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PAE(持続効果)とは、「MICの値より低い濃度になっても抗菌薬の作用が持続する作用」を指す。 通常、菌が抗菌薬に触れると増殖が抑制される。その後、抗菌薬に触れなくなると菌の増殖が開始される。ただし抗菌薬の種類によっては、抗菌薬を取り除いたとしても菌の増殖抑制効果が残っている場合もある。 つまり、一度抗菌薬に触れたことにより、この抗菌薬の濃度がゼロになったとしても菌の増殖を抑える作用が残っているのである。このような効果がPAE(持続効果)である。 これらの知識を踏まえた上で解説していくが、濃度依存性の抗菌薬では「一瞬でも良いので、どれだけ高い血中濃度になったか」が重要となる。そのため、AUC/MIC(AUCに対するMICの割合)やCmax/MIC(最高血中濃度に対するMICの割合)が重要になる。 それに対して短い持続効果(PAE)をもつ時間依存性の抗菌薬の場合、単純に「MICより高い血中濃
アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)とアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB) ACE阻害薬とARBはレニン-アンジオテンシンという血圧や体液バランスを保つための重要な働きに関係した降圧薬です。カルシウム拮抗薬とともに降圧薬の中心となる薬です。 これらの薬剤の働きをよく知ってもらうために、レニン-アンジオテンシン系について少し詳しく説明する必要があります。 * やや詳しい説明 * レニンーアンジオテンシン系は血液量の保持と、血圧を上げる働きにより血液の循環を正常に保とうとする調節機構です。腎臓の糸球体に流れ込む動脈の壁には傍糸球体装置と呼ばれる部所があり、血圧を感知して、レニンと呼ばれる物質を分泌します。圧力が低下するとレニンの分泌量は増加し、上昇すれば分泌量は低下します。 (図7) 図4アンジオテンシンⅡの生産経路と作用機構 レニンそのものには血圧を上げる作用はありません。レニ
ダイエットに人気のあるグレープフルーツですが・・・実は。 高血圧の治療に使われる降圧剤のうち「カルシウム拮抗薬」という系統の薬はグレープフルーツおよびその加工品(特にジュース)と同時に摂取すると、血圧を下げすぎてしまい、頭痛、めまい、顔のほてりといった症状があらわれることがあります。 これは、グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類という成分が、肝臓などで薬を代謝する酵素「チトクロームP450」を阻害し、血中濃度が上昇することで、通常よりも薬の効き目や副作用が強くあらわれてしまうためと考えられています。 「スタチン系」と呼ばれる高脂血症の薬も同様に作用が↑してしまい、副作用が現れたり・効きすぎてしまうなど弊害が出ることがあります。 グレープフルーツとこれらの薬の相互作用は、同時に摂取した場合だけとは限らず、グレープフルーツを摂ってから10時間後に薬を服用した際にも影響があらわれた
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