ファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」経由の情報流出事故が後を絶たない。情報を流出させているのは,「Antinny」などの“Winnyウイルス”である。 事態を重く見た内閣官房情報セキュリティセンター(NISC)などは,即効的な対策としてWinnyを使用しないことを呼びかけるとともに,一般の人にも分かりやすいチェック・リスト(PDFファイル)などを公開している。 ただ,流出事故の経緯を見ると,Winnyの使用だけが問題ではないことが分かる。Winnyを介した情報流出事故の多くでは,企業や組織の「外」へ持ち出された情報が,ウイルスに感染した自宅のPCもしくは個人所有のPCから流出している。 つまり,企業/組織の管理下にないPCで,企業や組織の機密情報を取り扱っていることが問題なのである。顧客情報や個人情報,機密情報などを,企業や組織の外へ容易に持ち出せてしまう,もしくは安易に持ち出して