吹いているのか――。 構想を子細にみていくと、イーロン・マスクとスペースXが本気も本気、大マジであることがわかる。 同構想は、使用する推進剤の種類というロケットの基本にまで立ち戻ってゼロから検討されている。しかも大胆な
宇宙エレベーターを 知っていますか? それは地上と宇宙をエレベーターでつなぐ、これまでにない輸送機関です。地上から天へと伸びる塔のようなものを想像してください。かつては突飛な夢物語として受け止められていましたが、理論的には十分実現可能なものであり、近年の技術発展によって、手の届く域に到達しつつあるのです。 宇宙エレベーターとは →
強風の中、「宇宙エレベーター」コンテストが開催 2007年10月25日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (0) John Borland 2007年10月25日 太陽電池でモーターを駆動し、ケーブルをつたって上昇するロボットは、風が吹いた状況ではつらいものがある。たとえ宇宙エレベーター事業が正式に始まったとしても、屋根と四方の壁がなければ、乗ってみたいとは思わない。 『Spaceward Foundation』が毎年主催する宇宙エレベーターのコンテスト『Spaceward Games』が、ユタ州で10月19日〜21日(米国時間)、開催された[昨年のコンテストについては、過去記事(日本語版記事)にレポートがある]。 全長100メートルの「リボン」をつたってクレーンの先端まで、秒速約2メートル以上で上昇するロボット機器を開発したチームは、米航空宇宙局(NASA)から50万
米LiftPortは、米国宇宙協会(National Space Society)が進めている、地球と宇宙ステーションを結ぶエレベーター「Space Elevator」建設計画への正式な参加を表明した。2018年4月12日が運行開始予定日とアナウンスされている。 Space Elevatorを、サイエンス・フィクションの世界ではなく、現実の宇宙計画として科学的な観点から綿密なる研究調査を行うプロジェクトに、これまで半世紀以上の歳月が費やされてきた。NASAの研究所となるInstitute for Advanced Concepts(NIAC)を始め、Eureka Scientific、HighLift Systemsなどの研究機関が調査に加わり、すでに技術的な見地からは、Space Elevatorの建設着手にゴーサインを出す報告書が提出されている。 これを受けて、National Spa
第1回『宇宙エレベーター・コンテスト』開催 2005年10月26日 コメント: トラックバック (0) Mike Nowak 2005年10月26日 スイッチが入ると、サーチライトの光が太陽電池アレイを照らし、宇宙エレベーターの試作機『スノースター』は地上を離れた。太陽電池と金属製の固定具、既製品のローラーを組み合わせただけの簡素な装置が、発射台からゆっくりと、青色の長いテザー(綱)に沿って上昇していくと、少数の見物人たちからは大きな歓声があがった。 ブリティッシュ・コロンビア大学の学部生、スティーブ・ジョーンズ氏とダミール・ホット氏が設計したこの装置は、上昇の距離はそれほど伸びなかった――長さ約60メートルのテザーをのたうつように登りはじめたが、地上からわずか4.5メートルあたりで立ち往生してしまった。しかし、これが第1回『スペース・エレベーター・ゲームズ』での最初の出場チームであったた
米LiftPort Groupは、同社が独自に開発を進める、地球と宇宙空間を結ぶエレベーター「LiftPort Space Elevator」の、初の上空での昇降テストに成功したとの発表を行った。今秋中にも、次なるテストを実施して、さらに開発を進めていく方針が明らかにされている。 テスト運行に用いられたヘリウム気球 上空高くまで上げられたヘリウム気球 LiftPort Space Elevatorは、ロボットタイプのリフター「Robotic Lifter」を用いて、地球と宇宙空間を結ぶカーボン・ナノチューブ製のエレベーターケーブル上で、スムーズな昇降を可能にするとされており、第1号機では、太平洋上の赤道付近に建造される海上プラットフォームから、約62,000マイル(約10万キロメートル)上空の宇宙空間を目指すとのコンセプトが明らかにされている。完成時のRobotic Lifterには、
米LiftPort Groupは、地球と宇宙空間を結ぶエレベーター「LiftPort Space Elevator」の建設プロジェクトにおいて、実際に上空でテストを実施するために必要な認可を、米連邦航空局(FAA: Federal Aviation Administration)より正式に取得したとの発表を行った。 LiftPort Space Elevatorは、太平洋上の赤道付近に建造される海上プラットフォームをベースにしつつ、カーボン・ナノチューブ製のエレベーターケーブルを、約62,000マイル(約10万キロメートル)上空の宇宙空間へ到達するまで伸ばしていく構想のプロジェクトであると説明されている。実際にエレベーターケーブル上を運行するのは、同社が研究開発を進める「Robotic Lifter」と呼ばれるロボットタイプのリフターとなるようで、人間や資材を積載しつつ、安全かつ手軽に、何
するするとヒモを伝わって空の彼方へ消えていく。 そんな魔法を現実のものにしようとしている。 NASAがその第一歩を踏み出した。 ●夢物語か正夢か? 宇宙エレベーターといったアイデアは以前からあった。地上から宇宙空間までケーブルを張りわたし、それを伝って荷物を昇り降りさせるというものだ。おもしろいアイデアだけど、そんな話はSFか、もし可能だとしても、ずっと先のことだろうと思っていた。 しかし驚くことに、宇宙エレベーターは、NASAが支援する具体的なプロジェクトのひとつとして立ち上がってしまった。 前回書いたように、NASAは、スペースシャトル・コロンビアの事故のショックのあと、財政難のなか、どうしたら持続可能な宇宙探査ができるかと計画の見直しや組織の再編をやっている。宇宙計画を一政府の力だけで進めることはもはや無理と悟り、国際協力を押し進めるとともに、民間の力を活かそうとしている。そのひとつ
ソーラー・セール失敗――低予算の制約が浮き彫りに(上) 2005年6月24日 コメント: トラックバック (0) Amit Asaravala 2005年06月24日 カリフォルニア州パサデナ発――宇宙利用の非営利団体『惑星協会』の会員は、いまだ一縷の望みは抱きながらも、同協会が開発したソーラー・セール(太陽帆)宇宙船『コスモス1』の打ち上げが失敗したもようであることを認めた。 新しいソーラー・セール技術をテストするために民間資本で開発されたコスモス1は、21日(米国時間)、ロシア海軍の潜水艦から打ち上げられた直後に消息を絶った(日本語版記事)。 ロシア宇宙局と惑星協会の地上ステーションのデータが矛盾していたため、協会の会員は当初、コスモス1は無事ではあるが、予定していた軌道からは外れて周回している可能性もあると考えていた。だが、現在惑星協会は、打ち上げ用ミサイルが原因で失敗したというロシ
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