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ナショナルジオグラフの検索結果81 - 103 件 / 103件

  • スピノサウルスの歯、太古の川から大量に見つかる

    スピノサウルスは、一生の多くを水中で過ごしていたことがわかりつつある。最新の研究で、かつての川の堆積物から歯が大量に見つかったことからも、泳ぎながら狩りをしていたことが示唆される。(MODELING: DAVIDE BONADONNA AND FABIO MANUCCI; ANIMATION AND TEXTURING: FABIO MANUCCI; COLOR DESIGN: DAVIDE BONADONNA, DI. MA. DINO MAKERS SCIENTIFIC SUPERVISION; SIMONE MAGANUCO AND MARCO AUDITORE, RECONSTRUCTION BASED ON: NIZAR IBRAHIM AND OTHERS, NATURE, 2020) 9500万年以上前、現在のモロッコを流れていた大河に「モンスター」が生息していた。肉食恐竜の

      スピノサウルスの歯、太古の川から大量に見つかる
    • 永久凍土はもはや永久ではない、何が起きるのか

      北極圏で急速に進む永久凍土の融解。それは土地の姿を変え、温室効果ガスを放出し、気候変動を加速させるおそれがある。

        永久凍土はもはや永久ではない、何が起きるのか
      • 謎の高速電波バーストの発生源を特定、単発は初

        オーストラリアの電波望遠鏡アレイ「ASKAP」を構成する36台のアンテナの一部。天文学者たちはこの望遠鏡を利用して、単発の高速電波バーストの発生源を初めて特定した。(PHOTOGRAPH BY CSIRO) はるかな昔、地球から遠く離れた銀河で、謎の天体が宇宙に向けて爆発的な電波(電波バースト)を放射した。そのパルスを2018年9月、オーストラリア西部にある電波望遠鏡アレイがとらえた。電波バーストの持続時間はほんの数ミリ秒だったが、科学者たちはそれを遡った。そうして発生源をつる座の方向に約36億光年離れた銀河と特定、6月27日付けで学術誌「サイエンス」に発表した。 天文学者たちは10年ほど前からこうした電波バーストを数多く観測してきたが、単発の電波バーストの発生源を特定することに成功したのは今回が初めて。こうした高速電波バースト(fast radio burst:FRB)の発生源が明らかに

          謎の高速電波バーストの発生源を特定、単発は初
        • 金星探査計画が続々、今なぜ灼熱の惑星に挑むのか?

          金星の表面は、そのほとんどがまだ調べられていない。画像は、NASAの金星探査機マゼランのレーダー探査データに基づいて作成されたもの。(PHOTOGRAPH BY NASA, JPL) 金星は夜空で最も美しい天体の1つだが、もし近くに行けば腐った卵のようなにおいがするだろう。その雨粒は肉を溶かし、表面の温度は木やガソリンが自然発火するほど高く、気圧は潜水艦がつぶれるほど高い。 そんな金星だが、かつては温暖で、海があり、生命が存在していたかもしれない。つまり、太陽系では数十億年にわたり、地球と金星という2つの青い惑星が太陽の周りを回っていたのかもしれないのだ。しかし、地球で生命が繁栄する一方で、金星では大気中に破滅的な量の炭素が蓄積されて「暴走温室効果」が起こり、死の惑星になってしまった。(参考記事:「「金星に生命の痕跡」に反証続々、ホスフィンは誤検出の可能性」) かつて金星に液体の海があった

            金星探査計画が続々、今なぜ灼熱の惑星に挑むのか?
          • アザラシの繁殖地で氷不足、ふわふわの赤ちゃん出没せず

            3月上旬、カナダ、ケベック州ブラン・サブロンの町の近く。タテゴトアザラシの赤ちゃんが雪に覆われた浜辺に横たわる。通常、セントローレンス湾の流氷上で出産、子育てをするタテゴトアザラシだが、今年は流氷量が過去最低となっており、子アザラシたちの生存が危ぶまれている。(PHOTOGRAPH BY MARIO CYR) 毎年12月になると、極北から南下してきたタテゴトアザラシたちがカナダのセントローレンス湾にやってくる。2月下旬から3月上旬にかけて、マドレーヌ諸島周辺の海氷の上で出産するためだ。このタテゴトアザラシの「保育園」には、白くふわふわの赤ちゃんアザラシを見ようと、毎年何百人もの人々が訪れる。 しかし2021年、数百頭の子アザラシが現れたのは、マドレーヌ諸島の海氷ではなく、北東に約550キロも離れたブラン・サブロン近くの海岸だった。 セントローレンス湾の海氷は現在、観測を始めた1969年以降

              アザラシの繁殖地で氷不足、ふわふわの赤ちゃん出没せず
            • 絶滅した巨大サイの新種を発見、パラケラテリウムの謎解明

              中国甘粛省で、巨大なサイの仲間パラケラテリウムの新種が発見された。頭骨の特徴から、現在のバクのように、柔軟性があり、物をつかむことができる鼻をもっていたと考えられる。(ILLUSTRATION BY YU CHEN) 現在のチベット高原は標高4000メートルもある広大な高原地帯だ。だが数千万年前には一部にまだ湿潤な森林があり、太古の巨大哺乳類の通り道となっていたらしい。 太古の絶滅巨大サイの化石が中国甘粛省で発見され、新種として6月17日付の学術誌「Communications Biology」に発表された。重さは最大でアフリカゾウの4倍に当たる24トンもあり、高さもキリンより高かったと見られる。 今回の新種は、パラケラテリウムの一種で、Paraceratherium linxiaenseと名付けられた。アジアの中央部には5000万年前から2300万年前ごろにかけて、角のない巨大サイの仲間

                絶滅した巨大サイの新種を発見、パラケラテリウムの謎解明
              • 幻のウーリームササビに2つの新種見つかる、ヒマラヤ

                ウンナンウーリームササビ(写真)は、生物多様性のホットスポットである中国南西部の山中に生息する。(PHOTOGRAPH COURTESY OF QUAN LI) 世界の屋根として知られるヒマラヤ山脈に、世界最大級のリス科動物が暮らしている。ウーリームササビ(Eupetaurus cinereus)だ。 体重約2.3キロ、体長約90センチというこの動物は、地球上で最も生態がわかっていない哺乳類の一つでもある。約130年前に分類、命名されたものの、1990年代に「再発見」されるまで絶滅したと考えられていた。(参考記事:「【動画】ネットを席巻 心肺蘇生法で生き返ったリス」) 近年、ヒマラヤでこの動物の目撃情報が複数あったことから、オーストラリア博物館研究所の主任研究員で所長のクリストファー・ヘルゲン氏は、この謎に満ちた種について掘り下げてみることにした。ナショナル ジオグラフィックのエクスプロー

                  幻のウーリームササビに2つの新種見つかる、ヒマラヤ
                • 恐竜のDNAか? 化石に染色体らしき構造を発見

                  7000万年以上前の北米には、ヒパクロサウルスという草食恐竜が生息していた。子どものヒパクロサウルス化石を調べた最新の研究で、分裂中の細胞や細胞核、染色体が発見され、DNAが保存されている可能性も出てきた。(ILLUSTRATION BY MICHAEL ROTHMAN) DNAは数十億年にわたり、生物の遺伝情報を伝える役割を果たしてきた。DNAには、いつどのようなタンパク質を合成するかという指示が含まれている。しかし、この情報はどれほど長く存在しうるのだろう? このほど、極めて保存状態の良い恐竜の化石から、細胞の輪郭と構造物が見つかったとする研究成果が発表された。この構造物は恐竜のDNAでできたものかもしれないという。 学術誌「National Science Review」に掲載されたこの挑発的な論文では、ハドロサウルス科に属する恐竜ヒパクロサウルス・ステビンゲリ(Hypacrosau

                    恐竜のDNAか? 化石に染色体らしき構造を発見
                  • 北極のシロイルカがカリフォルニアの海に出没、科学者ら困惑

                    2020年6月、サンディエゴ沖を泳ぐシロイルカが発見された。エコツアー会社「ゴーン・ホエール・ウォッチング」の経営者で、ホエールウォッチング船の船長を務めるドメニク・ビアジーニ氏がドローンで撮影した。 北極海と周辺の海に暮らすシロイルカ(ベルーガ)が、そのはるか南、米国カリフォルニア州サンディエゴ沖で目撃された。サンディエゴは、日本の熊本や八丈島と同じくらいの緯度にあり、公式に記録された目撃場所としては最も南だという。 まさかシロイルカが 発見されたのは2020年6月26日。ホエールウォッチングツアーの船長で野生動物の写真家でもあるドメニク・ビアジーニ氏は、6人のツアー客を船に乗せ、ミッションベイの沖合でクジラ(できればシロナガスクジラ)を探していた。別のツアーの船長、リサ・ラポイント氏にもクジラを見つけていないか無線で尋ねてみた。 「たった今、真っ白で背びれのない4、5メートルの動物を見

                      北極のシロイルカがカリフォルニアの海に出没、科学者ら困惑
                    • アップデートされる恐竜

                      この記事は、雑誌ナショナル ジオグラフィック日本版 2020年10月号に掲載された特集です。定期購読者の方のみすべてお読みいただけます。 解析技術の飛躍的な進歩と化石の発掘ラッシュで、恐竜研究の最前線では今、新発見が相次いでいる。皮膚や羽毛の色から子育ての方法、生態や進化の道筋まで、恐竜像が大きく塗り替えられようとしている。 肌寒い1月の午後、英国ロンドン市内の水辺にたたずみ、恐竜の群れを見つめる女性がいた。 彼女はロンドン自然史博物館の学芸員、スザンナ・メイドメントだ。この日、私と一緒にクリスタル・パレス公園を訪れていた。この公園には1854年に、公共施設としては世界で初めて恐竜の復元模型が設置された。模型は公開と同時に大きな反響を呼び、今も続く恐竜ブームに火をつけた。映画『ジュラシック・パーク』の公開より1世紀以上も前に、この公園の恐竜たちは30年連続で年間200万人もの見学者を集めて

                        アップデートされる恐竜
                      • 米国で危険な堰の撤去進む、「溺死マシン」の異名も

                        米国ウィスコンシン州グラフトン近郊の堰で釣りをする若者。(PHOTOGRAPH BY TODD BANNOR, ALAMY) 米国中西部の川では数十年来、灌漑や洪水の管理のために、コンクリートでできた高さ数メートルの堰(せき)が数多く利用されてきた。ただし、堰は一部の河川管理にかかわる人々から「溺死マシン」と呼ばれるほど危険な存在でもある。 堰の下では、急激に水流が落ち込んだ後、数メートル下流で上昇してきた水流が再び上流側の落ち込みへ引き込まれるという循環水流が発生する。この流れにはまると、水中に押し込まれて抜け出すのが困難になり、ライフジャケットもあまり役に立たない。 堰は上流側から見えにくく、米国では過去10年間に数百人が溺死している。米ブリガムヤング大学による2015年の研究によれば、アイオワ、ペンシルベニア、ミネソタの3州だけで全米の溺死者の実に3分の1を占める。なかでもペンシルベ

                          米国で危険な堰の撤去進む、「溺死マシン」の異名も
                        • ジンベエザメは100歳まで生きるかもしれない、研究

                          ユカタン半島沖を泳ぐジンベエザメ。体重は最大22トンほどになると考えられている。(PHOTOGRAPH BY BRIAN J. SKERRY, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 体長が最大18メートルにもなるジンベエザメは、海に暮らす世界最大の魚類だ。白い斑点と縞模様の美しさも、海中でひときわ目を引く。世界中の温暖な海に生息し、エコツーリズムでも人気が高いジンベエザメだが、その生態はまだわからないことだらけだ。実際、その寿命すらよくわかっていない。 最近の研究では、サメの仲間の驚くべき寿命が明らかになっている。たとえば、ニシオンデンザメは300年以上生きるという。これは地球上の脊椎動物の寿命としては最長だ。(参考記事:「約400歳のサメが見つかる、脊椎動物で最も長寿」) このような発見が可能になった背景には、サメの年齢を計測する方法の発達がある。たとえば、サメの骨格に含ま

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                          • ベルギーに巨大プラ工場建設計画 環境団体は猛抗議、なぜ今?

                            2016年、ノルウェーのラフネスに到着した、米国産のシェールガスを積んだタンカー。ヨーロッパの国々では、プラスチックの原料になる安価なシェールガスがプラスチック産業のブームを後押ししている。(PHOTOGRAPH BY ILJA C. HENDEL, LAIF/REDUX) ベルギーのアントワープに巨大な化学工場を建設する計画が話題になっている。 ベルギー政府は35億ドル(約3850億円)規模の工場建設計画を歓迎している一方で、環境保護団体はこの計画を快く思っていない。2020年10月には気候変動の活動家が建設予定地を占拠。同年11月にはベルギーの裁判所が、プロジェクトに対する異議申し立てを精査する間は樹木の伐採を停止するよう、工事の差し止め命令を出した。結論が出るまでに、長ければ1年ほどかかる可能性がある。 欧州連合(EU)は、プラスチックごみの削減と気候変動対策のために積極的な計画を打

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                            • 約30年ぶりに金星めざすNASAの探査機 謎は解明されるか

                              探査機が金星の厚い大気を通して覗き込む灼熱地獄のような地表は、どこか地球に似ている。(PHOTOGRAPH BY NASA/JPL) NASAが惑星科学者たちを驚かせた。競争率の高さで知られるNASAの「ディスカバリー計画」の次の2つのミッションの対象が灼熱地獄のような金星に決まったと、記者会見で発表したのだ。 NASAのビル・ネルソン長官は会見で、「2つのミッションはいずれも金星の表面が鉛も溶けるほどの高温になった理由を解明することを目的にしています。科学界全体のために、私たちが30年以上訪れていない惑星を調べることになります」と語った。 「これらのミッションが、地球の進化過程の理解を深め、太陽系のほかの岩石惑星が、現在、生命がすめない環境であるのに対し、地球はなぜ可能となったのかを理解する助けになることを期待しています」 探査機は2機あり、一つは「ダヴィンチ・プラス(DAVINCI+)

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                              • ”冒険家“か”壁の花“か、野生イルカの異なる性格が判明、研究

                                フランス領ポリネシアのランギロア環礁沖を泳ぐハンドウイルカ。ハンドウイルカは4〜30頭の群れで暮らしている。(PHOTOGRAPH BY GREG LECOEUR, NAT GEO IMAGE COLLECTION) パーティーでは、にぎやかで社交的な人が目立つ。ゲーム、歌、ダンスなど、何でも参加したがる冒険家タイプだ。一方、用心深い人は注目を避け、壁の花と言われるように、後ろの方にいることが多い。 動物についても、こうしたタイプの性格があることが明らかになっている。昆虫から鳥、タコ、霊長類まで、さまざまな動物の性格を研究したところ、どの集団にも慎重な個体と大胆な個体が存在した。 こうした違いは、個体が生き残る能力に影響を及ぼしうる。たとえば、餌や繁殖相手を探す際、冒険的な方が有利なことがある。ゼブラフィッシュをはじめとするいくつかの種では、大胆な個体の方が、相手を見つけて繁殖を成功させる

                                  ”冒険家“か”壁の花“か、野生イルカの異なる性格が判明、研究
                                • ニューヨークの過去と未来 絵地図に描かれたこの街の魅力

                                  *会員:年間購読、電子版月ぎめ、 日経読者割引サービスをご利用中の方、ならびにWeb無料会員になります。

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                                  • インド 気候変動と闘う「氷の仏塔」

                                    山あいに出現した「氷の仏塔」。春の種まきで使う水を確保するために、インド北部にあるギャ村の若者たちが造ったものだ。塔の中にはカフェも設けられ、そこで得られた収益は、村の年配者たちが巡礼地へ旅する費用に充てられた。(PHOTOGRAPHS BY CIRIL JAZBEC) 地球温暖化の影響で冬の間に降り積もった雪は昔よりも早く解け、氷河は山の高い場所へと後退してしまった。生きるための水を雪や氷に頼っている人々は一体どうすればよいのか? インド最北部のラダック地方では、乾いた農地に水を供給しようと、巨大な氷の塔が造られ始めている。 インド最北部の高原、ラダック地方は厳しい攻撃にさらされている。敵は水源を枯らし、農地を干上がらせる。 この地方では昔から、良質なカシミヤが採れるヤギを飼い、乾燥した土地で小麦と大麦を栽培してきた。しかし今では、そんな暮らしは立ち行かなくなり、農家の人々は農地を離れ、

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                                    • 失われた古代イベリア文化を物語る2400年前の貴婦人像

                                      翼の装飾を施された玉座に座る色鮮やかなバサの貴婦人。スペイン、バサにあるイベリア人の墓地遺跡で発見。紀元前4世紀初頭に作られた。(ASF/ALBUM) スペイン南部の小さな都市バサの北に、セロ・デル・サントゥアリオ遺跡という、古代ローマ以前の墓地遺跡がある。1971年7月のある朝、発掘作業員がここで何か固い物を掘り当てた。色の付いた岩のように見えたが、土を取り除くと女性の顔が現れた。太陽の光を浴びたのは、およそ2400年ぶりだった。 この高さ1.2メートルの石灰石の彫像は現在、「バサの貴婦人」として知られている。翼のようなものをもつ玉座に、ドレスと宝石で着飾った女性が座っている像だ。かつては鮮やかに彩色されており、今でもその顔料の名残が、バラ色の頬やマントの縁の市松模様などに見られる。右側の物入れの中から火葬された人骨が見つかったことで、バサの貴婦人は紀元前380年頃の骨壺だったと判明した

                                        失われた古代イベリア文化を物語る2400年前の貴婦人像
                                      • トルコの世界遺産アヤソフィアが「モスク化」、心配の声

                                        1500年前に建てられた世界遺産アヤソフィア。トルコ随一の観光名所であるこの建物は先日、トルコの最高裁判所によって、博物館としての地位を剥奪された。(PHOTOGRAPH BY JLIMAGES, ALAMY) トルコを代表する世界遺産で、数多くの観光客が訪れるイスタンブールのアヤソフィアについて、トルコの最高行政裁判所はその博物館としての地位を無効とする決定を下した。これに対し、心配の声が数多く上がっている。この場所が今後どうなるのか、これからも見学はできるのか。 ある訴え アヤソフィアは、もとは6世紀に東ローマ帝国の首都コンスタンティノープルにおけるキリスト教の大聖堂として建設され、1453年にオスマン帝国がこの街を征服したことをきっかけにモスクとなった。20世紀初頭までは、そのままイスラム教徒の礼拝施設として使われていたが、1934年にトルコ政府がこれを「世俗化(宗教組織から切り離す

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                                        • ドイツの壊滅的な洪水、忍び寄る気候変動の影響

                                          ドイツ西部を覆った動きの遅い低気圧による豪雨は、壊滅的な被害をもたらし、多くの命を奪った。地域全体で泥流が家屋を押しつぶし、下水管がむき出しになった。(Photograph by David Young, picture alliance/Getty Images) ドイツをはじめ、ベルギーやオランダ、ルクセンブルクの一部で、数日にわたる豪雨が発生し、壊滅的な洪水をもたらした。死者は180人に上っている。 今回の豪雨と気候変動との関係について、科学者らはまだ明らかでないとしているが、気候変動がどんな暴風雨をもたらすかはわかったと言う。すなわち、より多くの雨が、より長く降り続くということだ。 洪水の大半が発生したドイツのライン川流域では、降雨量が記録を更新した。家屋は浸水し、ボートで道を渡らなければならなくなったほか、流域に建つ城の一部が流された。 「異常気象が増えることは気候モデルから予測

                                            ドイツの壊滅的な洪水、忍び寄る気候変動の影響
                                          • アフリカ最古のヒトの墓を発見、被葬者は子ども、7万8000年前

                                            ケニアの洞窟で見つかった約7万8000年前のホモ・サピエンスの頭蓋骨。2、3歳の子どもの骨であり、スワヒリ語で「子ども」を意味する「ムトト」という愛称で呼ばれている。写真は頭蓋骨の左側。下顎骨がそのまま残っていて、写真左下に歯根が十分に発達していない2本の未萌出歯があるのがわかる。(PHOTOGRAPH BY MARÍA MARTINÓN-TORRES, NATIONAL RESEARCH CENTER ON HUMAN EVOLUTION (CENIEH)) ケニアの洞窟で、約7万8000年前の現生人類(ホモ・サピエンス)の墓が発見された。アフリカで見つかったものとしては最古だ。そこには誰かが注意深く埋葬した2、3歳の子どもの遺体が納められていた。論文は5月5日付けで学術誌「ネイチャー」のオンライン版に発表された。 中東やヨーロッパでもっと古い墓が報告されているが、アフリカでの今回の発見

                                              アフリカ最古のヒトの墓を発見、被葬者は子ども、7万8000年前
                                            • 土星の中心にスープ状の巨大なコア、最新研究で解明

                                              科学者たちは土星の環に見られる波を観測することで、土星のコアの大きさと形を測定することができた。そのコアは想像よりもはるかに大きく、奇妙だった。(PHOTOGRAPH BY NASA, JPL) 土星の内部にあるコア(核)は、直径の60%を占める巨大なものであること、また、氷と岩石とガスが混ざり合った奇妙なスープ状の塊であるらしいことが、最新の研究でわかった。土星の環から解き明かしたこの研究成果は、8月16日付けで天文学の専門誌「ネイチャー・アストロノミー」に発表された。 「巨大なコアです。私たちが予想していたものとはまったく違っていました」と、論文の著者の1人である米カリフォルニア工科大学のクリス・マンコビック氏は語る。 この意外な研究成果は、土星が形成された仕組みや、磁場が生まれる仕組みについても、科学者たちに再考を迫ることになる。「土星のコアが複雑であることはある程度予想していました

                                                土星の中心にスープ状の巨大なコア、最新研究で解明
                                              • かつてのアマゾンに大量の集落、従来説覆す

                                                ジオグリフとみられる痕跡を座標上に表すと、チームは現地調査に赴いた。この地域は、現在、広大な土地が農地となっている。予想に違わず、実際に訪れた24カ所の1つ1つが考古学的な遺構だった。「すべてつじつまが合いました」と、デ・ソウザ氏は話す。「ジオグリフのあるところが特別な区域だとわかったのです」 ある遺構を研究チームが詳しく調べたところ、陶磁器や木炭が出土。西暦1410年ごろに村があったらしいとわかった。 推定1300のジオグリフと村落 チームは研究室に戻ると、得られた情報をもとにほかの遺構がありそうな場所を予測することにした。標高や土壌のpH値、降水量などを加味したコンピューターモデルを作成し、シミュレーションしたところ、「標高が高く、季節や気温の変化の大きな地域」にジオグリフが作られている可能性が高いことが判明した。 同時に、ジオグリフの場所は川の近くに限らないということも示され、従来の

                                                  かつてのアマゾンに大量の集落、従来説覆す