教科となる小中学校の道徳について、文部科学省の教科書図書検定調査審議会は23日、教科書の検定基準に関する報告書をまとめました。「国や郷土を愛する態度」「公共の精神」などを柱にした新学習指導要領を受けて官製道徳を盛り込むよう求めています。 文科省は報告書をもとに9月にも検定基準を改定。教科書会社向けの学習指導要領解説はすでに公表されており、教科書に必要な指針はそろったことになります。小学校の検定は2016年度、中学校は17年度で、それぞれ2年後に検定教科書を使った授業開始をねらっています。 改定案は、学習指導要領が示す「生命の尊厳」「伝統と文化」「情報化への対応」などの題材をすべて教材として掲載するよう求めています。 「多面的・多角的に考えられるよう配慮」が必要とする一方、政治問題については「偏らないこと」として、政府の見解を踏まえた記述となることが必要だとしています。 さらに検定教科書が不