子宮頸がんワクチンの副作用を研究している信州大医学部の池田修一教授は8月17日、研究結果を捏造したと書かれ、名誉を毀損されたとして、出版社ウェッジと当時の編集長、記事を執筆したジャーナリストを相手取り、東京地裁に提訴した。約1100万円の損害賠償や謝罪広告の掲載などを求めている。 子宮頸がんワクチンの接種をめぐっては、健康被害を訴える報告が約3000件あり、厚労省が2013年度から副作用を研究している。池田教授はその研究代表者。ウェッジは、池田教授が発表した研究について、今年6月、月刊誌「Wedge」(7月号)上に、「子宮頸がんワクチン薬害研究班 崩れる根拠、暴かれる捏造」という記事を掲載していた。 記事では、池田教授が今年3月に発表した副作用の原因を探る研究で、池田教授が自説に都合が良いデータのみを選んだと報じた。現在、池田教授が所属する信州大が調査委を立ち上げ、不正がなかったかを調査し
夏休みの時期になりました。飛行機で遠方へ出掛ける方も多いと思います。海外旅行に行かれる方は、5時間も10時間も、場所によってはさらに長時間飛行機に乗っていることになりますよね。そんな機内でもし体調が急に悪くなったら・・・どうしますか? 筆者は外科の医師であり、過去に機内で「飛行機の中にお医者さんはいませんか?」というコールを聞き、出て行ったことがこれまでに2回あります。そのエピソードとともに、新しくANAとJALが導入する(した)「飛行機の医師登録制度」についてお話します。 機内の「ドクターコール」とは?これまでは飛行機の中で急病人が発生した場合、「お客様のなかにお医者様はいらっしゃいませんか」という、いわゆる「ドクターコール」が機内全体にアナウンスされ、医師がいる場合には名乗り出るというスタイルでした。「ドクターコール」を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。 飛行機の医師登録制
アレキサンドル・リトビネンコ暗殺事件(アレクサンドル・ヴァリテラヴィチ・リトヴィネンコ:1962年8月30日- 2006年11月23日)を覚えているだろうか。 リトビネンコは、ロシアKGBのエージェントで、ロシア実業家でウラジミール・プーチン大統領の政敵ボリス・ベルゾフスキー暗殺を命じられた時、命令を拒否したため弾圧を受け2001年に英国に亡命した。英国では自らが関わったロシアの様々な陰謀を暴露し、プーチン政権批判の先頭に立っていた。ところが、2006年、ポロニウム210(polonium(Po):原子番号84の第16族元素の一つ安定同位体は存在しない。/Polonium-210(210Po):ポロニウムの同位体の1つ。)と思われる放射性物質による毒性により暗殺され、当時大きく報道された。 なんとリトビネンコが運び込まれた病院で治療や検査に関わった医師によるリトビネンコの症例報告が7月22
抗生物質(抗菌薬)が効かない耐性菌に注目が集まっています。世界保健機関(WHO)は世界中で危険なレベルに達しているとして強い懸念を示し、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)でも対策が議論されるなど、世界的な課題となっています。 抗生物質の歴史は、1929年、英国の学者フレミングがペニシリンを発見し… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
週刊誌などで「飲んではいけない薬」「やってはいけない薬」と言った見出しの記事が話題となり,患者さんからの問い合わせが増えてきています。そうした患者さんの不安や疑問に応えるために,「くすりを飲むとき,手術を受けるとき,何をどう考えたら良いのか」について,「基本的考え方」および「こんな健康情報は鵜呑みにしてはいけない8つのポイント」書きました。不十分な点もあるかもしれませんが,現時点で参考になれば幸いです。 【基本的考え方1】 「薬を飲む」「手術を受ける」。。。そうした医療行為には全て,それらを受けることによって病気が良くなる,あるいは病気にならなくなる「利益(効果)」があります。その一方,それを受けることによって生じる「副作用(リスク)」も当然存在します。 一般に「その治療の利益」>「その治療の副作用」となるときに薬の処方や手術は行われるべきです。 【基本的考え方2】 「薬を飲む」「手術を受
森 勇一 @ymori117 週刊誌の「この薬は飲むな」記事、槍玉に上がっているのが高血圧のARBと糖尿病のDPP-4阻害薬なんだけど、私の認識だと「治療は必要だけど受診する暇があまりない患者さん」向けの薬なんで、そういう層に間違ったメッセージを送っていると思う bit.ly/1tuUnxf 2016-06-16 23:37:13 リンク 現代ビジネス [講談社] 現役医師が実名で証言する「アブない薬」〜売れている薬の半分以上は、飲み続けないほうがいい 特集記事「医者に出されても飲み続けてはいけない薬」は、医療業界や患者たちのあいだで大反響を巻き起こした。今回もひきつづき「薬漬け社会」のタブーに切り込む! 森 勇一 @ymori117 週刊誌の「この薬は飲むな」特集、地味に迷惑していて、混雑している外来でこのお話が出ると説明に随分と時間がかかるので、他の患者さんの待ち時間がどんどんのびてゆ
名古屋市がHPVワクチン(いわゆる子宮頸がんワクチン)の接種者と非接種者を対象に行ったアンケート調査において、「社会的影響が大きく、市だけで結論は出せない」として最終報告書では評価を示さなかったことが報じられた。 ■子宮頸がんワクチン調査で名古屋市が結論撤回:朝日新聞デジタル 調査は、ひどく頭が痛い▽簡単な計算ができなくなった▽手や足に力が入らない、といった接種の副反応にみられる24の症状の有無などを尋ねるもの。その結果、接種者に「多い症状」はなかった。一方、接種者に「少ない症状」は、関節やからだが痛む▽杖や車いすが必要になった、など15症状あった。 これを受け、市は昨年12月、「接種者に有意に多い症状はなかった」との評価を発表したが、薬害監視の民間団体「薬害オンブズパースン会議」が「副反応の症状は複合的で、一人が複数の症状を持っている。個々の症状ごとに接種者と非接種者との有意差を比べても
3月16日夜、TBSのNEWS23では「“子宮頸がんワクチン”と示された写真だけが緑色に光る画像」が映し出された。ある実験に用いたマウスの脳切片の画像である。 信州大学第三内科(脳神経内科)教授(兼副学長、兼医学部長)の池田修一氏が班長を務める厚生労働研究班は、子宮頸がんワクチンが「自己免疫」というメカニズムで少女たちの脳神経に障害をもたらす、という仮説に立って研究を進めていた。自己免疫とは本来は異物を攻撃する免疫が自分を攻撃してしまうこと。NEWS23の画像は、その日の午後、厚生労働省で行われた成果発表会で池田班が用いたスライドを元にしたものである。 池田教授はNEWS23に対し「明らかに脳に障害が起こっている。ワクチンを打った後、こういう脳障害を訴えている患者の共通した客観的所見が提示できている」と語った。3月16日の発表直後、筆者は池田教授にマウスの数、ワクチンの投与量など、スタディ
不安をあおられて高額な包茎手術を受けさせられたといった相談が、全国の消費生活センターにこの5年間で1000件余り寄せられていて、国民生活センターでは、被害を言いだせない人は相当な数に上るとみて、注意を呼びかけています。 相談内容では「状態がひどい」、「安い手術では仕上がりがよくない」などと、不安をあおられて高額な契約を迫られるケースが多く、なかには200万円を支払った男性もいるということです。 さらに手術を受けたあと排尿などの機能に障害が残ったという相談もあり、痛みが引かないため別の病院を受診すると「縫い方がいい加減で壊死(えし)している」と言われたというケースもありました。 国民生活センターは、悩みにつけ込まれ恥ずかしさなどから相談できない被害者はかなりの数に上るとみていて、手術を受ける前に必要性やリスクを冷静に考えるとともに、医療機関を受診したその日のうちに手術を受けてトラブルになるケ
サンデー毎日2016年6月5日号にて『丸山ワクチンはやはり「がん患者」に光明』という記事が掲載された。ジャーナリストの森省歩(もり・せいほ)氏による。プロフィールによると、もともとは政界ものに定評があり、2012年に自身が大腸がんの手術を受けて以降は医療ものも手掛けているそうである。週刊文春に『乳製品をやめたらがんが治った』という記事や、文藝春秋に『川島なお美氏さんはもっと生きられた』という近藤誠氏のインタビュー記事を書いている。 森氏は2012年にstage IIIAの大腸がんと診断され、手術後に再発予防のための経口抗がん剤の服用を勧められるも辞退し、丸山ワクチンを選択したそうである。stage IIIの大腸がんの術後補助化学療法は現在の標準的な治療法である。大雑把には、術後補助化学療法によって再発やがんによる死亡を3分の1から4分の1減らすことができる*1。おおむね、日本の大腸がんの術
2016年5月14日に札幌の日本小児科学会で行われた、シンポジウム。科学的には決着が付いているが、政治的にはハードルが高い問題。 個人的な意見としては、横田先生どうしたんでしょうか?ということと、今後に日本ではまだ残るであろう子宮頸がんの患者とその家族(遺族)には申し訳ない気持ち。被害者とされる女性たちの治療が思うように進んでいないのも、もどかしい。 巷では「HPVワクチン賛成派」「反対派」(*)などと一見不毛な争いが見られますが、私はそのどちらでも有りません。あえて言うなら「子宮頸がんにとそれに纏わる悲劇(若い女性が子ども・パートナーを遺して亡くなってしまう)を少なくしていきたい派」。 続きを読む
小児科医Skywalker院長 とある小児科医Skywalkerのブログです。 その正体は、川崎市にある「北浜こどもクリニック」の院長。 「正しい知識を持つこと」を目的として、パパママのためになる情報を配信していきます。 多趣味な院長なので他のネタもあります。 これを書くと各方面から批判が殺到するのですが、やはり事実をちゃんと見据えて物事を検討しなければならないと思ったので、書きます。 今月、EuropianMedicinesAgencyという、まあ欧州の医薬品の規制当局のようなところから、子宮頸がんワクチンの安全宣言が出されました。 すでにCDCからも安全宣言が出ているので、これをもって子宮頸がんワクチンが安全であるというのは欧米での共通認識になったというわけです。 つまりは医療先進国の欧米ってことは、世界的な共通認識になったんだよってことです。 これを知っている人がいったいどれだけいる
要旨 理化学研究所(理研)統合生命医科学研究センター疾患遺伝研究チームの吉田尚弘チームリーダー(研究当時)、安田琢和研究員(研究当時)らの共同研究グループ※は、遺伝子変異誘導によりアトピー性皮膚炎モデルマウス(Spadeマウス)を開発し、このモデルマウスにおけるアトピー性皮膚炎発症のメカニズムを解明し、発症の予防方法を発見しました。 アトピー性皮膚炎は、日本を含めた先進国の乳幼児でよくみられる炎症性皮膚疾患であり、遺伝要因と環境要因の複合によって発症すると考えられています。共同研究グループは、遺伝要因を明らかにするため、マウスに「化学変異原」を投与し、その中から、かいたり擦ったりする掻破(そうは)行動の強い皮膚炎を発症するマウスを選別しました。このマウスは清潔な環境で飼育しても、生後8~10週間でアトピー性皮膚炎を発症します。病気の原因となる遺伝子変異を調べたところ、さまざまな細胞の増殖や
連載第6回では「新型インフルエンザワクチン騒動」がはらむ問題について解説し、薬害についても言及した。今回はこれに続き、「ワクチン無過失補償制度」について考えていく。 連載第6回で、新型インフルエンザワクチンが法定接種とされなかったため、新型インフルエンザワクチン接種後に有害事象が起きても十分な補償は受けられないことになったことを解説した。ワクチン無過失補償制度がないことは、日本が「ワクチン後進国」となっている大きな要因のひとつだ。 今の日本の補償制度はどうなっているのか。ワクチンを受けることで避けることができる病気、そのワクチンのリスクとメリットも含め、前回に続き医師、元・厚生労働省大臣政策室政策官、村重直子さんに解説してもらう。 Q1 リスク、メリットどうなってる? 年齢別で子どもが受けるべきワクチンとは? Q2 リスク、メリットどうなってる? 大人だからこそ受けるべきワクチンとは? Q
先日、7歳の息子が、「片方のイヤホン、壊れているよ」と言ってきた。 確かめて見ると、壊れていない。 そういえば、先週、おたふく風邪が治ったばかりで、耳になんか影響あるのかもしれないと 思い、ググッて見る。 おたふく風邪による難聴ということがあり、正式名はムンプス難聴という。 そして、まず治らないという。 ググってもググっても治療例がどこにもない。 すぐ耳鼻科に連れて行って検査してもらったら、片方の聴力がゼロ。 まず治らないが、治療するなら一週間入院する必要がある。やるなら大学病院を紹介すると言われる。 治療例が無いのにやる意味なんてあるのだろうか。 多分これは、親御さんが子供の一側聾を受け入れるための儀式みたいなもんなんだろう。 現在、日本では、おたふく風邪の予防接種は努力義務になってしまってる。 おたふく風邪によって難聴になるのは1万人にひとりという古い情報がいまだ、 医療業界でも常識と
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