先進国でありながらジェンダー平等に対する取り組みが遅れている日本は、欧米人の目には不思議に映るようだ。英経済誌が勧める「日本女性の本音に光を当てた6作品」は、当事者である私たちにも新たな気づきを与えてくれる。 「死ぬほど退屈」な日本の主婦 本誌「エコノミスト」は毎年、各国の労働における女性の役割と影響力を数値化した「ガラスの天井指数」を発表している。2022年の同指数によれば、調査の対象となった29ヵ国中、日本は28位だった。 世界経済フォーラムの2022年版「ジェンダーギャップ報告書」でも、日本は146ヵ国中116位だ。もっとも、この国の厳格な家父長制社会に慣れている日本人女性は、この結果にたいして驚かないかもしれない。 日本政府はかつて、「すべての女性が輝く社会」というスローガンを掲げた。だが、男性の影に隠れて生きる日本女性の姿を見ると、何とも皮肉な目標に聞こえる。 11世紀に『源氏物