私は五千円札が好きだ。一万円持つなら、五千円札2枚がいい。樋口一葉が好きなのである。彼女が紙幣のデザインになっていることに、喜びというのか誇りというのか、これがあるうちは今の日本も悪いもんじゃないなと思う。そして今日、新札のデザインが発表された。今度は津田梅子の五千円札だ。いい。嬉しいような感じがする。まあ、なにも五千円札のポジションがいいというわけでもないが。他二人は渋沢栄一と北里柴三郎。まあ、それもいい人選じゃないか。 津田梅子について、この機会にもう少しなんか知りたいという人がいたら、『少女たちの明治維新: ふたつの文化を生きた30年』をお勧めしたい。というか、普通におもしろい本だ。 明治4年、岩倉使節団の一行として近代日本の女性のモデルとなるように米国に送られた三人の少女の生涯の物語である。米国に渡る年齢は、11歳の山川捨松、10歳の永井繁子、6歳の津田梅子である。小説ではないが、