日本国内では、2022年2月末から5~11歳も新型コロナワクチンの接種対象となりました。小児(5~11歳)用のファイザー社製のワクチン(※1)のみが使用できます。有効成分の量は、12歳以上の3分の1(1回10μg)です。大人と同じワクチンを3分の1の量にして接種するのではなく、子ども用の製剤があります。1回に接種する注射液の量は0.2mL(大人は0.3mL)です。 接種の間隔は大人と同様で、通常は3週間の間隔で2回の接種を行います。本コラムでは、5~11歳の子どもがワクチンを接種する意義について解説いたします。 ワクチンに期待される効果 オミクロン株が流行する以前の検討結果ですが、海外で5~11歳用のワクチンによる臨床試験の成績が報告されています(※2)。ワクチン接種群とプラセボ群(ワクチンを接種していない人)を観察した結果、2回目接種後7日以降で約90%の発症予防効果が確認されました。す