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ブックマーク / natrom.hatenablog.com (34)

  • 患者家族とのトラブル - NATROMのブログ

    埼玉県ふじみ野市において、訪問診療をしていた医師が患者の息子に散弾銃で撃たれ死亡するという事件が起きた。患者である母親が亡くなったことがきっかけになったという。事件については報道でしか存じ上げないし、これから新事実が出てくるかもしれない。この記事は、医療職と患者家族の関係の難しさの一端について知ってもらうのが目的であって、個別の事件において真相はこうだったのかもしれないといった推測ではない。 また、以下に述べる事例は、私の見聞きした経験をもとに改変したものであり、事実そのままではない。仮に当事者が目にしたとしてそれが自分たちのことであるとはわからないようにまで変えてある。ただし、問題の質については伝わるはずだ。ご理解をいただきたい。 患者さんがよいケアを受け、病状が改善することをご家族が願うのは当然だ。ただ、その願いがきわめて強い患者家族がいらっしゃる。介護のためにご家族が仕事を辞め、ず

    患者家族とのトラブル - NATROMのブログ
  • 福島県の甲状腺がん検診の2巡目の数字から言えることと言えないこと - NATROMの日記

    福島県の甲状腺がん検診において、2巡目で50人を超えるがんあるいは疑い例が見つかった。これらの例は1巡目(先行調査)ではがんは指摘されていない。「たったの2年間で50人以上もの新たながんが発症しているのであるから明らかに被曝による多発である」という主張がなされているが、そうは言えない。 たとえば、津田敏秀氏は、2巡目のがん検診を受けた236595人中がんの発症が51人(216人/100万人)を、全国平均発症率から推定した有病割合5人/100万人×2年=10人/100万人と比較して、22倍の多発だと主張している*1。過剰診断がゼロであるならば、この計算は正しい。津田氏の主張をまとめると「過剰診断がゼロだと仮定すると甲状腺がんは多発している」になるが、そんなことは計算なんてしなくても自明である。過剰診断がどれぐらいの割合なのか不明なので苦労しているのだ。 仮に、検診で発見可能な甲状腺がんのうち

    福島県の甲状腺がん検診の2巡目の数字から言えることと言えないこと - NATROMの日記
    cyuushi
    cyuushi 2017/03/17
    乱暴なのは承知の上で、チェルノブイリの調査と比較した結果も知りたいところ。
  • サンデー毎日での丸山ワクチンの記事について - NATROMのブログ

    サンデー毎日2016年6月5日号にて『丸山ワクチンはやはり「がん患者」に光明』という記事が掲載された。ジャーナリストの森省歩(もり・せいほ)氏による。プロフィールによると、もともとは政界ものに定評があり、2012年に自身が大腸がんの手術を受けて以降は医療ものも手掛けているそうである。週刊文春に『乳製品をやめたらがんが治った』という記事や、文藝春秋に『川島なお美氏さんはもっと生きられた』という近藤誠氏のインタビュー記事を書いている。 森氏は2012年にstage IIIAの大腸がんと診断され、手術後に再発予防のための経口抗がん剤の服用を勧められるも辞退し、丸山ワクチンを選択したそうである。stage IIIの大腸がんの術後補助化学療法は現在の標準的な治療法である。大雑把には、術後補助化学療法によって再発やがんによる死亡を3分の1から4分の1減らすことができる*1。おおむね、日の大腸がんの術

    サンデー毎日での丸山ワクチンの記事について - NATROMのブログ
  • 2016-01-05

    の医療の問題を考える上で、いろいろ示唆に富むまとめ。 ■「日の病院はどーして全く専門知識のない患者人に受診科を選ばせるのか。自分で科を選んだ結果「何でもありません」と言われて大病だった事がどれだけあったことか(°_°)」に対する意見・感想のまとめ - Togetterまとめ 病院の受付で腹痛を訴える女性。泌尿器科か内科か選べと言われてるが自分じゃわからないですっ!と訴えてる。日の病院はどーして全く専門知識のない患者人に受診科を選ばせるのか。 患者さんは悪くない。受付の事務員が悪い。他の人のコメントにもあるように、患者さんは総合病院に受診する前に診療所を受診して紹介状を書いてもらえばよかったという点はあるにせよ、どの科を受診するかの判断を患者さんに投げていいわけがない。「患者に選ばせないと後で苦情が出る」という指摘ももっともであるが、「泌尿器科か内科か選んでください」「自分じゃわ

    2016-01-05
  • 混合診療のメリットとデメリット - NATROMのブログ

    最近、TPP関連で混合診療がよく話題にあがる。混合診療の問題は複雑である。「混合診療に反対している連中は既得権益を守っているだけ。がん難民のためにも今すぐ混合診療は全面解禁するべき」という意見も、「混合診療を解禁してしまうと、マイケル・ムーアの『SiCKO』のような、貧乏人がまともな医療を受けることができなくなる酷い制度になってしまう。絶対反対」という意見も、どちらも極端である。この両極端の意見の間のどこかに妥協点を見つけるのがいいだろうと私は考える。 混合診療とは何か? 混合診療とは、保険診療と自由診療(保険外診療)の医療を併用することを言う。現在の日では、混合診療は原則として禁止されている。たとえば、医療費が20万円の保険診療を受けると、自己負担割合が3割の人は、6万円のみ支払えばいい。14万円は保険者が支払うことになる。さらに、10万円の自由診療を同一の医療機関で受けたとする。混合

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  • 今回報道された急性白血病と福島原発作業の因果関係は? - NATROMのブログ

    福島第1原発作業員が白血病によって死亡したというニュースがありました。まず、亡くなった作業員の方に哀悼の意を表します。 ■急性白血病:福島第1原発作業員が死亡 東電が発表 - 毎日jp(毎日新聞) 東京電力は30日、福島第1原発で作業に携わっていた40代の男性作業員が急性白血病で死亡したと発表した。外部被ばく量が0.5ミリシーベルト、内部被ばく量は0ミリシーベルトで、松純一原子力・立地部長代理は「医師の診断で、福島での作業との因果関係はない」と説明した。 東電によると、男性は関連会社の作業員で8月上旬に約1週間、休憩所でドアの開閉や放射線管理に携わった。体調を崩して医師の診察を受け急性白血病と診断され、入院先で亡くなったという。東電は16日に元請け企業から報告を受けた。事前の健康診断で白血球数の異常はなく、今回以外の原発での作業歴は不明という。 作業と急性白血病での死亡の間の期間が短い

    今回報道された急性白血病と福島原発作業の因果関係は? - NATROMのブログ
    cyuushi
    cyuushi 2011/08/30
    東電発表の外部被曝0.5mSvって信じる?マスクやら線量計外して作業とかボロボロ出てるのに。
  • 武田邦彦氏の誠実さ - NATROMのブログ

    武田邦彦氏が、ブログにて、牛乳の危険性について指摘している。福島、茨城、千葉の牛乳が大量に西日に送られ、「汚染された牛乳」と「綺麗な牛乳」がまぜられていることをほのめかしている。さらに、業者の方へ、「正直で誠実」であることを求めている。 ■武田邦彦 (中部大学): 誠実な社会を取り戻したい・・・牛乳と柏市の放射線*1 さて、武田氏のブログの内容は、7月11日の執筆当初と7月12日現在の分は微妙に異なっている。「2011年7月11日 15:56 」時点と、「2011年7月12日 10:19 」時点で比較をしてみよう。旧とあるのが、7月11日バージョン、新とあるのが7月12日である。 納めていることも分かってきました→納めているという情報もあります 「混ぜてベクレルを下げる」ということをしているのです→ということもなされるでしょう 放射性物質を薄めていることを自ら発表してください→すべて公開

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  • 武田邦彦氏の過去の発言を検証してみる - NATROMのブログ

    ネットでは武田邦彦氏を信用している人がそれなりにいる。武田邦彦氏を信用する理由もさまざまあるだろうが、「『御用学者』たちは原子力発電所は安全だなどと言っていた。武田氏は震災前から原発の危険性を指摘していた」「政府は言うことがコロコロ変わっている。武田氏のほうが信用できる」というものがあるようだ。少なくとも、そのような理由で、武田氏を信用するのは妥当ではないと私は考える。武田氏は、震災前は原発は安全だと言っていたし、震災前後で言っていることがコロコロ変わっているからだ。いくつか引用し、検証してみよう。強調はすべて引用者による。引用部分や強調が恣意的ではないか、という批判が予測される。引用元はすべて明示しているので、恣意的な引用がなされていないかどうかは、読者は適宜検証をおこなって欲しい。武田氏は、しばしば、引用元を明示せずに論評を行うが、私の引用の仕方を気にするような人は、武田氏はさらに信用

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  • 一生に一度でいいから肝炎の検査を受けよう - NATROMのブログ

    ほとんどの人は健康で長生きしたいと考えているだろう。人々は健康のために、健康品を購入したり、運動したり、検診を受けたり、事に気をつけたりしているが、そうした行動にはコストがかかる。できることなら、なるべくコストの少ない方法で、効率よく健康・長生きという結果を得たいよね。そこで、コストパフォーマンスの良い方法を紹介するよ。それは、ウイルス性肝炎の検査を受けること。しかも、一生に一度でOK。そもそもウイルス性肝炎とは何か、なぜ検査が一生に一度でいいのかをこれから説明する。 国立がん研究センターがん対策情報センターがん情報サービス ■日人のためのがん予防法 肝がんの原因の大半が慢性ウイルス性肝炎 慢性ウイルス性肝炎ってのは、B型慢性肝炎とC型慢性肝炎のこと。薬害肝炎訴訟とかで聞いたことぐらいあるだろう。日の肝臓癌の原因の大半はこれ。大雑把に言うと、肝臓癌の原因の約75%がC型慢性肝炎で、

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  • 医療の値段 - NATROMのブログ

    医師はいろんな職業の人と接する機会があるけれども、どうしても「医師と患者」という関係に縛られてしまう。ネットだと、患者さんの音が聞けるので助かる。たとえば、「入院したときに、お金を用意するために入院費用を聞いたところ、『6万円くらいですかね』とのことだったが、実際には10万円ちょっとかかった」という体験談。正直言うと、「まあそれくらいのズレはあるだろう、普通」と最初は思ったけど、よく考えれば普通じゃない。普通の取引であれば、あらかじめ物の値段は決まっており、価格に見合うものかどうかを判断してから購入する。Amazonで「6万円くらい」の商品を購入したところ、あとで10万円を請求されたら、そら酷いと思う。 医療の値段は前もっていくらかかるかわからない。だけど(だからこそ)前もって説明が必要 なぜ私は、Amazonでは「6万円くらい」が実際には10万円だったらトンデモナイと思うくせに、入院費

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  • 吉村医院の哲学 - NATROMのブログ

    以前、■信仰と狂気〜吉村医院での幸せなお産で言及した吉村医院が取り上げられると聞いて、2010年2月7日の「エチカの鏡」というテレビ番組を視聴した。吉村医院は自然分娩を行う産科医院で、番組内では好意的に取り上げられていた。自然分娩という選択肢があってもいいと私は考えている。ただし、妊婦および家族に対して自然分娩のリスクについて十分に説明されている必要がある。テレビ番組では、自然分娩のリスクの説明が不十分であるように感じられた。「動物には難産はない」「江戸時代にはツルツル生まれていた」と、あたかも自然なお産では難産はないかのように誤解させる内容だった。ただ、編集によってリスクの話が削られたのかもしれない。 死んだっていいって思やあ、それでいい 吉村医院院長の吉村正医師が、自然分娩のリスクをどのように考えているかについて、「きらきらねっと」というページに掲載されていたインタビュー記事*1が参考

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    cyuushi
    cyuushi 2010/02/10
    こういうスピリチュアルな行為は自己責任でやるべきだろうね。
  • 消費生活センターのリーフレットにクマー登場 - NATROMのブログ

    日の朝日新聞の地方面より。 2009年11月10日の朝日新聞朝刊より引用 記事によれば、『同センターでは啓発に使える予算が限られており、新しいキャラクターを作ると当たりはずれが大きいため、安く若者にアピールする方法はないかと若い職員にアンケートをとった。その結果、誕生したのが、おでこに「消」の文字が入った「消費生活グマ」だ』とのこと。確かに安くあがるものの、果たして若者にアピールするかどうか。一部の層にはアピールするかもしれないが。 「トラブルに注意してクマ」とか言いつつお前釣られとるやないか、と思ったが、元のリーフレットには、「みんな,こんなふうに釣られないように,これを読んでほしいクマ。」とあった。 福岡市消費生活センターのサイトの啓発リーフレットから引用 ちなみに悪質商法編はこんな感じ。 福岡市消費生活センターのサイトの啓発リーフレットから引用 リーフレットには、 ※ 消費生活グマ

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  • JBpress(日本ビジネスプレス)のホメオパシーの記事について - NATROMのブログ

    JBpressのサイトに、医療ジャーナリストの長野修氏によるホメオパシーの記事が掲載された。 ■自然治癒力を高める「ホメオパシー」 欧米からやって来た代替医療が日で静かなブーム(「世界で最も安全な医療」から「自然治癒力を高めるホメオパシー」に変更された) ■何のためのホメオパシーか 西洋医学が見放した人を前に、それでもノーと言えるか 詳しくはリンク先を読んでいただくとして、内容は概ねホメオパシーに好意的である。賛同できる部分もあるし、問題がある部分もある。代替医療に関しての私見も含め、JBpressのホメオパシーの記事についてまとめた。 選択肢として代替医療はあっていい 私は、「科学的根拠の乏しい代替療法であっても、末期癌のような積極的な治療手段のない病気に(緩和ケアと併用しつつ)使用するのは、私は必ずしも否定しない」と述べたことがある。長野修氏も同様のことを書いている。 患者は、最期ま

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  • Akinatorに科学者を当てさせてみた - NATROMの日記 #c AH1 2009/09/02 15:28

    みなさまはAkinatorをご存知だろうか。日語版ウィキペディアのAkinatorの項から引用するのが手っ取り早い。 Akinatorとは質問への5段階の回答例を元に(実在または架空の)人物・キャラクターを絞込み推測しながら特定するプログラムエンジンであり、データベースを応用した人工知能の一種である。20個ほどの簡単な質問だけで、回答者がイメージしている人物の名を当てることができる。 英語・フランス語・ドイツ語・ヘブライ語・ポルトガル語に対応しており、世界中の有名人のみならず漫画、アニメ等に登場する架空の人物までも網羅しているが絞込みに該当しなかった人物についても回答者が補足し加えていく事でデータベースを日々増やしており学習し続けることでより少ない質問で回答を導き出すようになっている。 「世界中の有名人のみならず漫画、アニメ等に登場する架空の人物までも網羅している」とあるが、むしろマンガ

    Akinatorに科学者を当てさせてみた - NATROMの日記 #c AH1 2009/09/02 15:28
  • 岩手県に胃癌が少ないのはなんでだろう? - NATROMのブログ

    「日における癌死亡の地理的分布〜市町村別の標準化死亡比:1980年−1994年〜」の市町村別に主要な癌のリスクを可視化した地図は、ただ見ているだけでもなかなか興味深い。地域差がある癌については、以前、■ 肝臓癌はなぜ西日で多いのか?で紹介したように、肝臓癌がよく知られている。リンパ性白血病についても、地域差があり、九州、とくに南九州と壱岐・対馬に多い。 リンパ性白血病 1990年〜1994年 九州・沖縄 男 リンパ性白血病が九州に多い理由はすでにわかっている。リンパ性白血病の一種である成人T細胞白血病は、HTLV-I (human T-cell leukemia virus type I)というウイルスが原因であるが、そのHTLV-Iの感染者が九州に多いのだ。おそらく、過去の民族移動によるものであろう。九州以外のHTVL-Iの感染率が高い地域は海岸線近くが多いというのも興味深い。 他に

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  • ナイチンゲール曰く、「ホメオパシー療法は根本的な改善をもたらした」 - NATROMのブログ

    ホメオパシーは「同種療法」とも訳され、さまざまな物質を限りなく薄く希釈することで治療効果が得られるとされている代替療法の一種である。ホメオパシーで処方される「丸薬」は、原料の物質を1分子も残っていないほど希釈したのちに乳糖もしくは蔗糖にしみ込ませて作られる。通常の薬理学的見地からは、ただの「砂糖玉」と変わらない。臨床的にも効果はプラセボと変わらない。そんなわけでホメオパシーは「由緒正しいニセ科学」とみなされている。 さて、とあるブログ経由で、ナイチンゲールがホメオパシーに言及していることを知った。なんでも、「ホメオパチー療法は素人女性の素人療法に根的な改善をもたらした」のだそうだ。「この用薬法はまことによく出来て」いるともある(強調は引用者)。ナイチンゲールがホメオパシーについて言及した"Notes on Nursing: What it Is and What it Is Not"(看

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  • がん予防のためにできる6つの方法 - NATROMのブログ

    での癌死亡率の上昇は、日人が癌に罹りやすくなったためではなく、長生きになったためだとするエントリーを、ごく一部の読者が、「生活と癌は無関係だと主張している」と誤解したようだ。もちろん、生活と癌は関係があるに決まっている。アメリカ合衆国における癌による死亡の原因として、タバコ(30%)と並んで、成人の事/肥満(30%)が挙げられている*1 。癌に寄与する割合は異なるだろうが、日でも事と癌が関係しているのは確か。たとえば、大腸癌の増加の一因に生活の変化があるとされている。しかし胃癌は減少しており、こちらは塩分摂取量の低下と冷蔵庫の普及による生鮮料品の摂取などが原因の一つと考えられている。要するに、減った癌もあれば、増えた癌もあるということ。癌全体については、加齢の影響を除けば、日で癌が増えているとは言えないことは既に示したとおりである。 それでは、具体的にどのような事を

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  • どうして日本は癌大国になってしまったのか? - NATROMの日記 - NATROM 2009/07/25 10:01

    癌大国であることはむしろ誇りである 日人の死因の1位は悪性新生物(癌)である。1980年ごろから、脳血管疾患を抜いた。WHO Mortality Database*1で調べてみると、2006年で日の総死亡数は108万4450人、うち悪性新生物が原因なのが32万9314人で、総死亡の30.4%を占める。ちなみに、イギリス 27.0%、アメリカ合衆国 22.8%、イタリア 27.0%、ドイツ 25.7%、フランス 28.2%であった。ダントツとはいえないまでも、日は確かに癌による死亡率は高い。ではその原因は?「化学物質」「物添加物」による汚染や、「放射線」「石油から作った薬」などの不適切な医療が原因だという主張もあるが、間違いである。以下は、生活の変化が原因だという主張。 ■どうして日は癌大国になってしまったのか?(と健康)*2 今日で、ようやく育に取り組み始めてきましたが、

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  • ドラクエが医療を崩壊させた - NATROMのブログ

    の医療が危機に瀕している原因は複数あるが、その一つに医療訴訟の増加が挙げられる。医療者に過失があって訴えられるのは仕方がないが、過失がなくとも結果が悪ければ訴えられることもあるのだ。医療訴訟の背景には、医療の不確実性に対する理解不足があるように思える。「過失がなければ問題なく治って当然」、言い換えれば、「結果が悪かったのであれば、なんらかの過失があったに違いない」という訳だ。医療者から十分な説明を行っても、こうした思い込みのある患者さん/ご家族に十分納得していただくことは難しい。 昔から、というか昔のほうが、「結果が悪かった」医療行為はあったし、患者さん/ご家族への説明も、昔と比較すれば現在の方がずっと丁寧に行われている。にも関わらず医療訴訟が増加してきたことには、何らかの説明が必要だ。ここ何十年かの間の日に、医療の不確実性に対する理解不足をもたらす何かがあったのだ。ドラゴンクエスト

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    cyuushi
    cyuushi 2009/04/01
    本当にこんな事言い出す人出てきそうで困る。
  • 国民皆保険制度がわりとうまくいっていた理由 - NATROMのブログ

    最近では医療崩壊などと言われているが、日の医療制度は高いコストパフォーマンスを誇っていた。いろんな要因があるけれども、その一つに国民皆保険制度があることは確かだ。読者の多くは被保険者として保険料を納め、病院を受診して自己負担分を払っているだろうが、医療従事者でないと、あまり保険者と医療機関の関係について馴染みがないと思う。レセプト審査などを中心に、簡単に国民皆保険制度を解説してみよう。図にするとこんな感じ。 国民皆保険制度 患者さんの立場からだと、「保険料を支払う代わりに、少ない自己負担(だいたいは3割)で診療を受けられる」という制度である。保険料ばかり支払って病院にはかからない元気な方にとっては損しているように見えるが、いざ病気になったときの「保険」である。これだけなら、民間保険でも同じ役割を果たせるのだが、民間が同じことをするとなると、利益を上げるために、医療費のかからない健康な人を

    国民皆保険制度がわりとうまくいっていた理由 - NATROMのブログ