伊東純也、守田英正、三笘薫、上田綺世……。FIFAワールドカップ・カタール2022で躍動した日本代表メンバーのうち9人が大学サッカー経験者だったことは、選手育成という観点で大きな注目を集めた。大学サッカーを経由して欧州でプレーする選手も増えており、大学は日本サッカーのレベル向上に欠かせない存在となりつつある。そこで本稿では、関東大学1部リーグ所属・東京国際大学サッカー部を15年間指導する前田秀樹監督の著書『東京国際大学式 「勝利」と「幸福」を求めるチーム強化論』の抜粋を通して、大学サッカーの組織づくりについてリアルな現場の声をお届けする。今回は350人以上という大所帯の部員数を抱える“意外な”理由をひも解く。 (文=前田秀樹、構成・撮影=佐藤拓也) エリートのアスリートだけがスポーツを行う時代ではない 現在、東京国際大学サッカー部の部員は350人以上います。新たに約110人の部員が入ること