軽トラックで脱輪事故を起こした男性の容体が変化したのに救急車を呼ばなかったとして、兵庫県警が洲本署に所属していた男性警部補(48)ら3人を所属長訓戒などの処分にしていたことが7日、県警への情報公開請求で分かった。男性は警部補らが現場を離れた後に死亡。救急搬送されなかったこととの因果関係は不明だが、県警は不適切な対応と判断した。 県警によると、事故は5月27日午後、同県洲本市で発生。警部補らは救急車を呼ぼうとしたが、男性に拒まれた。その後、男性の呼吸は浅くなったが、警部補らは呼気から基準値以下のアルコールが検出されたことから「飲酒の影響」と推測し、男性をレッカー車に乗せて帰宅させた。しかし、男性はレッカー車内で心肺停止となり、搬送先の病院で死亡が確認された。 県警は9月に警部補らを処分。現場にいた他の1人の署員を含めた4人を業務上過失致死容疑で書類送検したが、起訴を求めない意見を付けた。