誰にも看取られず、亡くなったことさえ周囲の人たちから気付かれず、静かにこの世を去っていく人たちがいる。発見されるまでに数週間かかることもあり、遺体は傷む。離婚や家族の死などから、地域や友人とのつながりが次第に消えていった人たち。生前の行いから、家族からも関係を拒まれた人たち。複雑な事情を抱えながら、人生を生き抜いた人たちの“最後の砦”になろうと「孤立死」などの葬儀を営む夫婦がいる。決してきれいとは言えないご遺体を火葬する直前、2人は必ずこう言葉をかける。「お疲れさまでした」。そして、それぞれの最期に心を込めて寄り添う。「本当に独りで逝くっていうのは悲しいことだよね。どんな事情があったにしても。だから最期には私たちが居るよって…」。 【動画】「独りで逝くっていうのは悲しいこと」…孤立死や身寄りのない遺体の葬儀を営む夫婦の思い 石原充さん(68歳)と妻のきみ子さん(62歳)は福島県いわき市の郊