ブックマーク / shosetsu-maru.com (5)

  • ニホンゴ「再定義」 第15回「ラノベ」 | 小説丸

    当連載は、日在住15年の〝職業はドイツ人〟ことマライ・メントラインさんが、日常のなかで気になる言葉を収集する新感覚日語エッセイです。 名詞「ラノベ 」 ラノベとは何か? ライトノベルの略である、などという言葉では何の説明にもならない。実際、稿を書いている21世紀前半の文芸界で、常に多くの人がさりげなくしかし確実に気にしながら、徹底的には突き詰められず、ウヤムヤのまま漂い続けているお題だ。まさか、文字通り「軽く読める小説」と定義している人はそんなにおるまい。それほどまでに「ラノベ」という単語には、何かに対するとらえどころのないアンチテーゼ的な色合いがまとわりついている。 なんといっても、イマドキ的言語空間における「蓋然性の王者」Wikipedia にして【業界内でも明確な基準は確立されておらず、はっきりとした必要条件や十分条件がない。このため「ライトノベルの定義」については様々な説があ

    ニホンゴ「再定義」 第15回「ラノベ」 | 小説丸
  • 採れたて本!【ライトノベル#06】 | 小説丸

    『僕らは『読み』を間違える』は角川スニーカー文庫の新人賞・第27回スニーカー大賞・銀賞を受賞した水鏡月聖のデビュー作だ。 『走れメロス』『蜘蛛の糸』『はつ恋』といった名作のタイトルが並ぶ目次、帯の「学園ミステリーの新・命」というコピー。古典文学が題材の学園ミステリといえば、ライトノベルの読者なら、が好きすぎて物理的にべてしまう「先輩」をヒロインにした野村美月「〝文学少女〟シリーズ」を思い出す向きも多いと思うが、書はそうした先行作とは、また違った切り口を備えた作品だ。 「『読み』を間違える」というタイトルどおり、前半で語られるのは読書家の主人公による盛大な「誤読」である。たとえば『走れメロス』にはメロスを亡き者にしようと企んだ真犯人がいたとか、『蜘蛛の糸』におけるお釈迦様の残酷な真意だとか、次々突飛な読解が披露される。ともあれ、そういう読みを許す懐の深さがあればこその古典という面もあ

    採れたて本!【ライトノベル#06】 | 小説丸
    kim-peace
    kim-peace 2023/02/09
    >『僕らは『読み』を間違える』は角川スニーカー文庫の新人賞・第27回スニーカー大賞・銀賞を受賞した水鏡月聖のデビュー作だ。
  • 採れたて本!【ライトノベル#03】 | 小説丸

    大迷宮『千年白夜』には、どんな願いもかなえるという秘宝『星命結晶』を求めて数多の冒険者が集う。魔物の襲撃で滅びたマクタロード王国の姫『深紅の姫騎士』アルウィン・メイベル・プリムローズ・マクタロードもそのひとり。彼女の目的は、大秘宝の力で王国を再興すること。それと……彼女は一匹のヒモを飼っている。名前をマシューという。 『姫騎士様のヒモ』は電撃文庫の新人賞、第28回電撃小説大賞の《大賞》受賞作となった白金透のデビュー作だ。高貴な生まれと恵まれた才能を持ったヒロインと、落伍者……と見せかけて実は特別な力を持った主人公、というのはライトノベルでは定番の組み合わせ。人間のクズそのもののマシューも例に漏れず、最強と呼ばれる冒険者集団の一員だったという過去がある。だが彼は、お姫様と一緒にダンジョンに潜ったりはしない。なぜなら彼はとある呪いのせいで、太陽の下でしか元の力を発揮できないからだ。だからアルウ

    採れたて本!【ライトノベル#03】 | 小説丸
  • 採れたて本!【ライトノベル#01】 | 小説丸

    KADOKAWA のメディアミックス全史 サブカルチャーの創造と発展』は鎗田清太郎『角川源義の時代』、佐藤吉之輔『全てがここから始まる』に続く KADOKAWA グループ三冊目の社史だ。一九八二年から二〇一八年までの歩みが同社で社長、会長を務めた佐藤辰男によってまとめられている。角川春樹から歴彦への社長交代劇から電子化時代を迎え Amazon ら巨大海外との交渉まで、あるいは『ロードス島戦記』『新世紀エヴァンゲリオン』『涼宮ハルヒの憂』といった大ヒット作の内側が、当事者から(時に失敗も含めて)語られる。関係者のみに配布された非売品にもかかわらずSNSで大いに話題となった。 中でも「角川の強みの第一」として「ライトノベルを創造」したことが上げられているように、ライトノベルについては重点的に、そして興味深い視点から取り上げられている。 佐藤はまず KADOKAWA における新旧のメディ

    採れたて本!【ライトノベル#01】 | 小説丸
  • インタビュー 高殿 円さん 『政略結婚』 | 小説丸

    ライトノベル出身の高殿円は、テレビドラマ化もされた 『トッカン─特別国税徴収官─』で一般文芸に進出ののち 『剣と紅 戦国の女領主・井伊直虎』で時代小説に初挑戦した。 最新作『政略結婚』では江戸、明治・大正、昭和という三つの時代を舞台に 三人のヒロインの人生を追うことで、今を生きる読者に新たな道を示している。 すべての始まりは、自身初となる新聞小説の依頼が舞い込んだことだった。 「最初は週一回刊行の子ども新聞で連載を、という話だったんです。うちには小学四年生の息子がいるんですけど、まぁ頭の中はドッヂボールかハンバーグのことしかない。小説を読むのは女の子のほうかなあと思って。彼女たちに時代ものをできるだけハードル低く読んでもらうためにはどうしたらいいだろう。女の子の一番好きなお姫様という入口から導いていったらいいんじゃないか、と考えました。昔の私が『人形劇 三国志』で物語の沼に落ちたように、今

    インタビュー 高殿 円さん 『政略結婚』 | 小説丸
    kim-peace
    kim-peace 2018/10/03
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