三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は5月から独自の仮想通貨「MUFGコイン」を使った新たなサービスの試験運用を始める。 最新の情報技術(IT)を活用して顧客の利便性の向上を図るのが狙いで、まずは行員向けに発行し、2017年度中に一般の人も使えるようにすることを目指す。国内の大手金融機関が独自の仮想通貨を発行するのは初めてだ。 MUFGコインは、インターネット上だけで取引される架空の「お金」のことだ。利用するには、まずスマートフォンに専用アプリをダウンロードし、自分の預金口座からコイン用の口座にお金を移す。交換比率は「1円=1MUFGコイン」とする方向だ。 行員向けの試験運用では、コインを使った国内送金を24時間無料にするほか、スマートフォンをかざすだけで社内食堂などの支払いができるようにする。