作成日:2006年6月19日 更新日:2023年3月24日 はじめに クロロプロパノール類は、意図しないにもかかわらず、食品の製造工程で、原料にもともと含まれる脂質からできてしまう物質のひとつです。1990年代に、中国・東南アジアから欧州へ輸出された調味料から、クロロプロパノール類のひとつである3-クロロプロパン-1,2-ジオール(3-MCPD)が高濃度に検出され、世界的に注目されました。3-MCPDは、植物性のたんぱく質を塩酸で加水分解して酸加水分解植物性たんぱく(アミノ酸液)を製造する際にできてしまいます。 その後、分析技術の進歩により、精製された食用油脂中に、3-MCPDと脂肪酸が結合した「3-MCPD脂肪酸エステル類」や、その関連物質である「グリシドール脂肪酸エステル類」が含まれることが明らかになりました。 意図しないにもかかわらず食品に含まれる物質については、消費者の方々の健康へ