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フミコフミオの検索結果1 - 40 件 / 71件

  • 人材流出阻止目的で臨時昇給を実施したら地獄の門が開きました。 - Everything you've ever Dreamed

    会社が大荒れ。上層部が行った臨時昇給がその原因。一般的にポジティブなイメージのある昇給イベントで地獄になるのはめずらしいことである。説明しよう。当社は特に現場において人材不足状況が問題になっている。会社上層部は、人材流出阻止のため「ギリギリの経営判断で現場の皆様の昇給を決定いたしました」と社内メッセージを送り、現場社員を対象に臨時昇給を突如実施した。典型的なトップダウンである。 ところが昇給額が一律月2000円。しょぼすぎ。それを知った現場社員から「ギリギリに切り詰めて2000円なのか?」「2000円しょぼすぎないか?」「バカにされている気がする」など、絶望感が強まり、流出ムードが加速してしまった。最悪の結果だ。 僕ら部長クラスは、このトップダウン決定を事後に知らされた。事前に知っていたら、現場の反応と絶望を正確に予測できたし、昇給額が2000円ということもなかったし、最低でも「ギリギリの

      人材流出阻止目的で臨時昇給を実施したら地獄の門が開きました。 - Everything you've ever Dreamed
    • ボケた親を見捨ててはいけないの? - Everything you've ever Dreamed

      呆けてしまった親を見捨ててはいけないのだろうか。冷たいようだけれども各々好きにすればいい、と僕は思う。面倒をみるのも見捨てるのも正しい。僕の母はさいわい元気で、呆けるのは貸した金を返すように僕が文句をいうときだけである。僕自身は家族に面倒をみてもらいたいとは思わない。つか面倒をみてくれる家族がいなかった。奥様からは「キミがボケても面倒はみないから」と言われている。ハードコア・ライフだ。そんなことを考えているのは、実家の裏に住んでいる高齢女性が原因のちょっとした騒動に巻き込まれて警察沙汰になりかけたからだ。母からは裏のオバサンが呆けてヤバいという話を聞かされていた。「約束をすっかり忘れる。約束したことすら覚えていない」「一緒に出かけて帰ってきた直後にまだ出かけないの?と訊いてくる」「娘の旦那宛の電話をウチにかけてくる」等々。オバサンは母よりも少し年上なので八十代前半。僕の一学年上の娘が一人い

        ボケた親を見捨ててはいけないの? - Everything you've ever Dreamed
      • 中小企業、価格に転嫁できませーん。 - Everything you've ever Dreamed

        僕はフミコフミオ。食品会社の営業部長だ。中小企業なので新規開発営業だけでなく、既存のクライアントとの交渉も一部、任されている。僕と同じフミオという名前を持つ首相が、春闘の集中回答日に大手企業の「満額回答」「満額を超える回答」といった良い感じの回答が相次いでいることを受け、中小企業の賃上げの流れを期待したい、という内容のコメントを出しているのをニュース番組で見た。僕は大手の満額回答も、首相のコメントも、冷凍倉庫にいるような冷めた気持ちで受け止めていた。確かに、中小企業からの製造コストや労務コスト増大を転嫁した価格アップ要請を不当に排除することは禁止されており、悪質な企業は公表されることになっている。僕のXのポストにもそういうレスがついている。 ウチの会社からの値上げ要請を受け付けなかった大企業様が満額回答で賃上げしている様子を冷めた目で見ている。世の中小企業なんてこんなものではないかな。 —

          中小企業、価格に転嫁できませーん。 - Everything you've ever Dreamed
        • 10年かけて準備してきた早期退職プランが無になりました。 - Everything you've ever Dreamed

          先日、10年間構想していた早期退職を奥様に告げたら理解を得られなかったとSNSに投稿したら線香花火程度に燃えた。FIREするつもりでFIREが実現したのだから本望である。 早期退職を考えていることを奥様に告げたら「困る」という反応。「生活レベルは維持する。苦労はさせない」と懇切丁寧に説明したけど「1日、家にいられたらしんどいもの」と言われてしまい、構想10年の将来設計が無になりました。 — フミコ・フミオ (@Delete_All) 2024年2月25日 反応を観察すると「しょうがない」「残念でした」という意見と、否定的な意見で3対7くらいの印象。100年しかない貴重な人生を費やして丁寧にメールで人生指南してくれた奇特な人もいた。僕のことよりご自身の人生を見つめ直してもらいたい。 否定的な意見は「10年間奥様に相談をしていないのは馬鹿だ」「家事をやらない夫が会社を辞めても邪魔なだけ」「収入

            10年かけて準備してきた早期退職プランが無になりました。 - Everything you've ever Dreamed
          • 元給食営業マンが名古屋市発注中学校給食事業入札で起きた談合のヤバさを解説してみた。 - Everything you've ever Dreamed

            news.yahoo.co.jp 名古屋市発注スクールランチで談合か 公取委、給食業者を行政処分へ(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース 僕は元給食の営業マン。名古屋市が発注している中学校給食の入札で、入札に参加した給食会社6社が談合を繰り返したとして、約3億9000万円の課徴金納付命令が出された。6社は葉隠勇進(東京)、魚国総本社(大阪)、日本ゼネラルフード、松浦商店、ミツオ、メーキュー(いずれも愛知)、コンパスグループ・ジャパン(東京)。 ウチは今回の談合には関わっていない。だが、昨年まで2年間、東海営業所の所長代理を給与据え置きで兼務させられ、名古屋の給食案件にも参入した過去があるので他人事とは思えない。我々も名古屋のスクールランチ(名古屋市:中学校スクールランチ(暮らしの情報))にも参入しようと検討したが、以下に書いてある事情で断念した。断念して良かった。 どれくらいヤバい

              元給食営業マンが名古屋市発注中学校給食事業入札で起きた談合のヤバさを解説してみた。 - Everything you've ever Dreamed
            • 政治家は裏金つくってんのに、行儀よく確定申告なんて出来やしなかった。 - Everything you've ever Dreamed

              僕はフミコフミオ。先ほどからイータックス(https://www.e-tax.nta.go.jp/)で確定申告作業をはじめた小市民である。ところがhttps://www.e-tax.nta.go.jp/において「裏金」記入欄が見つからず作業が頓挫したため、気持ちを落ち着かせるために、こうしてブログを書いている。確定申告作業の進捗率は30%程度だろうか。道は長い。参考までにあげておくと、岸田フミオ内閣の最新支持率は14%である。岸田内閣の支持率14% 自民党の支持率も16%に下落 - 産経ニュース 確定申告のために税務署を訪れた人たちが「裏金政治家からきちんと税金を徴収しろ」「政治家から徴収するまで納税しない」と文句を言っているというニュースを見た。スタッフジャンパーを着ているアルバイトの若者へ、イオンで購入したジャンパーをパリっと着こなしたオジサンが文句を言う、いわば世代間ジャンパー対決だ

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              • 僕の「昭和」が死んだ。 - Everything you've ever Dreamed

                最近「昭和」がバカにされすぎ。「昭和(笑)」とオチに使われるのをよく見かけるし、部下に注意したら「部長みたいな昭和の働き方はできません」と笑われた。「昭和はこんなものじゃないぞー」とやりすごしたが、僕は昭和を知らない。大卒で就職したのが1996年(平成8年)で、昭和は僕が中学3年生のときに終わっていた。つまり僕は昭和の働き方を知ってるマンの資格を満たしていないのだ。 「昭和」はいつからこんな扱いをされる存在になったのだろう。昭和は「あの頃は良かったね」といわれる憧憬の対象だったはず。昭和への郷愁を感じさせる映画「ALWAYS 三丁目の夕日」は大ヒットした(観たことないけど)。たしか「週刊/昭和時代」も刊行されて、初回は特別価格で、付録はタンツボ(白/陶器)だったと記憶している。 僕は、たぶん、昭和の働き方にどっぷり浸かっていた世代と、直接、十分な時間を一緒に働いた経験をもつ最後の世代だ。新

                  僕の「昭和」が死んだ。 - Everything you've ever Dreamed
                • 参戦したコンペが史上最悪だった。 - Everything you've ever Dreamed

                  病院や福祉施設を運営する法人が開催するコンペに参加した。案件は某病院の外来向けレストラン。担当によれば、コンペのきっかけは、理事長の「業者を変えよう」という鶴の一声である。昨年の初夏から書類審査、プレゼンと順調に勝ち進み、最終選考まで勝ち残った。 最終選考は試食。理事長の「実際に提供される状態の食事で判断したい」という意向を受け、法人本部から車で10分ほどの距離にあるレンタルキッチンをおさえ、そこで試食することに決まった。 準備万端。試食会を明日に控えた前日夕方。法人担当者から「理事長と院長が多忙のため外に出られなくなった。キャンセルしたい」と一方的に告げられた。準備はすべてパーである。担当者は「すみません。理事長がわがままで」と謝罪した。雇われ人間の弱さは痛いほどわかるので「大変ですね」と慰めておいた。 試食会は病院内にある法人本部で幹部会議のあとに行われることになった。昼過ぎに会議が終

                    参戦したコンペが史上最悪だった。 - Everything you've ever Dreamed
                  • ストレスが溜まる上司の言動にはその場で反撃しよう。 - さくマガ

                    >>さくらインターネットの採用情報を見る 睡眠時無呼吸症候群になった。 睡眠時無呼吸症候群(重症)と診断され、この夏からCPAP(シーパップ)治療を続けている。簡単に説明すると、機械装置で鼻から空気を送り込むことで気道を開き、寝ている間に無呼吸状態にならないようにする治療法だ。鼻に酸素ボンベを装着しているようなイメージ(くわしくはネットで調べてみてください)。 睡眠時無呼吸症候群の原因は不明だ。「肥満」や「鼻の穴が狭い」といった明確な要因がないため、「ストレス」が原因ということになっている。公式には、家庭ではノー・ストレス状態ということになっているので、ストレスを蓄積しているのはもっぱら仕事や職場環境になる。仕事や職場で蓄積したストレスで心身の調子を崩している人は多い。より深刻な病気を患う人もいる。最悪、命を落としてしまう事態もある。 >>さくらインターネットの採用情報を見る ストレス原因

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                    • 高島屋のクリスマスケーキ崩壊問題の余波を受けて迷惑している。 - Everything you've ever Dreamed

                      news.yahoo.co.jp 高島屋がオンライン販売したクリスマスケーキが崩壊した状態で届いていた事件が大きなニュースになっている。原因は特定されていないが、製造、冷凍保管、配達の工程のどこかに問題があったのは間違いない。僕が働く食品会社でも同様の冷凍クリスマスケーキを販売しているので他人事とは思えない。おかげさまで今年のクリスマスケーキについて苦情は受けていない。だが、現場と事業を知らない会社上層部が騒ぎはじめたので、クリスマスケーキ事業とお節事業の立ち上げメンバーだった僕は、その対応に苦慮している。通常の業務に支障が出始めている。 ①事件発覚と世の中の反応を受けて篇。世間の猛烈な反応をニュースで知った会社上層部がビビッて「ウチは大丈夫なのか」「同様の事案が起きたら誰の責任にすればいいのか」「なんでクリスマスケーキなんて売ったんだ。足を引っ張るな」と騒ぎ始めた。冷凍クリスマスケーキ事

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                      • 10年前に亡くなった上司の言葉が新たに発見されました。 - Everything you've ever Dreamed

                        風邪で休んでいるときに自宅の物置で2000年~2015年の手帳が入ったダンボール箱を見つけました。手帳には当時の上司(部長)の言霊が記録されていました。「刺身が生なんだが……」という名作を生みだした部長。没後10年。ゾンビのようによみがえってきた部長を僕ひとりでは受け止めるのはイヤなので読者各位とシェアいたします。ビジネスや私生活で役立ててもらえると嬉しい。 ・「サンプルのサイズ感がわかるようにヤニと比べてみました……」 商品(食品)の大きさが分かりやすいようにタバコを置いて撮影。顧客ファーストのつもりが「食品の横にタバコ置くとかありえない」というクレームが続出。結果、失注。 ・「ハイライトがまずかったか……ラッキーストライクにしときゃよかった」 ↑の騒動の敗軍の将の弁。 ・「他社で見積をいくらで出したのか言えないの?この情報開示時代に?ずいぶんと時代遅れな会社ですな……」 情報開示。その

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                        • 誠意はいらない。 - Everything you've ever Dreamed

                          営業部の総力の5分の1程度の力を入れて追ってきた案件の担当者から「明日夕方、御社を訪問したい」という連絡があった。コンペ最終局面結果待ちの段階だ。来社の目的を確認すると「《今後ともお願いいたします》という前向きな話を直にお会いして伝えたい。これまでのご対応に誠意でこたえたい」とのこと。熱意を感じた。ようやく成約。これまでの苦労が報われる瞬間。クソみたいな営業の仕事に光があたるとき。 直接顔面と顔面を突き合わせて挨拶をすることに何の価値も見出していないので、わざわざお越しいただかなくてもいいですよ、と申し出た。いやいや、そういうわけにはいかない、と言って聞かないので受けることにした。今後ともだ。未来の客だ。相手に合わせることも大事だ。契約前に、自分の目で相手の会社を確認するのも大事だ。 で、当日。担当者2名が来社。応接室に通してお茶を出す。「まずは今後のスケジュールの大枠を決めましょうか」と

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                          • 元給食営業マンが「川崎市学校給食の使用食材産地偽装についてざっくり説明するよ。 - Everything you've ever Dreamed

                            川崎市の学校給食使用食材で産地偽装が行われた事件、加工した業者に警察の捜査が入って大きな問題になっている。 www3.nhk.or.jp www.yomiuri.co.jp 業者は寿食品という給食会社。かつて神奈川県を主戦場に給食営業マンとして働いていたとき給食コンペで何十回も戦ってきた競合相手である。今は付き合いは切れているけど何人かの名刺は探せばあるはず。 少し前に起きたホーユーの学食問題とあわせて給食業界に対する不信感は増すのは避けられないが、今回のケースは少し異なるのでその違いがわかるように契約面から解説したい。 学校給食(主としてセンター方式)は地方自治体が発注者となり応札、落札した業者が業務を請け負うという構造になっている。わかりにくいのは、地方自治体が発注者となって数校から数十校を請け負う学校給食事業は、一般的に給食調理業務のみを受託する点だろう。食材調達は別なのだ。我々給食

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                            • 元給食営業マンが「ホーユー」の学校・警察での給食提供停止騒動の原因をざっくり解説してみた。 - Everything you've ever Dreamed

                              mainichi.jp 西日本を中心に学校や寮で食事の提供が停止する事態が起きている。運営会社は広島市に本店のある給食会社ホーユー。ホーユーの名はコンペで何回か見かけたことがある。詳しくは知らない。 給食事業はリターンも少ないけれどもリスクも少ないビジネスだ。給食設備や用具や食器をクライアント側の負担で事業が行えるからだ。ひとことでいってしまえば経費負担が軽いのだ。食材費は実費、人件費も委託費でカバーできる。「莫大な利益が出せるか?」といわれると案件次第だが、一事業所当たりで赤字になるリスクはとても少ない事業である。 そのため、近く破産申告するとみられるホーユーの社長が人件費や食材費の高騰を理由に上げているのを知って「妙だな…」とコナン君のように疑ったのがこの文章を書いた表向きの理由である。なお裏向きの理由は奥様からの「あなたの会社は大丈夫なのか」という不安を取り除くためである。 一般的に

                                元給食営業マンが「ホーユー」の学校・警察での給食提供停止騒動の原因をざっくり解説してみた。 - Everything you've ever Dreamed
                              • 【ご報告】治療はじめました。 - Everything you've ever Dreamed

                                「イビキがうるさい」という奥様からのクレームをきっかけに睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査を受けたのは前回のブログでご報告させていただいたとおりである。【ご報告】入院しています。 - Everything you've ever Dreamed 検査結果が出た。重症。1時間当たりの無呼吸+低呼吸の指数(AHI)が30回以上であれば重症と診断されるが、僕は59.3回/時であった。 (検査結果 重症でした) ほぼ毎分無呼吸。なお基準値は毎時5回以下。さらに最長で90秒呼吸がとまっていた。タッチでさえ呼吸が止まるのは1秒なのに僕は1分半。また問題のいびきは睡眠時間の49.7%かいていた。詰んだ…。先生は診断結果を淡々と述べたあとで「完全に重症ですね」と告げると、高血圧、糖尿病、動脈硬化、脳梗塞や心筋梗塞といった重大な合併症の可能性、突然死の可能性等々のリスクを説明してくれた。早急に対応しないとヤ

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                                • 「反対するなら代案を出せ」という言葉の暴力は村上 春樹流思考で回避しよう #さくマガ - さくマガ

                                  さくらインターネットが推進する働き方の多様性を実現するための取り組みとは? >>詳細を見てみる 反対するなら代案を用意しろと言われたことはありませんか? ミーティングや打合せの席で「反対するなら代案を出せ」という言葉を耳にしたことはないだろうか。 「この計画でいきたいと思う!」 「反対!」「断固反対!」 「反対するなら、代案を出せ!」「代案がないやつに反対する権利はない!」 こんな光景がいまこの瞬間も日本のどこかで繰り広げられているとなんともいえない気分になる。 僕は 30年近く会社員をやっているけれども、数えきれないほど「代案を出せ」という言葉を耳にしてきた。「意見を言え」「対案はないのか」といったバリエーションまでカウントしたら、数百回にはなるはずだ。 「耳にした」「その場に居合わせた」だけではない。僕自身、そう言われてきた。一方で僕自身も「代案を出せ」的な言葉を言ってきた。事前に何も

                                    「反対するなら代案を出せ」という言葉の暴力は村上 春樹流思考で回避しよう #さくマガ - さくマガ
                                  • 本牧埠頭、1995年、夏。 - Everything you've ever Dreamed

                                    1995年の初夏から秋にかけて、横浜の本牧埠頭の倉庫でアルバイトをしていた。当時、僕は法学部に通う大学生で、たまたま学生課の掲示板で目に留まったのが本牧の倉庫会社のアルバイトだった。時給は1000円。すでにバイトをしていたファミレスや蕎麦屋の時給が700円台だったので、何も考えずに飛びついた。家庭の事情でお金を稼ぐ必要があったからだ。もちろん、うまい話はないのは知っていた。時給の高さはハードなアルバイトの裏返しだと覚悟していた。どれだけ酷い仕事であっても「数か月耐えればいい」「無理なら逃げればいい」と割り切って面接に臨んだ。お金を目的にはじめたアルバイトだったけれども、あの1995年の夏は、お金には換えられない意味を持つ大切な時間になったのだ。 面接5分で採用決定。研修や教育はなし。「今から行ける?」と作業服を着た社員に車に乗せられ連れていかれた倉庫で「見よう見まねで覚えて」と言われて放り

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                                    • ChatGPT によって真っ先に奪われるのは僕らの仕事ではなく、老害・お局・必要悪といった謎の立場 ♯フミコフミオ ♯さくマガ - さくマガ

                                      「ターミネーター」史観に毒されると AI は人類の敵に見えてしまう 対話型AI のひとつである ChatGPT が大ブームだ。ChatGPT によって「社会や働き方がどう変わるのか」「人間の仕事が奪われるのではないか」という議論が出てきている。過激な意見として人間が AI によって滅ぼされるというものもある。 AI への警戒心は映画「ターミネーター」シリーズの影響が大きいのではないか。ターミネーターは「1997年の未来(!)に、スカイネットという AI が人類に対して核ミサイル攻撃を仕掛けてから、人類との生存をかけて戦争が勃発する」という設定の SF映画だ。シリーズ第2作目『ターミネーター2』は名作で、大ブームを起こした。僕のように、ボンクラな少年期にターミネーターの洗礼を受けた者は、入浴する前に未来からやってきたシュワルツェネッガーのように、全裸で片膝をつくポーズを取る癖が治らず(僕がそ

                                        ChatGPT によって真っ先に奪われるのは僕らの仕事ではなく、老害・お局・必要悪といった謎の立場 ♯フミコフミオ ♯さくマガ - さくマガ
                                      • はてブの民度が低いとは思わない。 - Everything you've ever Dreamed

                                        ヨッピーさんを震源地に、はてなブックマークの民度が話題になっていた。僕も、関連した記事で目にしたものは匿名ダイアリーも含めて読んだ。感想は特にない。個人の考えなので各々違いがあっていい(ヨッピーさんは大変だと思った)。僕個人としては「最近のはてなブックマークの民度は上がっている」という感覚をもっていたので、正直なところ、問題になること自体に少し驚いた。僕自身についていえば、はてブで酷い言葉をぶつけられた経験がほとんどない。というかその類の言葉についての感度が鈍いため、「はてブの民度がー!」という気持ちになったことがない。もう少し礼節をわきまえてもらえたらいいな、と数秒思うくらいだ(なお命の危険を覚えたものについては運営に報告している。そういう発言主とのバトルは時間の無駄なのでしない)。そもそも、客観的にみて僕はネットで有名といわれている人たちに比べて(知名度が低いこともあるが)、攻撃された

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                                        • かつて上司に疎まれて追い出し部屋的な部署へ飛ばされた経験を持つ僕が「異動」について考えてみた - さくマガ

                                          異動とは 3月は異動の季節だと一般的に認識されている。僕自身の会社員人生を振り返っても、たしかに3月がもっとも同僚が異動の辞令を受け取っていた記憶がある。そして時の流れは早いものでございまして、まもなく3月になる……というわけで今回は異動についてです。 異動とは、勤務先の上役からの辞令によって、部署や役職の変更がおこなわれることだ。配置転換、転勤、出向、左遷等々の形態がある。異動は、業務の効率化、マンネリ防止を目標におこなわれる、基本的にポジティブなものである。 だが、残念ながら職業人生を送っていると、ポジティブなはずの異動に対してネガティブなイメージを持ってしまいがちである。なぜなら、社内の権力争いに敗北した人、任されたプロジェクトでしくじった人、職場の雰囲気を乱す人に出される異動の辞令には、どうしても懲罰的な印象がつきまとうからだ。「あーあの人、失脚したなー」という辞令をこれまで何度目

                                            かつて上司に疎まれて追い出し部屋的な部署へ飛ばされた経験を持つ僕が「異動」について考えてみた - さくマガ
                                          • ブクマカを密室に閉じ込めてブコメ大喜利で戦わせる

                                            一番強かったブクマカを閉じ込めてそいつに俺のブコメを書かせ続ける そうすればスターざくざくだ

                                              ブクマカを密室に閉じ込めてブコメ大喜利で戦わせる
                                            • 鎌倉で生まれ育った僕が、鎌倉に「住みやすさ」を感じるワケ|文・フミコフミオ - SUUMOタウン

                                              こんにちは。僕は、フミコフミオ。1974年、鎌倉生まれの48歳、中間管理職だ。由比ヶ浜の産院で生まれ、鎌倉の街で育ち、今はもう鎌倉を離れているものの、ずっと湘南エリアで暮らし続けている。 鎌倉と僕(の家族)との縁が生まれた時期は今から100年前にさかのぼる。 というのも、母方の祖父が市内の鎌倉ヒロ病院で100歳で亡くなるまで、ずっと鎌倉で暮らしていたのだ。 つまり、祖父以前の家族史は不明だが、鎌倉と僕の(家族との)縁は少なくとも100年を超えていることになる。今でも僕の母は、由比ヶ浜にある祖父の家で暮らしている。ちなみに僕が生まれた矢内原医院は、由比ヶ浜にはもうない(2013年に大船に移転した)。 そんな鎌倉生まれ、鎌倉育ち、現在も湘南在住かつ湘南勤務の僕が「暮らす街」という視点でリアルな鎌倉の魅力(主に、僕が育った鎌倉駅周辺について)を語り尽くしてみるというのが、今回の企画の趣旨である。

                                                鎌倉で生まれ育った僕が、鎌倉に「住みやすさ」を感じるワケ|文・フミコフミオ - SUUMOタウン
                                              • 神奈川県における新型コロナ感染自宅療養について経験したこと全部話す。 - Everything you've ever Dreamed

                                                私事だが新型コロナに感染して10日間自宅で療養生活を送っておりました。明日から復帰である。感染して発症したものの、不幸中の幸いで軽症で済んだ。感染したタイミングがたまたま神奈川県が方針を変更したときと重なって、自宅療養をどうすればいいのか(届け出等)試行錯誤したので、のちのちの参考のために僕の経験をここに残しておきたい。 0日目(発症) 2022年1月29日土曜日。就寝前に歯磨きをした際に喉に違和感を覚える。たまたま、昼寝をしたときにイビキをかいていた(奥さんに「うるせー」とケリを入れられた)ので、「喉が枯れたのではないか?」とそのときは思った。それくらい「よくある」喉のイガイガだった。いつもなら龍角散をキメているレベル。振り返ってみると、これが一連の出来事の発端だった。もうひとつ、仕事が重なって疲労が溜まっていたのも感染の要因であったと思う。とにかくノドの不調に要注意だ。 ・体調の変化に

                                                  神奈川県における新型コロナ感染自宅療養について経験したこと全部話す。 - Everything you've ever Dreamed
                                                • 今さら「エッセンシャルワーカー」と言われても「やりがい搾取」としか思えないよ。 - Everything you've ever Dreamed

                                                  最近エッセンシャルワーカーという言葉をよく聞くようになった。医療従事者や介護職や公共交通機関のような社会を回すために必要な仕事に従事している人を指している言葉だ。「エッセンシャルワーカーの皆さんに感謝!」「エッセンシャルワーカーがいなければ社会が回らない。とても大切」という言葉を聞くたびに欺瞞に満ちているなーと思ってしまう。現実問題として看護職や介護職の人たちの給料は低く抑えられていたのだから。感謝!社会に不可欠!というのなら相応の賃金を払ったり、待遇を保障するなりしないと、ひと昔前に流行った「やりがい搾取」と同じだろう。「あなたたちの仕事は大事です。やりがいのある、意義のある仕事です。社会を支える仕事です。だから低賃金でも頑張って」をひとことでまとめたものが「エッセンシャルワーカー」という言葉で、つまり、やりがい搾取そのものだ。医療従事者に感謝をこめてブルーインパルスを飛ばしても現場にい

                                                    今さら「エッセンシャルワーカー」と言われても「やりがい搾取」としか思えないよ。 - Everything you've ever Dreamed
                                                  • フミコフミオさん『神・文章術』刊行。「書きたいという気持ちが起こったら、深く考えずに勢いで書いてしまおう」 - 週刊はてなブログ

                                                    ※キャンペーンは終了しました。たくさんのご応募、ありがとうございました。 ブログ「Everything you've ever Dreamed」のフミコフミオ(id:Delete_All)さんによる著書第2弾『神・文章術 圧倒的な世界観で多くの人を魅了する』が2021年12月に刊行されました。これに合わせ、フミコフミオさんに本作への思いを寄せていただきました。記事末には抽選で10名様に書籍が当たるプレゼントのお知らせもあります! この記事は、はてな×KADOKAWAの「ブログ書籍化プロジェクト」で出版される書籍のプロモーション記事です。 神・文章術 圧倒的な世界観で多くの人を魅了する 作者:フミコフミオKADOKAWAAmazon 「書こう!」という気持ちが沸き起ったらストレートに書くようにすること こんにちは。フミコフミオです。去る12月16日にKADOKAWAさんより『神・文章術 圧倒

                                                      フミコフミオさん『神・文章術』刊行。「書きたいという気持ちが起こったら、深く考えずに勢いで書いてしまおう」 - 週刊はてなブログ
                                                    • 急で悪いけど仕事ヤメることにした。 - Everything you've ever Dreamed

                                                      前の会社に勤めていた頃から18年ほど付き合いのある、とある会社の担当者と2年ぶりに会ったら、突然、後任を紹介された。挨拶。名刺交換。雑談以上商談未満の会話。確か、定年まで1年以上あったはず、横領がバレたのか、ハラスメントで追いやられたのか…。僕の疑問を察したかのように「家の事情で早めることにした」と彼は言った。咄嗟に「長い間、お世話になりました」と言うと彼は「何にもお世話してないよ。悪かったね」と詫びた。 そうなのだ。僕が前の会社に勤め始めた頃から、つまり食品業界に転職してきた頃から、何年も通って話をしてきたけれど、残念ながらいまだ契約に至っていない。辞めていく彼が、源義経を守護する武蔵坊弁慶のごとく、契約の前に立ちはだかって薙刀を振るいまくっていたのだ。 ナギナタマンの第一印象はマジで最悪。「御社とは取引しないから」。コンペの結果通達はそれだけ。わざわざ呼び出してその一言。「なんて冷血な

                                                        急で悪いけど仕事ヤメることにした。 - Everything you've ever Dreamed
                                                      • 会社で失脚しそうです。 - Everything you've ever Dreamed

                                                        超チルなサラリーマンを目標に4年前中途入社してから順調にやってきて、生え抜きと老人で占められた幹部に抜擢され、営業部門の責任者を任されてきたけれど、マジで失脚しそう。詳しくはいえないが、社内で大きな動きがあったのだ。ウチの会社は僕が入社する前、経営が芳しくなかった頃から、金融機関から出向を受け入れてきた。出向者は1年ほど経った時点で幹部社員になるという流れが出来ている。その流れから社内で勢力を持っているのが専務派であり、先述の社内の動きに乗じて専務派が攻勢にでているのだ。そのうちの一人、去年の春から出向してきた50代の人事マンが、夏から正式に社員となった。無論、専務派。その彼が、突然、僕に牙をむいた。「一年ほど、営業部長の行動を監視させてもらい、いくつか問題を発見しました」といってヒアリングを行いたいと言ってきたのだ。営業管理ソフトと社用車のドラレコGPS管理で僕の行動を一年間チェックして

                                                          会社で失脚しそうです。 - Everything you've ever Dreamed
                                                        • 離婚することになりました。 - Everything you've ever Dreamed

                                                          離婚することになりました。残念な気持ちはない。一ヵ月間彼女と話し合ってきた結果だからだ。彼女と僕は一回り以上年齢が離れている。話合いでわかったことは、考え方や価値観の違いは否めない、ということだ。最近流行りの熟年離婚ということになるのだろうか。法律的に何といえばいいのか、考えながら、今の気持ちを文章にしてみたい。 原因と理由について、彼女は、「介護をしたくない」「顔を思い浮かべるだけでゲボが出る」「面倒くさい」等々を挙げたが、本音はわからない。あえて掘り起こそうとも思わない。彼女を尋問して隠された不満を剥き出しにすることに何の意味があるだろう。終わる関係をさらに虚しくするだけだ。人生とは、関東ローム層のように厚く積み重なった不満のうえを、ひとつひとつの層を意識せずに歩いていくようなものなのだ。生活に大きな支障はない。彼女は活き活きとしている。お互いに生まれたときの名前に戻るだけのことなのだ

                                                            離婚することになりました。 - Everything you've ever Dreamed
                                                          • 小山田圭吾氏の大炎上問題でわかったこと。 - Everything you've ever Dreamed

                                                            過去の言動によって東京五輪の音楽担当を外された小山田圭吾さんの爆発大炎上がとどまることを知らない。所属しているバンドの新譜が発売中止になり、その関連のラジオ番組も終了になった。小山田氏のキャリアが終わってしまいそうな勢いである。 1991年の秋、僕は、氏が組んでいたフリッパーズ・ギターの「ヘッド博士」を、プライマルスクリームの「スクリーマデリカ」とニルヴァーナの「ネヴァーマインド」といったロックの歴史的名盤と同じくらいよく聴いていたので、現状は残念でならない。「ヘッド博士」から数年後、今回の問題になった氏の発言が掲載された雑誌もリアルタイムで読んだ(大学のサークル室に置いてあった)。報道されているとおり、酷い内容だった。詳細は覚えていないけれど、小山田氏も聞き手も「ひでえ(笑)」みたいなトーンだったと記憶している。 小山田氏の炎上は完全に自業自得で弁護できるものではない。と僕は思ったけれど

                                                              小山田圭吾氏の大炎上問題でわかったこと。 - Everything you've ever Dreamed
                                                            • 私はコレで会社を辞めました。 - Everything you've ever Dreamed

                                                              25年。中途半端に長くなってしまった僕の会社員生活において、数多のクソな人物やクソな出来事はあったけれども、上司Kの伝説的な土下座から僕の退職に至るまでの1年間に起こった一連のクソオブクソに比べれば、すべて鼻クソである。あえて言おうカスであると。 新卒で入った会社は超有名企業だった。長い歴史を誇る、その名を聞けば誰でも知っている会社だ。僕はその会社のとある事業部付の営業チームに配属されて働いていた。事業部のトップがKである。Kは仕事が出来る人だった。前任者の急死(好人物。残念ながらある朝起きてこなかった)もあって、40才の若さで事業部のトップになっていた。Kは数値目標(ノルマ)さえ達成していれば、細かいことを言わない人だったので、仕事をしやすい上司だった。 伝説のKの土下座を僕は見ていない。「社長の自宅の前で待ち構えていたKが、出勤しようとする社長の前で涙を流しながら土下座をした」「申し訳

                                                                私はコレで会社を辞めました。 - Everything you've ever Dreamed
                                                              • 属人化を排除した結果、「あなたはいてもいなくても同じ」と部下に言われた。 - Everything you've ever Dreamed

                                                                僕は食品会社の営業部長、自分で言うのもなんだが部下に慕われている部長と自負している。その証拠に、先日、休みを取ろうとしたら、部下の一人が気を使ったのだろうね、「いてもいなくても同じですから休んでください」と言われた。一瞬、思うところはあったけれども、ポジティブシンキングで目指していた自由に発言できる風通しのいい組織の証明ととらえた。実際、営業部を今の体制に変えたのは僕なのである。 4年前、僕は中途入社した。それまでの経験から案件の発掘から成約まで一人でやりきってしまう営業マンを揃える営業組織に限界と疑問を感じていて、意見を同じくする社長のもとで、これまで組織を変えてきたのだ。ホークアイで見込み客を見つけ、マジカルトークで有力案件に育て、ミラクルな企画提案で契約を取るスーパーな営業マンを僕は否定しない。でもスーパーマンに依存した仕事のありようは組織としては正しくない。スーパーマンが退職したと

                                                                  属人化を排除した結果、「あなたはいてもいなくても同じ」と部下に言われた。 - Everything you've ever Dreamed
                                                                • 客が殺人で捕まった。 - Everything you've ever Dreamed

                                                                  20数年前、新卒で入社して1年目の秋に、香辛料を扱っている会社の担当を任された。代理店業務だ。海外から輸入した香辛料の原料を、指定された日時に工場へ納品する仕事。取引相手の会社はS県に本社があり、商品はI県にある現場にコンテナで届けていた。僕が入社した時点で、すでに長く、安定して、続いていた仕事で、大きなトラブルが起きたこともなく、取引額もそれほど大きなものでなかったので、無駄に大きな仕事を抱えた部署のなかで、新人が任される初めての仕事としてうってつけだった。 仕事上、会話といえるものは、I県にある現場の担当者との電話での連絡や打ち合わせがあったくらいで、S県にある本社にいる社長その他と話をする機会は限られていた。それでも月に何回かは商品の入荷予定の確認で話していた。仕事自体はベリー・イージーで、基本的なことはすぐに覚えてしまった。引き継いでから数か月間、トラブルは何もなかった。「はいっ。

                                                                    客が殺人で捕まった。 - Everything you've ever Dreamed
                                                                  • お風呂のドアが壊れて開かなくなって浴室に全裸で閉じこめられても警察と管理会社はどうする事も出来ないという体験談

                                                                    カラスマ%ナチュラル・ボーン・うっかり @KARASUMA13 【お願い】ダメだ。お風呂のドアが閉まって出られない。鍵も壊れてあけられない。誰か起きている人、助けてくれないか。 2021-03-16 00:55:33

                                                                      お風呂のドアが壊れて開かなくなって浴室に全裸で閉じこめられても警察と管理会社はどうする事も出来ないという体験談
                                                                    • 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は始まりの物語だった。 - Everything you've ever Dreamed

                                                                      シン・エヴァ観てきた。見事な完結編だった。ひとことでいえば、卒業式のような映画だった。「終劇」直後、隣で鑑賞していた僕(47)と同世代の男性がボロボロ泣いていた。その気持ちはわからないでもなかった。「この終わらせ方しかない」と納得させてしまう見事な幕引きは、「エヴァは終わった。もうエヴァを本気で振り返ることはないんだ」という寂しさも覚えさせた。卒業や旅立ちのときに感じる、あの爽快な寂しさだ。なお、この文章は鑑賞直後にコーヒーを飲みながら、ネタバレをしないように書いた駄文である。 これまで僕は新劇場版をあまり評価していなかった。「序」「破」「Q」は惰性で観てきていた。テレビ版とそれを補完する旧劇場版で物語は完結しているので、新劇場版を蛇足だととらえていたのだ。実際、新劇場版を観てもテレビ版や旧劇ほどの熱さを覚えなかった。テレビ版は95年、阪神淡路大震災とオウム事件、旧劇は97年、サカキバラ事

                                                                        『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は始まりの物語だった。 - Everything you've ever Dreamed
                                                                      • 飲食店の自粛が地獄すぎる。 - Everything you've ever Dreamed

                                                                        突然だが、飲食店に対する自粛要請が産み落とした二つの地獄についてお話したい。僕は神奈川県在住の食品会社営業マン。今日は、取引先(ブライダルとレストランのオーナー)と今後の仕事について、いつもの喫茶店で軽く打合せをした。神奈川県。飲食接客業。どうしたって話題は緊急事態宣言になる。明るい話題はない。昨日(1月25日)、感染者数が減少していたのを受けて「ようやく光が見えてきたかもしれないですね」、僕が話を振ると彼は暗い顔で「最悪だよ。緊急事態宣言が解除されてからのほうがむしろ怖い」とオーナーは言った。営業時間が元通りになれば、次第に客足が伸びて売上も回復する。その一方で、飲食業をターゲットにした緊急事態宣言の効果が出たということは、飲食が感染の主原因であることが確定ということでもある(と一般人は受け止める)。 感染防止のため、自粛して我慢して協力してダメージを受けているのは飲食業なのに、悪者にさ

                                                                          飲食店の自粛が地獄すぎる。 - Everything you've ever Dreamed
                                                                        • 2度目の緊急事態宣言で明らかになったこと - Everything you've ever Dreamed

                                                                          2021年1月8日僕の暮らしている神奈川県に緊急事態宣言が出された。昨日、緊急事態宣言への対応を社長以下部門長レベルで話し合った。対応といっても、昨年春の緊急事態宣言の際に業務効率化の推進とテレワークの導入を完了しており、さらに宣言解除後に東京にあった営業拠点の廃止と、地方での事業展開を進めるための協力会社との業務提携契約締結(この二つは僕が前職のコネを使ってまとめた)を次の緊急事態宣言に備えて終えているので、「あれは問題ないよね」という社長に「問題ありません」と返すだけの確認作業であった。食品会社なので、売上の減少や現場でのさらなる感染対策といった問題はあるけれども、基本的にはこれまでの取り組みを継続すればいい。会議はあっという間に終わる。はずだった。 なぜ終わらなかったのかというと高齢化著しい上層部が「本社をカラにするわけにはいかない」とか言い出したから。残り少ない命を燃やしているのだ

                                                                            2度目の緊急事態宣言で明らかになったこと - Everything you've ever Dreamed
                                                                          • まるでコーヒーのおかわりを頼むように、妻は「離婚しましょう」と言った。 - Everything you've ever Dreamed

                                                                            「離婚しましょう」奥様は言った。水曜午後8時。国道沿いのファミレス。道路に面して並ぶボックス席に、僕ら以外に客はいなかった。ヘッドライトが線になって右から左から僕らの前を通り過ぎていく。僕らは、お互いに、言うべき言葉を不発弾のように抱えていた。目の前には冷めたポテトフライとまだ温かいホットコーヒー。沈黙を破ったのは奥様だ。「離婚しましょう」まるでコーヒーのおかわりを頼むような言い方だった。 他人事みたいに言うなよ、と僕は言いたくなったが堪えた。感情を丁寧に排除することで、一時の感情に流されず、理性と意志で下した判断であることを、聞き手にわからせる意図が言葉から垣間見えたからだ。そして「別れを重いものにならないようにしたい」という気づかいが痛いほどよくわかったからだ。彼女はコーヒーカップを両手で包んでいた。何か大事なものを守っているように見えた。それが二人の過ごした時間であったらいい。 「も

                                                                              まるでコーヒーのおかわりを頼むように、妻は「離婚しましょう」と言った。 - Everything you've ever Dreamed
                                                                            • 新興宗教の勧誘を別の神を擁立して丁寧に退けました。 - Everything you've ever Dreamed

                                                                              新型コロナ感染拡大にビビッて3連休を自宅で過ごしていたら新興宗教の勧誘を受けた。ウチのベルを鳴らしたのは中年女性2人組である。モニター越しでも「ああ、あの人たちね」とわかる雰囲気。相手にとって不足はない。だが、僕は妻から新興宗教にかぎらず、新聞、ケーブルテレビ、健康飲料、マンション等々各種勧誘を受けないよう、きつく言い渡されている。しかし、今、彼女は、メイク中であるため、玄関に出てこられない。ふたたびベルが鳴った。緊急事態である。 なぜ僕が勧誘の対応を禁じられているのか。それは僕が断るまで相手をその気にさせてしまうからである。駆け出しの営業マン時代を重ねて、ついつい相手の話を聞いてしまうのだ。「で、おたくの神様はどうやって僕の幸福を最大化してくれるの?」「クーリングオフは可能?」という調子で、玄関先で長話をはじめる僕に「あ~もう!」と妻の苛立ちが爆発、特に厄介な宗教の勧誘には彼女が対応する

                                                                                新興宗教の勧誘を別の神を擁立して丁寧に退けました。 - Everything you've ever Dreamed
                                                                              • 閉店を惜しむ客がいるのに潰れてしまう店のリアル - Everything you've ever Dreamed

                                                                                取引先の飲食店から突然、閉店の連絡を受けた。脱サラしてはじめた洋食店。「コロナが憎いよ」店主は無念さを隠そうともしない。メニュー改訂やテイクアウトで半年間粘ったけれども、客足が戻ることはなかった。食材を卸させていただいていた業者目線でも、そこそこ繁盛していた店だと思う。「夕方まで手が離せないから納品は昼は避けてくれ」と言われていたし、何回か食べた料理はどれも美味しかった。 僕は、なんていっていいかわからず、軽い気持ちから「最後に閉店イベントをやらないのですか?」とたずねてしまった。これが良くなかった。鎮火していた店主の心を再点火させてしまった。「閉店の貼り紙を出した途端に、以前はよく来ていたお客がやってきて、店がなくなると困る、惜しい、想い出がなくなる、と言ってくれてる。それは嬉しい。でも普段から来てくれてればウチだって閉店しないですんだんだよ。お金を落としてくれるのが客。死に際にお別れの

                                                                                  閉店を惜しむ客がいるのに潰れてしまう店のリアル - Everything you've ever Dreamed
                                                                                • トイレの鍵が壊れて閉じ込められた…!119番通報して救急隊員と警察官に救助された話に、体験談と対策が集まる「スマホ持って入る」「ドアは閉めない!」

                                                                                  まつ@ @tirnanogtokyo 冗談みたいな話だけど、トイレに入ったら鍵が壊れて閉じ込められた。 119の救助待ちです。こんなこと人生で初めて....😓 つか消防隊の方に申し訳ない. 2020-09-23 11:46:29 まつ@ @tirnanogtokyo トイレに閉じ込められた件、一人暮らしだと洒落にならないのでちょっとここに覚え書きしときますね。 出かける恰好でトイレに入ったので、家の鍵もスマホも持ったままだったのが不幸中の幸い。 119に電話して状況説明したら、救急隊員4人とドア壊す隊員さん4人、地元派出所の警察官2人の計10名到着。 2020-09-23 12:19:56 まつ@ @tirnanogtokyo トイレの窓から隊員さんに家の鍵を渡して中に入ってもらい、トイレのドアを開けてもらう。 外廊下に出て再び「どういう状態でトイレに閉じ込められたのか」を説明。体温チェ

                                                                                    トイレの鍵が壊れて閉じ込められた…!119番通報して救急隊員と警察官に救助された話に、体験談と対策が集まる「スマホ持って入る」「ドアは閉めない!」