乱歩傑作群を読んだ後であれば、乱歩らしさや愛着から駄作も味わい深く読めるが、やはり最初は傑作から読んだほうが出会いとしてはスムーズだろう。 そこで、乱歩作品傑作ベスト3を選んでみた。 ■『パノラマ島奇談』 乱歩の一部の作品はさすがにツッコまないと楽しめない。 小林少年が仏像に化けたり、ウサギに靴を履かせて足音で人がいるように偽装したり、鏡を使って人がいるように見せたりしちゃうのだ。 だが、馬鹿馬鹿さを遥か超えて想像力で読者をねじ伏せる大傑作が「パノラマ島綺譚」だ。 主人公は、死んだ大金持ちとそっくりな男。 名は人見広介。 彼は、墓をあばき、その中に入り、のそのそと墓から出てきて、まだ生きていたのだと主張する。 大金持ちに成り代わってしまうのだ。 そうやって手にした莫大な財産で無人島に築きあげる妖しく荒唐無稽なユートピア。 醍醐味は、主人公が作った理想郷の描写だ。想像力の跳躍があまりにも渾身
『梟の城』や『竜馬がゆく』といった歴史小説をはじめ、数々の名作を生み出してきた作家・司馬遼太郎氏のエッセイが、新たに約200編発掘された。その事実を知ったファンは、「新たな作品が刊行されるのでは」と期待を寄せている。 司馬氏は1956年、「第8回 講談倶楽部賞」を受賞した、モンゴルの将軍とその命を狙うペルシャ人との暗闘を描いた『ペルシャの幻術師』で文壇デビュー。闇夜に生きるフクロウのごとき、ふたりの忍者の活劇『梟の城』は「第42回 直木賞」に選ばれ、一躍注目を集める。 1966年には、坂本竜馬を中心に、同じ時代をまっすぐに生きる若者たちの物語『竜馬がゆく』、戦国時代の美濃の国盗りを独自の史観と人間洞察によって描いた壮大な長編『国盗り物語』で「第14回 菊池寛賞」を受賞。その後も、『義経』『宮本武蔵』『坂の上の雲』など、歴史小説を中心に発表を続けた。 また一方で、独特な視点で描かれる司馬氏の
歌舞伎役者の中村吉右衛門さん(71)が主演するフジテレビ系のドラマ「鬼平犯科帳」シリーズが来年夏に撮影する150本目で終了する。同局が15日、発表した。放送日は未定。 原作は、江戸時代に盗賊から「鬼の平蔵」として恐れられた火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)長官・長谷川平蔵が活躍する池波正太郎の人気時代小説。同局によると、ドラマは1989年に放送が始まり、映像化が可能な原作を使い切った。池波が原作に無いもののドラマ化を望んでいなかったため、終了を決めたという。 今月18日には149本目の「鬼平犯科帳スペシャル 浅草・御厩河岸(おうまやがし)」が放送される。(滝沢卓) 主演の中村吉右衛門さん 「思えば、物語の長谷川平蔵の年齢と同じ45歳で原作者の池波正太郎先生から作品をお預かりして四半世紀、大変魅力的な“鬼の長谷川平蔵”という役に、真摯(しんし)に、そして一所懸命に向き合って参りました
「吉田松陰は山県有朋が創った虚像である!」 「久坂玄端は天皇拉致未遂犯である!」 「勝海舟は裏切り者である!」 「長州藩はテロリスト集団である!」 このように、新聞広告にはなんとも刺激的な惹句が並ぶ。日本を近代化に導いたと教えられてきた明治維新を全否定する歴史書が、ベストセラーになっている。ヒットの背景を探ってみると、やはりあの“遺恨”があった。 歴史書としては異例の5万部を超えるヒットとなっているのは、「日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト」のサブタイトルを冠した『明治維新という過ち』。出版元・毎日ワンズの松藤竹二郎社長がいう。 「立花隆氏が週刊文春、斎藤美奈子氏が週刊朝日の書評で取り上げて話題になりました。ただし、読みもしないで新聞広告を見ただけで抗議をしてくる人も多いんです」 著者の原田伊織氏は69歳で、作家のほかクリエイティブディレクターとしても活躍する人物。なぜこんな刺激的な歴
「SFビブリオバトル in 神田古本まつり」で紹介された本 2015年10月25日、第56回神田古本まつりの関連イベントとして、東京古書会館でビブリオバトルが開催されました。ビブリオバトルとは、発表者それぞれが5分間でお気に入りの本を紹介し、参加者が「一番読みたくなった本」に投票してチャンプ本が決まる書評ゲームです。 今回は、各地で行われている4つの読書会から選ばれたバトラーが「中高生に読んでもらえそうなSFはこれだ!」というテーマで熱いプレゼンを行いました。また、ビブリオバトルを題材にした小説『翼をもつ少女 BISビブリオバトル部』の著者・山本弘さんがゲストバトラーとして参加し、バトル後に山本さんのトークセッションも行いました。 本展では、SFビブリオバトルで紹介された5冊と、各読書会でこれまでに読まれてきた本、そして山本さんがグループSNE(テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム等を
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小説とディズニー映画で違うと思いますが・・・ フック・スミーやインディアンの酋長は義務や時間から基本的に解放されている「子ども」だから(←精神的にも)、子どもしかいないネバーランドにいるんだ、という人もいますし、(この場合のピーターは、現実世界で生まれたその日に両親(大人)に失望して大人のいない世界に逃げ込んだ、というものです) 「ネバーランド=天国」のようにとらえる方もいます。 アニメ映画を見る限りではディズニーの作った話ではどちらかと前者よりの解釈が正しいのかと思います。 でも僕は(ただの一般人なので説得力も信用性もない意見ですが、)あのアニメでは「ネバーランド」=「ピーターパンが初めて書かれた[1902]における筆者バリーの考えていたであろう理想のアメリカ」なんじゃないかな、と思います。 ピーターパンが初めて書かれた1902年までの1世紀は、まだヨーロッパ(とくにイギリス・アイルラン
ジェームス・マシュー・バリー(Sir James Matthew Barrie) スコットランド生まれのイギリスの劇作家・小説家・童話作家・ファンタジー作家である。 原題:PETER PAN IN KENSINGTON GARDENS 作家名:ジェームス・マシュー・バリー(Sir James Matthew Barrie) 挿絵:アーサー・ラッカム(Arthur Rackham) 訳者名:katokt 高名な「人間とも鳥とも妖精ともつかない男の子」ピーターパンは、もともと小説『小さな白い鳥』の中で描かれたエピソード群の登場人物だった。 この小説中の13章~18章がピーターパンの登場エピソードとされる。各章タイトルは以下の通り第十三章:ケンジントン公園ひと回り第十四章:ピーター・パン第十五章:鶫の巣第十六章:締め出しの時刻第十七章:小さな家第十八章:ピーターの山羊後に作者バリは『小さな白い鳥
原作では、エスメラルダは衛兵フェビュスと良い仲になるが、実はフェビュスには婚約者がいて、エスメラルダに恋したフロロによって、フェビュスは殺されてしまいます。フェビュス殺害の容疑をかけられ、魔女裁判で死刑が言い渡されたエスメラルダを、同じくエスメラルダに恋したカジモドがノートルダム大聖堂にかくまいます。しかし、フロロはパリの暴動の混乱の中、エスメラルダを連れ出し、助命と引き換えに愛人になるよう迫りましたが、エスメラルダはそれを拒否し、兵士達に捕まり、処刑されてしまいます。それを塔の上から見ていたフロロをカジモドが突き落として殺します。 数年後、処刑場を掘り起こすと、エスメラルダと思われる白骨に、異様な骨格の男の白骨が寄り添っており、引き離そうとすると、砕けて粉になってしまいました。
国立国会図書館に1冊6万円強もする趣旨が分かりにくい本が大量に納入されていると、ネット上で騒ぎになっている。図書館側は税金から、納入された本の半額を支払うことになるだけに、疑問の声も上がっている。 きっかけは、「亞書」というナゾの本がアマゾンで売られていると、2015年10月20日ごろにツイッターなどで話題になったことだ。 関連出版社だけで、計1000万円が支払われた? ロシア人らしきアレクサンドル・ミャスコフスキーという著者名で15年2月から次々に出され、6万4800円もする本が計96巻まであった。いずれも新品を1冊だけ扱っていた。 その後、国会図書館にこの本が60巻まで納入されていることが分かった。国会図書館法第24条では、出版物は原則として1部を納本するよう義務付けており、その際は、代償金として、小売価格の半額を支払うことになっている。とすると、出版社側には計200万円ぐらいが支払わ
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