国内を代表するカジュアル衣料専門店といえば、ファーストリテイリング(山口県)、しまむら(埼玉県)の2社だろう。ファーストリテイリングの国内ユニクロ事業の勢いは鈍化傾向にあるものの、海外ユニクロ事業、とくに中国を中心とする「グレーターチャイナ」は成長を続けている。一方のしまむらは客数減に苦しんでおり、海外展開もスローペースであることは否定できない。両社の差はどこにあるのだろうか。SPA(製造小売)と仕入れの違い、など多々あるだろうが、本稿では、店頭起点で両社の差が出た理由を論じてみたい。 2社の差は「現場力」にあり!? 結論から述べると、ユニクロ(ファーストリテイリング)としまむらの2社の大きな違いは、「現場の従業員を生かし切れているかどうか」という点ではないだろうか。つまり、「現場力」だ。 個人的な経験から出た意見だが、ユニクロの店舗で「こういう商品が欲しい」とリクエストすると店員が即座に