『昭和ブギウギ 笠置シヅ子と服部良一のリズム音曲』輪島裕介さん×『落語に花咲く仏教』釈 徹宗さん対談―”大阪音曲巡礼”【後編】 近世以来、庶民の娯楽や祈りのバックボーンを支えてきた大阪の音曲。「地」に根づいた音楽・笑い・語りの歴史と可能性について、『昭和ブギウギ 笠置シヅ子と服部良一のリズム音曲』を上梓した輪島裕介さんと、上方の芸能にも詳しい宗教学者の釈徹宗さんが縦横無尽に語りました。後編も、西洋と日本の音楽観の違いから始まり、日本のアイドルのあり方の特殊性や、後年の笠置シヅ子とロックスターのエピソード、大阪人のコミュニケーションまで話題は広がって……。 ■街に花咲く音楽輪島 釈先生が『落語に花咲く仏教』の中で、日本の音曲は三層構造になっていると書かれていました。非常にメロディアスに音楽的に歌う部分と、言葉で語る部分と、最後の最後にある種の社交があって事が収まると。これは、なるほどと思いま