前田 雄大 [EnergyShift発行人兼統括編集長] Jun. 08, 2021, 07:00 AM 政治 16,059 2021年は脱炭素の年と言ってもいいほど、連日、脱炭素に関連するニュースが続いている。 日本ではいきなり脱炭素やカーボンニュートラルという言葉が出回るようになったことで戸惑い、対応や事業転換を迫られている企業も出ているが、国際社会ではすでに気候変動の国際枠組みであるパリ協定が2015年に採択されたときから脱炭素転換は動き出していた。 なぜ日本は転換が遅れたのか。脱炭素の主役となっている再生可能エネルギーへのシフトをするチャンスはなかったのか。 京都議定書は日本がリードした この質問への答えの鍵は東日本大震災にある。 いまでこそ脱炭素後進国と評される日本だが、国連気候変動枠組条約が発効し、国際社会で気候変動を議論する場が整備された1990年代には、日本は省エネ化が進み