米大統領選の共和党候補指名争いでトランプ前大統領の勝利が確実になった。15州で一斉に投票された「スーパーチューズデー」で圧勝し、対抗馬のヘイリー元国連大使を大きく引き離した。 トランプ氏は早くも11月5日の本選に向け、「米国の歴史上、最も重要な日になる。この選挙に勝つ」と復権に自信を示した。 本選は2020年に続いて民主党のバイデン大統領と対決する構図が濃厚だ。世論調査では勝敗を左右する激戦州でトランプ氏が優位を保っている。 世界を混乱させたトランプ氏の「米国第一」主義の再来を見据え、それに備える必要がある。 復権すれば、政策は以前にも増して過激になるとみられている。 全輸入品に10%の関税をかけ、中国には法外な税率を課すことを検討している。その増収分を財源に富裕層などを対象にした減税を恒久化する方針という。 ウクライナ支援や気候変動対策への拠出を削減し、「史上最大の送還作戦」と称する移民