安倍政権は27日、2013年度政府予算案について麻生太郎財務相と各大臣が最終調整する大臣折衝をして、一般会計総額を過去最大規模の92兆6100億円とする大枠を固めた。防衛費は今年度より400億円増にして11年ぶりに増やす。一方、生活保護費は13年度に670億円減らす。安全保障を重んじる一方、社会保障は政府の支えより「自助」を求める安倍晋三首相の意向が反映された。 防衛費は400億円増の4兆7538億円。自衛官の実際の人数(実員)は定員(24万7千人)を下回って減り続け、現在22万8千人。13年度は8年ぶりに287人増員する。人件費削減を盛り込んだ現在の防衛計画の大綱を安倍政権が見直すことを前提にした。 小野寺五典防衛相は27日、麻生太郎財務相との折衝後、「南西地域の警戒監視で人員が充足できる」と記者団に語り、尖閣諸島周辺の領海、領空に接近を繰り返す中国への対応を強調した。領空侵犯防止の