この前塾の中学生に、「本当に自由な社会って、法律をなくせばいいんじゃないんですか」と聞かれたので、その疑問にお答えするための記事を書いてみよう。 あの人は不寛容だ、なんていいかたをする「寛容」ということば。 そのことばの意味を最大限広げて、究極的に寛容な社会を考えてみよう。 少し難しい話になるかもしれないが、中学校卒業程度の社会の知識があればついてこれるように解説するので、お付き合いいただきたい。 あらゆる不寛容が寛容される社会 「寛容な社会」ときくと、皆さんはどういう社会を想像するだろうか。 たぶん、 「法律を破る以外、どんな行為も許容される」ような社会だとか、 「どんな価値観も許される」社会だとか、 「何を信じても、何を言ってもよい」ような社会だとかを想像するに違いない。 寛容を試しに辞書で引いてみると、 心が広くて、よく人の言動を受け入れること。他の罪や欠点などをきびしく責めないこと