脳出血後の集中的なリハビリによって脳の特定部位で神経回路が増強され、運動機能の回復につながることを、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)と名古屋市立大の研究グループがラットを使った実験で確認した。米科学誌電子版で13日発表した。 研究グループによると、まひした手足の機能回復にリハビリが有効なことは知られているが、具体的な仕組みは分かっていなかった。リハビリに加え、この部位を薬品や電気で刺激することで、効率的な運動機能の回復が期待されるという。
スポーツ選手の腸内細菌を調べて、成績アップにつなげよう――。こんな研究を岡山大などが始めた。能力の高い選手の腸内環境に近づけるようなサプリメント開発などにつなげ、2020年の東京五輪での成果に結びつける狙い。 人間の腸内には、約千種類の細菌がいると考えられている。健康な状態を保つため、これらの細菌が重要な働きをしており、食生活によって細菌の構成は変わる。スポーツ選手の成績向上には、食事による栄養管理が重要と考えられているが、体調と細菌の関わりなどは不明点が多い。 岡山大大学院環境生命科学研究科の森田英利教授(応用微生物学)らは、理想的な細菌の構成を解明するため、食事や睡眠などを厳しく管理し、過酷な練習にも耐えるスポーツ選手の腸内細菌を調べることにした。 すでに陸上やプロサッカー選手… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料会
ドイツ東部クラインウェルカの恐竜パークに展示された実物大のティラノサウルス模型(2014年3月5日撮影、資料写真)。(c)AFP/DPA / ARNO BURGI 【10月2日 AFP】約6600万年前に起きた大規模な小惑星衝突が激しい火山噴火を連続的に誘発し恐竜の絶滅につながったとする研究結果を1日、米大学の研究チームが発表した。 恐竜絶滅の原因をめぐっては、科学者らの間で多くの議論が交わされてきたが、米科学誌サイエンス(Science)に発表された米カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)の最新研究結果は、小惑星衝突か火山噴火の一方ではなく、両方の事象が原因だとしている。 同大の研究チームは、インドにある火成活動の痕跡「デカントラップ(Deccan Traps)」の溶岩流を調査し、これまでで最も精度の高い年代測定を行った。そ
生理学研究所(生理研)は10月2日、脊髄損傷後のサルの運動機能回復の早期において、やる気や頑張りを司るどる脳の領域「側坐核」が、運動機能を司る「大脳皮質運動野」の活動を活性化し、運動機能の回復を支えることを脳科学的に明らかにしたと発表した。 同成果は、同研究所の西村幸男 准教授、京都大学大学院医学研究科大学院生(研究当時)の澤田真寛氏(現・滋賀県立成人病センター 脳神経外科)、理化学研究所・ライフサイエンス技術基盤研究センターの尾上浩隆グループディレクターらによるもの。詳細は米科学誌「Science」に掲載された。 これまでの研究から、患者がなんらかのリハビリを行う際、意欲を高く持つと回復効果が高く、うつ症状を発症すると、機能の回復に遅れが生じることが知られていた。しかし、実際に脳科学的に、そういった高い意欲であるやる気や頑張りといった心理状態が、運動機能の回復にどのように結びついているの
「歌はかけがえのない喜び」 岡本知高(高知県宿毛市出身)CDデビュー20周年 ベストアルバム発売 3月に宿毛市、高知市で公演
【今直也】持久力を上げるのに必要なたんぱく質を東京大と埼玉医大の研究チームがマウスの実験で突き止めた。このたんぱく質を過剰に働くようにすると、マラソンランナーのように持久力が増したという。16日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ電子版で発表された。 酸素を使って脂肪や糖質を燃やす有酸素運動には、筋肉細胞の中にあるミトコンドリアで、効率的に筋肉を動かすエネルギーを作ることが必要だ。 研究チームは、より効率よくエネルギーを作るため「COX7RP」というたんぱく質がかかわっていることを特定した。このたんぱく質を働かなくしたマウスでは、持続的な運動ができなくなった一方、過剰に発現させたマウスでは持久力がのびてマラソンランナー型になったという。 ミトコンドリアの働きは老化や糖尿病、がんなどに関係している。人間の病気の理解や治療法の発見につながる可能性がある。 関連記事持久力アップ、た
握られた拳(2012年10月9日撮影、本文とは関係ありません)。(c)AFP/DAMIEN MEYER 【12月20日 AFP】生物学者らは、人間の手は進化の奇跡だと言う。レンガ積みや筆記、アイスホッケー、脳外科手術など、多様な動きを可能にする巧妙さを人間にもたらしたのは「手」だ。だが、何千年もの時間をかけて、人間の手を現在の形に作り上げてきたのは何だったのだろうか? 多くの専門家が推測するように、原始的な道具をつかみ、使うためだったのだろうか?あるいは、果実を取るためだったのだろうか?これについて、新たな説が浮上している。他の人間と戦うことができる「拳」を作るためだったというのだ。 ■人間の手は「固い拳」を作れる形に進化 米ユタ大学(University of Utah)のデービッド・キャリアー(David Carrier)教授と共同で研究結果を発表した同僚のマイケル・モーガン(Mich
スポーツや楽器の演奏などの体の動きは、休息を入れ、動きのごく一部を忘れながら身につけるのが効率的――。 東京大学のチームが、筋肉を動かす神経細胞の働きをコンピューターで再現した研究から、無駄のない動きは軽い忘却によって進む可能性が高いことが分かった。研究成果は29日付の生物学関係の専門誌に掲載された。 平島雅也・東大助教(運動制御学)らは、コンピューター上で再現した腕の筋肉を動かす神経細胞1000個に、動作を指示する信号を送る実験を行った。指示通りの動作ができなかった場合、研究チームは神経細胞に指示を送る情報伝達の仕組みを修正したが、この時に神経細胞への伝達量を10万分の1減らして、動きをわずかに忘れるのと同じ状態にした。 すると、500回以上修正した後から、指示通りの動作ができるようになり、脳の活動度も徐々に下がることが分かった。脳の活動度が低いほど、神経細胞も筋肉も無駄なエネルギーを使
ジンバブエの首都ハラレ(Harare)から北に約50キロのChinhamoraでホウレンソウを束ねる生産者(2011年2月10日撮影、資料写真)。(c)AFP/ALEXANDER JOE 【6月26日 AFP】米国生まれの人気キャラクター、船乗りのポパイ(Popeye)。缶詰のホウレンソウを飲み込むと筋肉もりもりになり、ピンチを切り抜ける――このポパイの行為が正しかったことが、スウェーデンの研究チームによって証明された。 ホウレンソウには硝酸塩が含まれているが、ストックホルム(Stockholm)のカロリンスカ研究所(Karolinska Institute)の研究チームが硝酸塩を加えた飲み水を1週間与えたマウスを解剖し、対照群のマウスと筋機能を比較したところ、硝酸塩入りの水を飲んでいたマウスの筋肉が増強されていたことが分かった。 研究に参加したAndres Hernandez氏によると、
マッサージ効果の詳細解明=細胞でミトコンドリア生成−加大学 マッサージ効果の詳細解明=細胞でミトコンドリア生成−加大学 激しい運動をした直後に筋肉をマッサージすると、細胞レベルでは炎症を起こす物質が減り、痛みが和らぐとともに、細胞内でエネルギー生産などを担う小器官「ミトコンドリア」が生成され、回復を促すとみられることが分かった。カナダのマクマスター大などの研究チームが実験で解明し、5日までに米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシンに発表した。 マッサージをめぐっては、疲労の原因となる乳酸が除去されるとの見方がこれまで強かったが、マッサージの前後で筋肉細胞の乳酸量はほとんど変わらなかった。研究成果は筋肉の張りや痛みをより効果的に治療する技術の開発に役立つと期待される。(2012/02/05-16:17)
印刷 関連トピックスオリンピック三浦豪太さん=11月、ヒマラヤ・メラピーク、ミウラ・ドルフィンズ提供 エベレスト級の山への登山経験がある人の血液には登ったことがない人に比べ、低酸素による体へのダメージを抑える酵素が約6倍も多い――そんな測定結果をプロスキーヤー、三浦雄一郎さん(79)の次男で元五輪モーグル選手の三浦豪太さん(42)ら順天堂大などのグループが確かめ、米医学誌に論文を発表した。 酸素が薄い8千メートル級の山に登ると、老化につながると考えられる活性酸素が発生しやすくなり、体に負担がかかることがわかっている。しかし、酸素が薄い状態が続くと「高地馴化(慣れ)」と呼ばれる現象が起きる。70歳を過ぎてエベレストに2回登頂した雄一郎さんも登頂時には高度をゆっくり上げて体を慣らしていく。 豪太さんらは、雄一郎さんら経験者と未経験者計17人の血液成分を比較。経験者は、ダメージを防ぐ働きの
印刷 標高約5300メートルにある栗城さんのベースキャンプ周辺でみられたカラス=栗城事務所提供栗城史多さん 世界最高峰の登山で最大の難敵は、カラスだった――。エベレスト(8848メートル)に挑んだ日本の登山家が今月、こんな現実に直面し、頂上を前に登頂を断念した。 数々の世界の高峰に挑んできた登山家、栗城史多(くりき・のぶかず)さん(29)=札幌市=は10月12日、エベレストの7800メートル地点でぼうぜんとなった。体を高所に慣らすことも兼ね、10日ほど前に登った時に雪の中に埋めた食料がカラスに掘り返され、食い荒らされていたからだ。 最も痛かったのは、雪を溶かして飲み水を作るため、一緒に埋めた登山用コンロの燃料ボンベがなくなっていたことだ。 標高8千メートル超では、酸素が平地の約3分の1しかなく、高山病予防のために大量の水分をとる必要がある。栗城さんは泣く泣く、ベースキャンプの仲間に
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