正直に言って、タイ代表サポーターの応援を羨望の眼差しで見ることになるなんて、思いもしなかった――。 9月6日、ラジャマンガラスタジアムの現地で完全アウェイの雰囲気を体感した筆者は、試合には2-0で勝ったが、ちょっとした敗北感を味わっていた。 2008年に南アフリカワールドカップのアジア3次予選で来た時は、スタジアムに空席が目立ち、タイ代表サポーターの応援もさほど盛り上がっていなかった。それがこの8年間でタイプレミアリーグの成長もあり、「サポーター文化」が熟成されたように感じる。 タオルマフラーを掲げて応援歌を歌うタイ代表サポーター(撮影者:ツンさん)テレビのモニター越しには伝わらなかったかもしれないが、タイ代表サポーターの応援はとにかく迫力があった。世界中で様々なスタイルの応援を見てきている筆者でも、度肝を抜かれた。日本人に用意されたアウェイゾーン以外はほぼタイ人で埋め尽くされ、全包囲網で