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  • 浜田先生の思い出 : 池田信夫 blog

    2010年06月25日22:02 カテゴリ経済 浜田先生の思い出 浜田宏一氏は私の学生のときのゼミの教官であり、彼が書で激しく攻撃している日銀の白川総裁は、同じゼミの先輩である。したがって、この記事は客観的な書評ではなく、個人的な感想だと思っていただきたい。 浜田先生は人格高潔で、理論ばかりでなく実証研究でも日のケインジアンの中心的存在だった。しかし私が浜田ゼミに入ったころから、空気は変わり始めていた。FriedmanやLucasの論文が発表され、その衝撃が世界に広がり始めていた。ケインズ政策が役に立たないことがはっきりし、大学院生はSargentの教科書でマクロ動学を勉強し始め、ケインズ理論で論文を書く研究者はいなくなった。 浜田先生はそういう状況に怒り、「上野公園には失業者があふれている。フリードマンにはそういう人々への思いやりがない」と批判していた。ゼミではBlinder-So

    浜田先生の思い出 : 池田信夫 blog
  • 個人ブランドの時代 : 池田信夫 blog

    2011年08月19日12:43 カテゴリ科学/文化 個人ブランドの時代 きのうのIT復興円卓会議では、今回の震災報道でメディアの果たした役割が話題になった。「マスコミ対ソーシャルメディア」とか「記者クラブ対フリージャーナリスト」などという図式は無意味で、誰が信用できるかという個人ブランドの時代になった、というのが私の意見だったが、佐々木俊尚氏などもおおむね同じ意見だった。 政府の原発事故についての発表が支離滅裂だったことに批判が集中したが、これも保安院の素人集団が事故処理を仕切っていたからだ。アメリカのNRC(原子力規制委員会)は、Ph.Dをもつ原子力工学などの専門家で構成されているが、日の独立行政委員会と称するものは、たいてい官僚の出向だ。今度できる「原子力安全庁」も、新たな出向先をつくるのでは機能しない。幹部には、民間の専門家を雇用すべきだ。 もっとひどいのはマスコミで、警察や官庁

    個人ブランドの時代 : 池田信夫 blog
    kikai-taro
    kikai-taro 2011/08/19
    「世界で通用しない汎用サラリーマンを育成している」--集金対象としては貴重な「資源」だと思う。大切にしなければw
  • 中国で「レジーム・スイッチ」は起こるか : 池田信夫 blog

    2011年07月29日10:41 カテゴリ法/政治 中国で「レジーム・スイッチ」は起こるか 中国の鉄道事故は、中央電視台までが公然と政府を批判し、温家宝首相が現地へ行って謝罪するという異例の展開をみせてきた。これはちょっと前の「ジャスミン革命」を思い起こさせるが、こういう状況は、以前の記事でも書いたように、複数均衡のもとでの均衡選択である。 複数均衡でどのナッシュ均衡が選ばれるのかというのは、ゲーム理論家を悩ませてきた厄介な問題だが、重要なのは共有知識が均衡選択に大きな役割を果たすことだ。ナッシュ均衡が成立するための十分条件は、ゲームの構造について全員が同じ知識をもっている 合理的であることを互いに知っている 全員の予想が共有知識であるという3つで、1と2の合理化可能性条件だけでは均衡が決まらない(Aumann-Brandenburger)。共有知識の代わりに「共産党は裏切り者を処罰する」

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  • 合理性とその制約条件* : 池田信夫 blog

    2011年07月09日22:27 カテゴリテクニカル 合理性とその制約条件* 震災で中断していた『イノベーションとは何か』(仮題)のドラフトをやっと書き上げた。このの基的な発想は、新古典派的な合理主義で理解できないイノベーションをどう分析するかという問題だが、その答が少しは見えてきたような気がする(研究メモなので、行動経済学に興味のない人は無視してください)。 行動経済学には理論がないという批判がよくあるが、カーネマンのノーベル賞講演を読むと、むしろ彼はサイモンの「限定合理性」の概念をどう理論化するかという問題意識で研究を始めたことがわかる。Bounded rationaityを限定合理性と訳すのは間違いで、来は「制約された合理性」である。ここで合理性はコンピュータ的なアルゴリズムだとして、問題はその制約条件は何によって決まるのかということだ。 それを理解する仮説としてKahnema

    合理性とその制約条件* : 池田信夫 blog
    kikai-taro
    kikai-taro 2011/07/27
    多様性をどのレベルで獲得するか、の態度の違い。視点を高めると抽象度が上がって道を見つけやすくなるが混乱の可能性も高くなる。どの辺で上昇をやめておくかが“経済”なのかも。日本経済は結果的にsys2を選択。
  • 日本政治の「古層」 : 池田信夫 blog

    2011年07月08日22:50 カテゴリ政治の「古層」 民主党政権のグダグダぶりをみていると、丸山眞男の格闘した問題は日人の永遠の問題だという感を強くする。彼は一般には西洋的モダニストとして知られているが、講義録などを読むと、むしろ「日的なるもの」についての考察が大半を占めている。晩年の有名な論文「歴史意識の『古層』」(『忠誠と反逆』所収)は、彼の日人論の集大成である。経験的な人間行動・社会関係を律する見えざる「道理の感覚」が拘束力を著しく喪失したとき、もともと歴史的相対主義の繁茂に有利なわれわれの土壌は、「なりゆき」の流動性と「つぎつぎ」の推移との底知れない泥沼に化するかもしれない。これは思いつきで消費税やら雇用やら「脱原発」やら、つぎつぎとなりゆきにまかせて看板を掛け替える、どこかの国の首相の行動を描写しているようにみえる。もともと日政治家には原則とかイデオロギーと

    日本政治の「古層」 : 池田信夫 blog
    kikai-taro
    kikai-taro 2011/07/11
    「日本人の暗黙知に深く根ざした「古層」とグローバル化する世界との不整合」という“差異”を“価値”化できないかなぁ、と思ったりして。
  • 松本発言をめぐる奇妙な「空気」 : 池田信夫 blog

    2011年07月05日12:43 カテゴリメディア 松発言をめぐる奇妙な「空気」 松復興担当相が辞任した。これ自体は当然のことだが、ここまで来る経緯には違和感を感じる。当日(3日)には報道がなかったのに、地元のローカル民放の映像がYouTubeに投稿され、それが3日の深夜から100万回以上も再生される大騒ぎになってから、翌日やっと報道が始まった。 それも毎日新聞は「松復興担当相:岩手、宮城知事と会談『復興は知恵合戦』」と暴言にはまったくふれず、NHKも夜になって小さな扱いで報じただけだ。野党の対応も奇妙だった。自民党の石原幹事長は「釈明をするか、釈明するつもりがないなら辞めるしかない」と、陳謝すれば辞任要求はしないような腰の引けた発言をし、公明党も辞任要求をしなかった。 これはおそらく、松氏が「同和のボス」として知られているからだろう。あの程度の知能の人物が閣僚までやれるのは、彼が

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  • 自由主義と個人主義の間 : 池田信夫 blog

    2011年07月01日10:34 カテゴリ 自由主義と個人主義の間 昨今の混乱をきわめた政治を見ていると、日人には合理的な意思決定は無理なのかなと思ってしまう。これは丸山眞男を初めとして近代の知識人が、くり返し問い続けたテーマである。従来の丸山論では、日の特殊性を分析する彼の問題意識に賛同する者と、彼が理想化した(実在しない)西洋とひとリ芝居をしていたたけじゃないのという吉隆明などの批判がある。 書は、その西洋的理念に二つの要素があったことを指摘する。それは現代でいえば、フリードマンやハイエクのような明るい自由主義と、テイラーやグレイの批判する暗い個人主義の違いともいえようか。前者は論理によって学ぶことのできる普遍的真理で、日人であっても一定の知性があれば身につけることができるが、後者は特殊キリスト教的な情念で、勉強で身につけることはできない。 西洋人は意識していないが、彼らの

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  • カントの「コペルニクス的転回」 : 池田信夫 blog

    2011年06月19日17:07 カテゴリテクニカル カントの「コペルニクス的転回」 原発をめぐる議論が不毛な罵り合いになるのは、推進派と反対派が別の「宗教」で、最初から結論が決まっているからだ。人間が論理的に話し合えばわかるというのは大きな間違いで、人間は最初からもっている先入観を事実で確認するのだ。 カントは、こうした構造は認識に普遍的なものだと考え、書を形而上学(素朴実在論)の批判として書いた。認識は存在の反映ではなく、認識が存在を作り出すのだ。このコペルニクス的転回の最初はヒュームだが、カントはそれによってニュートン力学の正当性を証明しようとした。 「物自体」は認識できないが、それがどういう状態で存在するかは人間の主観で決まる。ではその主観的な認識は何によって決まるのか。それを決める思考様式を彼は先験的カテゴリーと呼んだ。世界を理解するためにまず必要なのは、このカテゴリーを共有

    カントの「コペルニクス的転回」 : 池田信夫 blog
    kikai-taro
    kikai-taro 2011/06/20
    そうか。カテゴリーというのは、プラットフォームではなく、スコープ(視点・視野・視線)なんだな。
  • 携帯電話は原発より危険だ : 池田信夫 blog

    2011年06月01日10:40 カテゴリエネルギー 携帯電話は原発より危険だ CNNの報道によれば、WHO(世界保健機関)は携帯電話を発癌物質に指定した。携帯ユーザーが脳や聴神経の腫瘍にかかるリスクがあることが判明したためだ。携帯電話から出る電波に発癌性があるという研究結果はこれまでにも出ていたが、国際機関が公式に認めたのは初めてである。 これは原理的には十分ありうることだ。放射線(ガンマ線)にも紫外線にも発癌性があることが知られており、電子レンジで料理ができるのだから、電磁波が脳に影響を及ぼすのは当然である。CNNはこう報じている:The European Environmental Agency has pushed for more studies, saying cell phones could be as big a public health risk as smoking

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    kikai-taro
    kikai-taro 2011/06/01
    テレビもラジオもパソコンもやめるサ~。危険性を横目でにらみつつ、因果関係にも着目したいもんだ。音声通話多用者に共通の要因とかは?
  • ポスト3・11の時代 : 池田信夫 blog

    2011年04月02日13:27 カテゴリ経済 ポスト3・11の時代 もしフリの劇画版の入った日経BPムックができた。冒頭の齊籐誠氏と池上彰氏の対談は、震災後に急いで行なわれたものだが、質的な問題を論じていると思う。 日経済は、これまで生産能力が余って需要が足りないといわれ、経済政策もGDPギャップを埋めることが目的だった。しかし今回の震災で起こった計画停電は、あと数年は続く。それは日が供給制約の時代に入ったことを象徴している。労働人口はすでに減りはじめ、貯蓄率も遠からずマイナスになるだろう。0.5%まで下がった潜在成長率は、エネルギー制約などでほとんどゼロになるだろう。それを上げない限り、いくら需要を喚起しても成長できない。 だから必要なのは昔の資設備を「復旧」することではなく、東北の都市計画をやり直す「復興」である。政府の役割は、かつてのようにあり余る生産能力への需要を作り出

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    kikai-taro
    kikai-taro 2011/04/03
    「今の政治にその覚悟があるとは思えないが。」
  • 内田樹氏のエコ幻想 : 池田信夫 blog

    2011年03月27日10:25 カテゴリエネルギー 内田樹氏のエコ幻想 内田樹氏の記事について論評したら、大きな反響があったので、少し補足しておこう。この記事が前半でいっている「政府や東電の対応が帝国陸軍と似ている」というのはその通りで、私も同じような感想を書いた。しかし内田氏はそこから「すべての原発の即時停止と廃炉」を求めるのだ。その理由を彼はこう書く:[原発は]いったん事故が起きた場合には、被曝での死傷者が大量発生し、国土の一部が半永久的に居住不能になり、電力会社は倒産し、政府が巨額の賠償を税金をもってまかなう他なくなる。原発事故によって失われるものは、貨幣に換算しても(人の命は貨幣に換算できないが)、原発の好調な運転が数十年、あるいは数百年続いた場合にもたらされる利益を超える。これは事実認識として誤りである。今回の原発事故で、人命は1人も失われていない(今後も死者はゼロに近いだろう

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  • 独裁政権はなぜ一斉に倒れるのか : 池田信夫 blog

    2011年02月25日10:21 カテゴリ法/政治 独裁政権はなぜ一斉に倒れるのか チュニジアに始まった中東のドミノ現象は、リビアで最大の山場を迎えている。ムバラクは30年、カダフィは40年以上も続けてきた独裁政権が、なぜ数ヶ月の間に一斉に倒れるのだろうか。これは前にも紹介した協調ゲームの応用問題である(利得a>b>0は対称とする)。 自由独裁自由 a  0 独裁 0  b いま人々が独裁に甘んじているとすると利得はbだが、全員が一挙に独裁に反抗し、政権を倒して自由になれば、利得はaに上がるとしよう。このときナッシュ均衡は複数あり、どちらが焦点(focal point)に選ばれるかは初期値に依存する。パレート効率的なのはaだが、独裁bから出発すると自分だけカダフィに反抗しても殺されて利得は0になるので、独裁政権に服従するbがナッシュ均衡になる。この「恐怖の均衡」が40年間つづいてきたと考え

    独裁政権はなぜ一斉に倒れるのか : 池田信夫 blog
    kikai-taro
    kikai-taro 2011/02/28
    経済性ツールで構築されたプラットフォームの外側へ認識のスコープが拡大されると、新たな多様性に気づく。なので、そこで“発見された”差異を埋めるべく物語が交換される――と自分なりに言い換えておこう
  • 就活はハイリスク・ノーリターン : 池田信夫 blog

    2011年02月17日08:32 カテゴリ経済 就活はハイリスク・ノーリターン きのうのアゴラ就職セミナーの村上憲郎さんの話が話題になっているので、簡単に要点だけ紹介しておこう。 村上さんの話のポイントは、グローバルなビジネスの中では、もうほとんどの日企業が終わっており、今からそこに入るのは「ハイリスク・ノーリターン」だということだ。グーグルから見るとどんな企業もだめに見えるのはしょうがないが、救いがたいのは当の日企業に危機意識がなく、新卒一括採用などの古いシステムを漫然と続けていることだ。今こんな会社に入ると、人生を棒に振るリスクが高い。 だから彼が推奨するのは、就活なんかすぐやめて、海外留学することだ。日の大学を卒業しても、世界の企業ではまったく評価されない。それに英語ができないと、今後の世界では「二級市民」になってしまう。中国韓国も、トップエリートはみんなアメリカ留学している

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  • 「無縁社会」キャンペーンの恥ずかしさ : 池田信夫 blog

    2011年02月13日14:20 カテゴリメディア 「無縁社会」キャンペーンの恥ずかしさ 昨夜のNHKの「無縁社会」の番組が、あちこちで話題になっている。私は「働く世代の孤立を防げ」というタイトルだけで見る気がしなかったが、内容は想像以上に恥ずかしいものだったようだ。それは上のイラストからも感じられるが、きわめつけがスタッフの作ったとみられる自作自演のつぶやきだ。 朝日新聞の「孤族」キャンペーンとも共通するのは、日来「有縁社会」で、その縁が失われるのは嘆かわしいという湿っぽいノスタルジアだ。しかし島田裕巳氏も指摘するように、人々は経済成長によって縁を失ったのではなく、高度成長期に自由で豊かな生活にあこがれて都市に集まり、みずから「無縁化」したのだ。小池和男氏などの調査でも明らかなように、日人が「社縁」の好きな会社人間だというのも幻想である。 ところがNHKは、この問題を逆に見て「2

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  • 相撲部屋の構造 : 池田信夫 blog

    2011年02月11日10:08 カテゴリ経済テクニカル 相撲部屋の構造 相撲の八百長から始まって、電波行政からDVRまであらゆる分野で「相撲部屋」的な構造があることをみてきた。誰でも抱く疑問は、なぜ日人はどの業界でも同じパターンの失敗を繰り返すのかということだろう。その原因は契約理論で説明できる。 多くの人々が組織で行動するとき大事なのは、交渉問題をいかに減らすかということだ。標準的な契約理論では、資家と労働者が1回限りの契約を結ぶことを想定するが、こういう場合は契約を結んで相手が投資したあと裏切って再交渉することが合理的になる。 この問題を解決する一つの方法は、命令系統を決めて裏切りを許さないことだ。垂直統合は資家を決定権者とするタテの組織で交渉問題を避けるメカニズムだが、職能集団の集合体なので職域を超えたヨコの動きがむずかしい。欧米企業では一つの部門で採用した社員を他の部門に異

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  • 就活の映す「泥舟化する日本」 : 池田信夫 blog

    2011年01月27日09:55 カテゴリ経済 就活の映す「泥舟化する日」 きのうのアゴラ就職セミナーは満員で、すごい熱気だった。特に学生からの質問が切実で、「企業が何を求めているのかわからない」とか「私の大学はもともと相手にされてないのだろうか」といった不安が大きいことがよくわかった。 城さんの話のポイントは、日の会社が「2階建て」になっていて、2階の大企業の正社員が「ローリスク・ハイリターン」である構造を前提にすると、学生の大企業志向はやむをえないということだった。このような二重構造が日の労働市場を非効率にしているのだが、学生がそれを変えることはできない。とりあえず2階にもぐりこむノウハウを身につけるしかない。 皮肉なのは、労働者に要求されるスキルと大学教育のギャップが大きくなって、学歴の意味があまりなくなっているのに、逆に学歴差別が激化していることだ。かつては物理的に制約されて

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    kikai-taro
    kikai-taro 2011/01/27
    「優秀な若者は海外に出たほうがいい。そこまで自信のない若者は、とりあえず2階企業にもぐりこんで、一定のキャリアを積んでから起業したほうがいい」
  • NHKの逃した最後の(?)チャンス : 池田信夫 blog

    2011年01月12日21:11 カテゴリメディア NHKの逃した最後の(?)チャンス 会長問題のドタバタに関連して週刊誌に電話でコメントを求められたが、私はもう電話コメントには応じないことにしたので、悪しからず。JBpressにも書いたように、こういう田舎芝居は毎度のことで、むしろ何もなかったことが珍しい。 NHKの会長といえば世間的には格好がいいが、権限はほとんどない。NHKの経営方針は、実質的には経営企画局や技術局などで立案されて理事会で決まる「官僚主導」である。これを是正するのは、霞ヶ関以上にむずかしい。それは放送の仕事が特殊で、役所のように常識で判断しにくいからだ。たとえば来年の大河ドラマで何をやるかという問題を、ビール会社出身の会長が判断することはできない。技術的な問題は、もっとわからない。 これはNHK官僚がバカや悪党だということではない。むしろ今の副会長・理事のうち、私の知

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    kikai-taro
    kikai-taro 2011/01/13
    “過剰品質”が生まれる構図と似ている
  • 「平成の開国」という誤解 : 池田信夫 blog

    2011年01月11日00:41 カテゴリ経済 「平成の開国」という誤解 きのうも新年早々、某官庁が「日の丸技術」を官民共同で輸出する研究会の話を聞かされた。こんな話は今まで一度も成功したことがないのだから、それが失敗することを理解するのは簡単だが、それを「今度こそ成功する」と信じている官僚が何を誤解しているのかを理解するのはむずかしい。 「物事を正しく理解している人は同じように正しいが、バカはそれぞれにバカである」というのは、私がトルストイの法則と呼んでいるものだが、この例は霞ヶ関だけではない。日銀が36%も量的緩和をしても物価は上がらなかったという図を見せても、FRBが130%も緩和しても物価は下がったという事実を示しても、それを理解できない人がいる。その言い訳もさまざまだ。高橋洋一「あともう少し緩和を続けていれば上がったはずだ」(5年も続けたのに) 勝間和代「それはコアCPIかコアコ

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    kikai-taro
    kikai-taro 2011/01/11
    「「今度こそ成功する」と信じている官僚」――もはやギャンブルの領域(w
  • 新聞・テレビ 勝者なき消耗戦 : 池田信夫 blog

    2011年01月09日11:36 カテゴリメディア 新聞・テレビ 勝者なき消耗戦 今週発売の週刊ダイヤモンドの特集。あまり新しいことは書いてないが、特に地方民放と地方紙は確実に整理統合されるだろう。今年7月のアナログ停波は、集団自殺の始まりだ。 マスコミは全部あわせてGDPの1.5%ぐらいのマイナーな産業だが、それが沈没する影響は大きい。終身雇用も年功序列も維持できなくなるので、日テレの3割賃下げのような「荒療治」が始まり、おそらく整理解雇も始まるだろう。そのときは社説で「日的雇用慣行を改めよ」とか「解雇規制を緩和せよ」とか言い始めるだろう。 ただ、これは必ずしも歓迎すべきこととも言えない。マスコミの給料や就職偏差値が落ちると、頭の悪い記者が役所の受け売りで記事を書くようになる。産経のような生存限界ぎりぎりの新聞は品質管理に手を抜き、ブログと大差ない記事を垂れ流す。他方、朝日新聞も竹信三

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    kikai-taro
    kikai-taro 2011/01/11
    「古いものが消えてゆくのはしょうがない。問題は新しいものが出てこないことだ」――古い視点・視線だと、新しいものが見えないことがある
  • 雇用規制から雇用創造へ : 池田信夫 blog

    2011年01月08日14:43 カテゴリ経済 雇用規制から雇用創造へ 正月に湯浅誠氏からツイッターをもらった。彼の「年越しSOS電話相談」のつぶやきをRTしたお礼である。@ikedanob ありがとうございました。ツイッター経由で20代の方から相談がありました。年末で「派遣切り」通告され、寮から追われるところでした。また最後の所持金で入ったネットカフェの検索でヒットしたという30歳の方もいました。「消えようと思っていた」と。彼のこうした努力は貴重だが、申し訳ないが私は『シーシュポスの神話』を連想してしまう。彼らが一人一人の労働者を救済しても、民主党は製造業の派遣労働者50万人の職を奪う法改正をしようとしている。「職を増やすことを考えないと、いたちごっこでしょ」と質問しても、彼は答えない。辻元清美氏に「規制を強化したら派遣労働者が職を失う」と言っても答えない。 ある党の元党首の勉強会ににま

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    kikai-taro
    kikai-taro 2011/01/08
    仕事がないと嘆く人に「自分で作ればいいじゃん」というと、どうすればいいかわからん、と反論される。本屋でビジネス書を立ち読みしたこともないのに、ねぇ