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  • うつろ舟奇談、新たな「兎園小説」発見 茨城・鹿島神宮大宮司が収集

    茨城県ゆかりの江戸時代のミステリー「常陸国うつろ舟奇談」の新たな史料が確認された。「南総里見八犬伝」で知られる読本作家の滝沢馬琴らが書いた奇談集「兎園小説」で、11巻に「虚舟の蛮女」を収録。鹿島神宮(鹿嶋市)の大宮司家が収集し、1987年に鹿島神宮から昭和女子大学図書館(東京都)に他の史料と移管されていた。 これまでに天理大学図書館(奈良県)所蔵の兎園小説が確認されており、ほぼ同じ内容だが、女性の描写などに違いが見られ、研究者は「非常に貴重な史料」としている。 新たな兎園小説は、常陽史料館(水戸市)の学芸員が、今月24日から同館で開催する企画展に向けた史料調査の中で確認した。 今回の兎園小説は、鹿島神宮の大宮司家の鹿島則文氏(1839~1901年)が集めた江戸期の写本や刊本など含む約6900冊の「桜山文庫」の中にあった。同文庫は、昭和女子大学名誉教授の深沢秋男氏を介して同大学に移管された。

      うつろ舟奇談、新たな「兎園小説」発見 茨城・鹿島神宮大宮司が収集
    • 日高トモキチ、他「里山奇談 よみがえる土地の記憶」を読む-内野日誌

      タイトルに惹かれて手にとった。私も里山の近くで暮らしている。といっても厳密には既に里山の機能は失われ、あるのはただの雑木林。公園として整備されているので散策に訪れる人は多い。里山だった頃はどんな雰囲気だったのだろう。この本を読みつつ、少し怖い所だったんじゃないかと想像が膨らむ。 今、雑木林で起きる怪異の話は聞かないし、私も何か恐ろしいことや不思議なことに遭遇したことはない。それはそれで幸運なことなのだけど、少し寂しくもある。昔の里山、自然には沢山の不思議なことがあり、伝えられてきた。それは不幸にあわないための戒めとしての作り話だったのかもしれない。近づいてはいけない場所はあるし、暗くなるまで林の中にいては危険だ。本能的に闇は恐ろしいけれど、気を引き締めていなければ怪我だけではすまない。恐ろしい話を子供の頃から年長者に聞いていれば注意深くもなる。 この本は柳田国男的な世界観とは少し違う。ちょ

        日高トモキチ、他「里山奇談 よみがえる土地の記憶」を読む-内野日誌
      • 島田秀平の怪談奇談【怪談番組の感想】 - 週末はホラー映画を観よう

        概要 テレビ東京で2012年に放送された15分の怪談番組です。水曜日の27時45分から放送されていました。島田秀平さんが、心霊スポット?で結界のような物を張り、そこで怪談を語ります。怪談を話し終わった後は「霊の手引き」という簡単な心霊雑学を紹介してくれるコーナーがあります。 感想 島田秀平さんの怪談は、内容はそこそこ面白く怖い気がします。ただ、彼が怪談を話すとき、8割方ニヤニヤしながら話をしているんです。これがどうも私には合わなくて、あんまり楽しめないです。怪談とニヤニヤを合わせて恐怖を演出するのってかなり難しいことだと思います。 このニヤニヤについて共感してくれる人はたぶん居ると思います。そこが本当にもったいない。時々テレビで観るくらいならいいんですが、DVDやVODで観るほどの面白さではありません。 ただ、実際にこれが放送されていたのは、深夜の27時45分です(笑)この時間帯に、テレビ

          島田秀平の怪談奇談【怪談番組の感想】 - 週末はホラー映画を観よう
        • お寺の掲示板 - はてな版  金沢と『三州奇談』

          お寺の掲示板 お寺の門前にある掲示板が、気になっていました。 抹香臭い標語もありますが、たまにハッとする言葉に出会うことがあります。 たいがいは宗派で出している種本があって、それを順に貼り出しているのだろうと思っていました。 ところが、そのほとんどはお寺の住職や関係者が考えて書いているのだそうです。 そんな、お寺の標語について、もっと知りたいと思っていたところ、ずばり江田智昭著『お寺の掲示板』という本がありました。 図書館に予約したところ10番待ち位で、ひそかに人気を呼んでいる本だということがわかりました。 ですから、以下は『お寺の掲示板』から引用したものです。 私は知りませんでしたが、2018年にテレビ朝日の『タモリ倶楽部』で「お寺の掲示板大賞」が特集されたそうなので、ご覧になった方もあるでしょう。 「お寺の掲示板大賞」とは、SNSのTwitterやインスタグラム上にお寺の掲示板の写真を

            お寺の掲示板 - はてな版  金沢と『三州奇談』  
          • 【パノラマ音楽奇談】第4回 西條八十、映画や音楽を刺激したサイケデリックな詩――「人間の証明」から寺山修司まで | Mikiki by TOWER RECORDS

            タワーレコード新宿店~渋谷店の洋楽ロック/ポップス担当として、長年にわたり数々の企画やバイイングを行ってきた北爪啓之。彼の音楽嗜好は、50’s~90’sあたりまでのロック、ポップス、ソウル、ジャズなどを手広くフォロー。また邦楽もニッチな歌謡曲からシティポップ、オルタナティブ、ときにはアニメソングまで愛好する音楽の猛者である。マスメディアやweb媒体などにも登場し、その深い知識と独自の目線で語られるアイテムの紹介にファンも多い。退社後も実家稼業のかたわら〈音楽〉に接点のある仕事を続け、時折タワーレコードとも関わる真のミュージックラヴァ―でもある。 つねにリスナー視点を大切にした語り口とユーモラスな発想をもっと多くの人に知ってもらいたい、読んでもらいたい! ということで始まったのが、連載〈パノラマ音楽奇談〉です。第4回は西條八十について綴ってもらいました。 *Mikiki編集部 ★連載〈パノラ

              【パノラマ音楽奇談】第4回 西條八十、映画や音楽を刺激したサイケデリックな詩――「人間の証明」から寺山修司まで | Mikiki by TOWER RECORDS
            • 漱石の「夢十夜」 - はてな版  金沢と『三州奇談』

              夏目漱石の「夢十夜」を読みました。年に1回は読んでいます。 それだけ読んでいても不思議な話があると思う程度で、よくわからない話ばかりです。「三四郎」の後あたりに書かれたものであることがわかりました。 ネットで調べるとー 「夢十夜」は1908年発表の夏目漱石の作品、10篇の夢を語り、美しく暗い、印象的なイメージに満ちています。漱石入門としては、「猫」や「坊ちゃん」よりもこちらを薦めたいくらいです。 「夢十夜」は、「こんな夢を見た」で始まる話で、第1夜から第10夜までありますが、各話にタイトルはついていません。 今回は各話のタイトルをつけてみようと思いました。 左が私で、右がネットの研究者がつけたタイトルです。 第1夜  白百合     百年の百合 第2夜  座禅      禅寺の時計 第3夜  石地蔵     盲目の子 第4夜  蛇       爺さんの手拭 第5夜  鶏鳴      夜明け

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              • 新 奇談の犬たち 「家狗の霊妙」(『三州奇談』)その2 - はてな版  金沢と『三州奇談』

                新 奇談の犬たち 「家狗の霊妙」(『三州奇談』)その2 元禄卯辰山の山崩れ 「家狗の霊妙」のなかで犬が発揮する霊力、はじめの話は災難を予知する犬です。 この話は、金沢城下の家士の飼い犬が山崩れを予知し、主人夫婦が難を逃れたというものです。 犬の予知により、飼い主の夫婦が家を立ち退いたのは元禄12年12月22日で、翌23日に茶臼山が崩れ、夢告のとおり大災害が発生したのです。 山崩れで浅野川が埋まり、犬の飼い主・喜兵衛の隣りの家まで85軒が被害にあい、男女30人余が圧死、洪水は浅野川左岸に広がり材木町まで浸水したというのです。 この茶臼山というのは、現在の卯辰山の別称。 卯辰山は、金沢城下の東方に位置する標高141メートルの山で、通称向山と呼ばれ、また臥龍山・夢香山・茶臼山と称されました。卯辰山の山中には、観音山・愛宕山・摩利支天・毘沙門山などの小山がありました。 卯辰山の麓をかすめるように、

                  新 奇談の犬たち 「家狗の霊妙」(『三州奇談』)その2 - はてな版  金沢と『三州奇談』  
                • 今日の散歩コース - はてな版  金沢と『三州奇談』

                  今日の散歩コース 天気が良く春の陽気だったので、家の周りを散歩しました。 家のすぐ前の小公園がスタートです。 公園から2分で、金沢駅前大通りの歩道に出ます。 アーケードがついた、広々とした歩道で、晴雨にかかわらずここを往復します。直線で300メートルはあるでしょう。 アーケードが尽きたところ、別院通り商店街の入口に、鉄製の錆びたモニュメントがあります。 そこから、金沢駅はすぐのところです。 鼓門ともてなしドームが正面に見えます。 観光客はごく僅かでした。 駅前には何本もの小路があり、飲食店が散在しています。 その一角に木造の年代を経た建物があり、6軒ほどのスナックなどが入っています。 ここだけが、いかにも昔の駅前、ディープな昭和という雰囲気を漂わせています。 どの店にも入ったことはありません。 通路を通ったのも初めてです。 「ポッポや「」の店名は、いかにも駅前の店 そこから2分で、スタート

                    今日の散歩コース - はてな版  金沢と『三州奇談』  
                  • 江戸時代のUFO「うつろ舟」の謎を追って 常陸国に伝わる奇談、その黒幕は? 田中嘉津夫 - 日本経済新聞

                    江戸後期1803年(享和3年)のこと。常陸国(茨城県)の海岸に円盤状の舟が漂着した。その中には美しい女性がひとり、乗っていた――。まるでUFO遭遇談のようなこの事件は「常陸国うつろ舟奇談」と呼ばれる。現在までに11種14編の古文書で確認されており、いずれも現代のUFOそっくりの舟の挿絵入りという特徴がある。岐阜大工学部で計算電磁気学を教える傍ら、20年以上にわたりうつろ舟の研究をしてきた。き

                      江戸時代のUFO「うつろ舟」の謎を追って 常陸国に伝わる奇談、その黒幕は? 田中嘉津夫 - 日本経済新聞
                    • 日曜午後3時の金沢駅 - はてな版  金沢と『三州奇談』

                      日曜午後3時の金沢駅 日曜の夕食は、金沢駅なかのスーパーの海鮮寿司を買ってこようと出かけました。 駅前の鼓門には人影がほとんどありません。 もてなしドーム地下も、がらんとしていました。 駅のコンコースを歩く人はまばら、閑散としていました。 観光案内所には、係の人がいるだけでした。 土産物売り場で物色する人は、ほとんどありません。 店の一部にシートをかけている店もいくつかありました。 いるのは、売り場の人たちだけー ほんの2か月ばかり前までは、あれほど賑わっていたのにー ちょっと怖いくらいの静けさでした。 旅行者の姿はなく、駅はひっそりしていると思っていましたが、想像以上でした。 横浜にいる娘は、GWには感染の心配があるから帰省しないといっています。 GW後も、金沢の町の寂しさはあまり変わらないのではないかと、悲観的になってしまいます。駅も駅前も繁華街も、どこも同じ状況です。 秋風が吹くころ

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                      • 『わけあって絶滅しました』 - はてな版  金沢と『三州奇談』

                        『わけあって絶滅しました』 書評で見て、タイトルにひかれて読んだのが、『わけあって絶滅しました』です。 前書きは、まとまっていて、わかりやすく、とても興味のあるものでした。 1)絶滅とは、その種の生きものが1匹残らず消えること。 強い生き物も賢い生き物もたくさんいた。 けれども様々な理由で滅びていったのだ。 2)生き物が絶滅した理由は、大きく二つに分けられる。 a. 地球のせい b. ほかの生物のせい 圧倒的に多いのが地球のせいで起きる絶滅である。 これを「大絶滅」という。地球の前で、生き物は無力。 3)生き残るのは大変。 生き物のうち、99.9%の種が絶滅している。 4)絶滅理由ランキング 第1位 りふじんな環境の変化 第2位 ライバルの出現 第3位 人間のせい 5)地球で生きられる生物の数には限りがある。 わたしたち生き物は、地球全体で椅子取りゲームをしているようなもの。空席ができない

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                        • 新 奇談の犬たち 「家狗の霊妙」(『三州奇談』より)その1 - はてな版  金沢と『三州奇談』

                          新 奇談の犬たち 「家狗の霊妙」(『三州奇談』より)その1 堀麦水の『三州奇談』は、近世中期に成立した加賀・能登・越中の奇談集です。 今回はそこから、「家狗の霊妙」(巻之四)を読んでいきます。 「家狗の霊妙」は、人に飼われている犬の行動の不思議についての伝承なのです。 奇談といえば狐狸が主役と相場は決まっていますが、犬にも不可思議なことがあったのです。 人との長い歴史を共有する犬は、猟犬・牧畜犬・番犬、さらには愛玩犬として、共に暮らしてきました。そのためほかの動物に比べて伝承の数も多くあります。 「家狗の霊妙」は、犬が霊力を発揮する話を集めたものです。 人間のそばにいた犬はその嗅覚や聴覚になどによって、人間にはわからないことを知る能力を持っている動物とされ、犬はその霊力により、人間にはない力をもっていました。 また犬は魔界のものを撃退する力をもっており、人の世と異界とを往来する動物の一つと

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                          • 金沢 鼓門の建築学 - はてな版  金沢と『三州奇談』

                            金沢 鼓門の建築学 新幹線開業以来、金沢の顔といえば金沢駅前の鼓門ということに定着しました。 金沢駅に降り立った観光客は、まず鼓門の前でパチリと写真に納まります。 鼓門は、巨大な鼓の形をした2本の柱があり、いかにも金沢らしい建築物です。 近くに寄ると重量感に圧倒されつつ、木の持つぬくもりのようなものを感じます。柱の芯はの部分は金属製です。 さらに全体、とても複雑なつくりであり、技術力の高い匠の技によるものだとわかります。 そう、日本伝統の技法や工夫がいっぱいに詰まっているのです。 鼓は能楽が盛んな金沢にふさわしい和楽器です。 江戸時代には観世流の時代もありましたが、殿様の意向で加賀宝生流に落ち着き、伝わってきました。 金沢は、「空から謡が降ってくる」といわれるくらい能の盛んな地域でした。 そこで使う和楽器のひとつである鼓をデザインした鼓門は、金沢の玄関口にピッタリ合っています。 時の流れに

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                            • 夏目漱石文学賞 - はてな版  金沢と『三州奇談』

                              夏目漱石賞 夏目漱石の『門』を読みました。メモをみると、この3年で5回目でした。 今回はこれまでのなかで、一番じっくり味わって読みました。 漱石の作品の中で、好きな作品を一つあげよ、こう聞かれたらもちろん、ためらわずに『門』と答えます。漱石の作品に限らず、すべての小説のなかでも、勿論トップです。 淡々として小さな事柄を積み重ねていますが、よく読むとそれらがすべて話の後半にあるクライマックスの方角を向いているのです。 読み進んでいくにつれて、そのうちきっと何かが起きるという予感のようなものが増幅していくのですが、それは主人公にとってとてつもなく、大きく重いものであったのです。 まるで推理小説を読むようなスリルがあり、次第にはらはらしてきます。 10数回も読むと、さすがにはらはらすることは少なくなりますが、このごろは文章の書き方の巧みさに舌を巻いています。とても明治時代の作品とは思えません。

                                夏目漱石文学賞 - はてな版  金沢と『三州奇談』  
                              • 【パノラマ音楽奇談】第5回 洋楽ファンにも浜田省吾を聴いてほしい。夏の極私的名盤『CLUB SURF & SNOWBOUND』のエンドレスハーモニー | Mikiki by TOWER RECORDS

                                タワーレコード新宿店~渋谷店の洋楽ロック/ポップス担当として、長年にわたり数々の企画やバイイングを行ってきた北爪啓之。マスメディアやweb媒体などにも登場し、洋楽から邦楽、歌謡曲からオルタナティブ、オールディーズからアニソンまで横断する幅広い知識と独自の目線で語られるアイテムの紹介にファンも多い。退社後も実家稼業のかたわら〈音楽〉に接点のある仕事を続け、時折タワーレコードとも関わる真のミュージックラヴァ―でもある。 つねにリスナー視点を大切にした語り口とユーモラスな発想をもっと多くの人に知ってもらいたい、読んでもらいたい! ということで始まったのが、連載〈パノラマ音楽奇談〉です。第5回は〈夏の極私的名盤〉として浜田省吾の『CLUB SURF & SNOWBOUND』について綴ってもらいました。 *Mikiki編集部 ★連載〈パノラマ音楽奇談〉の記事一覧はこちら 浜省に馴染みない人にこそおす

                                  【パノラマ音楽奇談】第5回 洋楽ファンにも浜田省吾を聴いてほしい。夏の極私的名盤『CLUB SURF & SNOWBOUND』のエンドレスハーモニー | Mikiki by TOWER RECORDS
                                • 現代語訳『三州奇談』その21 「像有神威」(巻之四) - はてな版  金沢と『三州奇談』

                                  現代語訳『三州奇談』その21 「像有神威」(巻之四) 堀麦水による『三州奇談』は、近世中期に成立した加越能の奇談集である。 今回はその21「像有神威」(巻之四)の現代語訳である。 [現代語訳] 河北郡英田郷に御門村がある。大同丙戌年、南山大師が石動山を越えようとした時、龍燈が古い松にかかり、如来の姿が雲の間に顕れた。これにより一寺を建て大日如来を安置した。南山大師ここには二年間滞在し、聖徳太子の尊像を彫刻し、弟子の教山に授けて京都に帰った。 のち十三世の法印圓観住職の頃、順徳院が佐渡へ巡幸した際、敦賀から乗船したが、海上に逆風が吹き、御座船が沈みそうになった。人々が神々に祈祷すると、にわかに南の松山に龍燈があらわれたので、その光の方角に船を進めると、岸に着いた。それ以後、そこを王崎という。天皇はこの山に臨幸した。 承久三年一一月十日、院主に命じて、龍松山広済寺という名にさせて二年滞在したが

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                                  • 現代語訳『三州奇談』 その13「異類守信」 - はてな版  金沢と『三州奇談』

                                    現代語訳『三州奇談』 その13「異類守信」 堀麦水の『三州奇談』は、近世中期に成立した加越能の奇談集である。今回はその13「異類守信」(巻之四)の現代語訳である。 「訳」 加賀藩の年寄・長家は、長谷部信連を始祖として続いており、連竜の武名は北国に知られ、加賀藩の家臣として三万三千石の所領をもっている。この家のことは別の書に詳しいので略する。 ただ長家には、ほかの家とは違っていることが多い。第一に鷹狩りを禁じている。これには理由があり、信連が戦場で道に迷い食料が無くなった時、野狐があらわれて道を教え、食べ物を手にできて、戦功をあげた。このため長家では今も五口の扶持で狐を飼い、係りの下僕がいる。 延享の頃、大事にしていた鶉を食い殺されたことがあり、狐の仕業に違いないと、主人が立腹し、五口の扶持をとりあげた。すると翌日年とった狐が四匹出てきて、一匹の若狐を食い殺し、これを捧げて庭にうずくまり、罪

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                                    • 日本周遊奇談|国書刊行会

                                      日本一の「妖怪博士」と呼ばれた円了博士が旅した日本各地。満州、台湾、樺太など当時見聞した「奇談」「珍談」「怪談」400あまりを集大成。現代では見ることができない各地の風習風俗や失われてしまった景色などをユーモラスに、そして学問的に語る。 井上円了 (イノウエエンリョウ) 1858年、現在の新潟県長岡市に生まれる。長岡洋学校で洋学を学び、1877年東本願寺・教師学校に入学。1878年東本願寺の国内留学生に選ばれ東京大学文学部哲学科に進み、1885年卒業。東本願寺には戻らず著述活動に入り、仏教改革などの啓蒙活動を行う。哲学者としての活動とともに妖怪研究を批判的に行い、「お化け博士」「妖怪博士」などと呼ばれた。 1887年(明治20)哲学館(現・東洋大学)を設立。哲学館に専門科を設け、高等教育機関とするための寄付を募る活動として全国巡回講演をおこなう。1919(大正8)遊説先の満州・大連で脳溢血

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                                      • 諸国珍談奇談 第七集

                                        松崎貴之 @gelcyz 政府に睨まれた衛生風紀上の問題を改良した盆踊りとはいかなるものか。大正12年7月4日付『河北新報』夕刊。兵庫県竹田村の例として「会場は…学校の講堂」「音頭歌は…村の歴史や現代人の心得べき事柄を歌ひ込んだもの」「撒水して塵埃が立たぬ様にし」(続) pic.twitter.com/qoPH0BB1So 2021-01-16 22:16:10

                                          諸国珍談奇談 第七集
                                        • 【ネタバレ無(?)】キューブリックの幽霊奇談『シャイニング』 - えいざつき ~映画ポエマーの戯言~

                                          お題「どうしても言いたい!」 ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略] スティーブン・キングのホラー小説をスタンリー・キューブリック監督が映画化。冬の間は豪雪で閉鎖されるホテルの管理人職を得た小説家志望のジャック・トランスは、妻のウェンディーと特殊能力<シャイニング>がある息子ダニーとともにホテルへやってくる。そのホテルでは、かつて精神に異常をきたした管理人が家族を惨殺するという事件が起きており、当初は何も気にしていなかったジャックも、ホテルから湧き上がってくる邪悪な意思に次第に飲みこまれていく スタンリー・キューブリック監督 誤解を受けがちだがスタンリー・キューブリック監督作は難解といわれている。だが、彼の作品歴からみても、それは娯楽と通俗のジャンルに属する。しかし、それが難解と誤解されているのは彼が無神論者だからだ。 それを高らかに宣言した『2001年宇宙の旅』からキューブリ

                                            【ネタバレ無(?)】キューブリックの幽霊奇談『シャイニング』 - えいざつき ~映画ポエマーの戯言~
                                          • 児童文学『ホビットの冒険』 - はてな版  金沢と『三州奇談』

                                            正月明けに、児童文学『ホビットの冒険』を読みました。 南アフリカ生まれでイギリスに住んだトールキンの作で、彼が子供たちに語った寝物語から生まれたものです。 人間世界の話ではなくユニークなファンタジーの世界のお話です。 おとぎの世界です。 「ひっこみじあんで、気のいいホビット小人のビルボ・バギンズは、ある日、魔法使いガンダルフと13人のドワーフ小人に誘いだされて、竜に奪われた宝をとり返しに旅立つ」 Twitterを見ていたら目についた本で、なぜか興味を惹かれました。 つぶやいた人の感想が、「子供の頃にこれを読んでいたら、人生が変わっていたかも」というもので、それを見て是非とも読もうという気になったのです。 『トム・ソーヤの冒険』、『ハックルベリー・フィンの冒険』、『十五少年漂流記』などの冒険ものが好きなのです。だから、これもということになったのです。 ここでは、主人公のビルボは勿論のこと、魔

                                              児童文学『ホビットの冒険』 - はてな版  金沢と『三州奇談』  
                                            • 〈鉄腕ダッシュ〉でおなじみ! 生物多様性ライター・川上洋一が解説する、「里山」にまつわる不都合な真実『里山奇談 めぐりゆく物語』 | カドブン

                                              文庫巻末に収録されている「解説」を特別公開! 本選びにお役立てください。 (解説:川かわ上かみ 洋よう一いち / 生物多様性ライター) 『里山奇談 めぐりゆく物語』の舞台となる「里山」という存在が、一般に知られるようになったのは、それほど古いことではない。高度経済成長期も陰りを見せた1970年代には、全国的に自然保護運動が盛んになったが、まだ「里山」とさえ呼ばれていなかったこうした環境を守ろうという声はなかった。そこは集落と耕地をめぐって小川が流れ、灌かん漑がい用の池や鎮守の森が点在し、それを取り囲むように雑木林が茂る、ごく普通の「農村」であり、生活と生産の場として捉とらえられていた。かつての文部省唱歌「故郷ふるさと」の歌詞のように、懐かしく思い出されることはあっても、日本の生き物にとって重要な存在であるとは考えられていなかったのだ。 それまで辞書にも載っていなかった「里山」という言葉が、

                                                〈鉄腕ダッシュ〉でおなじみ! 生物多様性ライター・川上洋一が解説する、「里山」にまつわる不都合な真実『里山奇談 めぐりゆく物語』 | カドブン
                                              • マタギ奇談と定本山のミステリー異界としての山を文庫化 - mojiru【もじをもじる】

                                                マタギ奇談/定本 山のミステリー 異界としての山 「ヤマケイ文庫 マタギ奇談」構成 「ヤマケイ文庫 マタギ奇談」Amazonでの購入はこちら 「ヤマケイ文庫 マタギ奇談」楽天市場での購入はこちら 「定本 山のミステリー 異界としての山」構成 「定本 山のミステリー 異界としての山」Amazonでの購入はこちら 「定本 山のミステリー 異界としての山」楽天市場での購入はこちら 身の毛もよだつホラーに合う書体(フォント)を紹介 暗黒工房による恐怖のフリーフォント紹介記事 マタギ奇談/定本 山のミステリー 異界としての山 インプレスグループで山岳・自然分野のメディア事業を手がける山と溪谷社は、2020年7月8日に工藤隆雄氏著書による「マタギ奇談」「定本 山のミステリー 異界としての山」を文庫版として発売した。 「マタギ奇談」「定本 山のミステリー 異界としての山」は、登山歴40年を超える工藤隆雄

                                                  マタギ奇談と定本山のミステリー異界としての山を文庫化 - mojiru【もじをもじる】
                                                • ゴーストストーリーズ-英国幽霊奇談-のあらすじとネタバレ感想

                                                  ゴーストストーリーズのあらすじ心理学者のフィリップ・グッドマン教授は、イギリス各地でニセ超能力者やニセ霊能者の嘘を暴いてきました。 彼は目の前の見えている者だけ真実と信じています。 ある時グッドマンは、自身が憧れていた学者キャメロン博士から連絡を受けます。 彼は長らく行方不明になっており、博士は隠れるようにトレイラーハウスで暮らしていました。彼はこれまで多くの嘘を暴いて怪奇現象や心理現象はないと言い切ってきましたが、彼自身ある3つの事件に出会ってからは自分が間違っていたと考え隠居していたのでした。そこでは彼はグッドマン教授に3つの事件を調べなおして欲しいと言います。 夜間警備員、家族関係に問題を抱える青年、妻が出産を控えた地方の名士……3人の超常現象体験者に話を聞くため、グッドマンは旅に出ます。 しかし、そこで彼が知るのは想像を絶する残酷な現実でした。 ゴーストストーリーズネタバレ感想ある

                                                    ゴーストストーリーズ-英国幽霊奇談-のあらすじとネタバレ感想
                                                  • 日本史における不思議な出来事、奇談。 : 哲学ニュースnwk

                                                    2020年11月28日12:00 日本史における不思議な出来事、奇談。 Tweet 1:本当にあった怖い名無し:2007/04/23(月) 00:23:05 ID:HpKtBk0m0 滝沢馬琴の「兎園小説」その他に載っている「うつろ舟」の話。 高千穂峰の天の逆鉾。 三世紀頃に消えた銅鐸の謎。 聖徳太子の「日本国未来記」。 南朝子孫のゆかりの寺に祀られる、「草薙剣」。 源頼朝の死の謎。 大坂「南宗寺」に伝わる徳川家康討ち死に説(首塚があるという)。 眉唾ものの伝説から、今だ謎である事まで日本史においては様々な 奇談が伝わります。 上記に挙げた例はほんの一部でまだまだ奇談はあるでしょう。 私の知識は古く、すでに解明されたこともあるでしょう。 そんな様々な出来事を列記していき、意見を出し合い、まとめていきませんか? 俺が異世界に行った話をする http://blog.livedoor.jp/nw

                                                      日本史における不思議な出来事、奇談。 : 哲学ニュースnwk
                                                    • 新奇談の犬たち 「家狗の霊妙」(『三州奇談』) その6 唐犬 - はてな版  金沢と『三州奇談』

                                                      新奇談の犬たち 「家狗の霊妙」(『三州奇談』) その6 唐犬 『三州奇談』の「家狗の霊妙」のおしまいは、唐犬と幼児の話です。 寛文(1661~72)の頃、加賀藩三代藩主、前田利常が猟をするための唐犬が逃げだし、子供がいるところに行ったので、人々は噛みつかないかと心配したのですが、ところが唐犬は尾を振り子供の脇に座ったので、一同ホッとしたという話です。 唐犬とは、近世初期に渡来した舶来犬の一種で、非常に大型で、力の強い犬であり、主として大名に飼われていました。当時いた日本の犬より、幾回りも大きい犬種で、係の犬引きがついていました。 唐犬は貴重な犬でした。享保十七年(一七三二)十二月六日、加賀藩六代藩主前田吉徳は幕府から唐犬を受けとっています。 「右は公方様御飼犬之所、とつぎ不申候。こなた様には犬御数寄之由に候。 御家来之内に懸様存候者も可有候者も可有之候間、子出生候はば可指上意 之由に而如此

                                                        新奇談の犬たち 「家狗の霊妙」(『三州奇談』) その6 唐犬 - はてな版  金沢と『三州奇談』  
                                                      • 続 お寺の掲示板 - はてな版  金沢と『三州奇談』

                                                        続 お寺の看板 「お寺の掲示板」について、もう一度書いてみます。 さきごろ、江田智昭の「お寺の掲示板」(新潮社)を参考にして、お寺の門前にある掲示板に書かれている標語のようなものについて書いてみました。 今日はその続編です。 お寺の前の掲示板には、仏の教えをかみ砕いたような、あるいは住職が考えたような言葉が書いてあります。 なかには、なるほどと感心するようなものやユーモアが感じられるものがあります。 近くのお寺の掲示板には、親鸞聖人の750回遠忌のポスターが貼ってありました。 横にこんな言葉が掲示されていました。 「今、いのちが あなたをいきている」 何回読んでも、この日本語は変だと思いました。 これについて、江田智昭さんは、こういっています。 「いのち」は誰のものでもありません。私の所有物でもありません。そう考えると、「いのち」が主語になるのもうなずけます。 なるほどと、少しわかった気分

                                                          続 お寺の掲示板 - はてな版  金沢と『三州奇談』  
                                                        • 玉川数 『里山奇談』各巻よしなに。 on Twitter: "オオスズメバチはもともと都市性じゃないのに春の女王がこれだけ大量に里へと下りてくるのなら、それは山地がまるで保水力を失っている(オオスズメバチは低い位置に設営するので水が苦手)ということじゃないかと思って調べたら、そりゃ下りても来… https://t.co/ldy4EzTwm7"

                                                          オオスズメバチはもともと都市性じゃないのに春の女王がこれだけ大量に里へと下りてくるのなら、それは山地がまるで保水力を失っている(オオスズメバチは低い位置に設営するので水が苦手)ということじゃないかと思って調べたら、そりゃ下りても来… https://t.co/ldy4EzTwm7

                                                            玉川数 『里山奇談』各巻よしなに。 on Twitter: "オオスズメバチはもともと都市性じゃないのに春の女王がこれだけ大量に里へと下りてくるのなら、それは山地がまるで保水力を失っている(オオスズメバチは低い位置に設営するので水が苦手)ということじゃないかと思って調べたら、そりゃ下りても来… https://t.co/ldy4EzTwm7"
                                                          • 漱石の『永日小品』 - はてな版  金沢と『三州奇談』

                                                            漱石の『永日小品』 夏目漱石の『永日小品』を読み返しました。 五回ほど読んだでしょうか。前回は2010.10に読んだというメモが書いてありました。 1909(明治42)年の作品で、『三四郎』と『それから』の間に執筆されたものです。 25の小品からなっており、そこにはー 身辺に題材をとった、日常を描いた随筆風小品、 ロンドン留学時代を回想したもの、 青少年期の体験を回顧した小品、 実験的な手法が多く用いられた短編小説と呼ぶべき作品、 などが、含まれています。 解説には「ロンドン留学時代を回想したものなど短編小説からエッセイまで、漱石のさまざまなアプローチの掌編を味わえる」とあります。 『猫』や『坊ちゃん』、『三四郎』に比べて、また『夢十夜』に比べても読者は少ないでしょうが、興味ある内容が、あっちへ飛び、こっちへ来るといった具合に飛び出してきます。 そのなかに「猫の墓」というのがあります。あの

                                                              漱石の『永日小品』 - はてな版  金沢と『三州奇談』  
                                                            • 現代語訳『三州奇談』 その16「非無鬼論」(巻之二) - はてな版  金沢と『三州奇談』

                                                              現代語訳『三州奇談』 その17「非無鬼論」(巻之二) 堀麦水の『三州奇談』は、近世中期に成立した加越能の奇談集である。 その現代語訳を掲載しているが、今回はその16「非無鬼論」(巻之二)である。 【訳】 近頃方々の寺社建設のための資金集めという名目で、富突きというものがはやっている。わずかの金額だが、多くの人から多くの札を集めてやっている。 錐で箱のなかを突いて、その一回だけで程度を越えた金を賞金として渡している。このため人々は家を売ってまでして、札を買いあさっている。 その抽選の日になると、一心に神仏に祈り、こぶしを握り締めて抽選を待っている。 このためか、仏閣社前の札を突く所では、箱の中に錐を突くごとに、箱の穴の間から炎が出るのがみえるという。心をしずめてみてみると、確かにそうみえる。きっと富突きの金は、人の執念がこもっている金だというものがある。 これについては、いろいろなことがいわ

                                                                現代語訳『三州奇談』 その16「非無鬼論」(巻之二) - はてな版  金沢と『三州奇談』  
                                                              • 子母澤寛「幕末奇談」 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

                                                                1967年に亡くなられた作家・子母澤寛氏は幕末に材を採った作品を多数手掛けられ、勝海舟親子を描いた「親子鷹」「勝海舟」「おとこ鷹」や新撰組の事績を丹念に収集した「新撰組始末記」「新撰組遺聞」「新撰組物語」はベストセラーになった。 特に新撰組について、子母澤氏はまだ関係者が生きておられる時分に元新聞記者の経験を生かして丹念に聞き取り調査を行いこれを元にして新撰組3部作として発表、今日の新撰組研究の先駈けと云える成果になっている。 子母澤氏は幕末維新を敗者である幕府側に立って描かれるケースが中心であり、長州山口県を故郷とする私から見ると少し見方が異なる事も多いが、丹念に脚で書かれたと云える「新撰組始末記」については立場こそ違え、半世紀も前からその努力に敬服していた。 その子母澤寛氏の文庫本随筆集「幕末奇談」を近所の図書館で借りだし読み終えた。 幕末の、政治に始まり市井の噂話までを網羅した随筆集

                                                                  子母澤寛「幕末奇談」 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録
                                                                • 現代語訳『三州奇談』 その27「蛙還呑蛇」(巻の一) - はてな版  金沢と『三州奇談』

                                                                  代語訳『三州奇談』 その27「蛙還呑蛇」(巻の一) 現代語訳『三州奇談』、今回はその27「蛙還呑蛇」(巻の一)である。 『三州奇談』には大聖寺藩の話がいくつかあるが、「蛙還呑蛇」もそうで、宝暦の大火の予兆を語っている。次の話「中代の若狐」の前段として語られている。 『三州奇談』は、一話読み切りのかたちをとっているが、ここは二話完結とすべきかもしれない。 [訳] 近年、大聖寺に火災が度重なっている。大火事の前年に福田橋尼懸所道というところに、村何何某新右衛門という頭役の屋敷前で、蛙が蛇を呑み込んだので、人々は不思議だと思っていた。 人々が行ってみると、蛇は一尺五六寸ほどの長さで、この地ではアヲナムサという名前の蛇であった。蛙はいつも見る蛙であったが、少し大きめであった。 蛙は蛇を半呑みにして争っていたが、一日一夜かかって蛙はとうとう蛇を呑み込んでしまった。三つ足のヒキガエルは蛇に打ち勝つとい

                                                                    現代語訳『三州奇談』 その27「蛙還呑蛇」(巻の一) - はてな版  金沢と『三州奇談』  
                                                                  • 美談と奇談。「英雄に祭り上げられたハチ公」と「阿部定に局部を切り取られた男」は最期に何を思ったか 1935(昭和10)年 1936(昭和11)年【宝泉薫】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

                                                                    死のかたちから見えてくる人間と社会の実相。過去百年の日本と世界を、さまざまな命の終わり方を通して浮き彫りにする。第13回は1935(昭和10)年と1936(昭和11)年。ハリウッド映画にもなった犬と世紀(性器)の猟奇事件被害者の話である。 1932年1月1日の忠犬ハチ公。 ■1935(昭和10)年 生きながら伝説と化した犬が渋谷に通った本当の理由 忠犬ハチ公(享年11) 歴史に残る死は、人間だけとは限らない。この年3月に死亡した「忠犬ハチ公」は、生前から人気者だった。死んだ飼い主の帰りを渋谷駅で待ち続けたというエピソードは、小学校の修身教科書にも紹介され、前年には銅像も建てられることに。除幕式には、ハチ自身も参加し、 「自分の銅像をきょとんとした顔を見上げていた」 という目撃談が残されている。 それゆえ、立派な葬儀も営まれたが、ハチが本当に「忠犬」だったかについては、生前から議論を生んでき

                                                                    • 久々の晴天 金沢駅を歩く - はてな版  金沢と『三州奇談』

                                                                      久々の晴天 金沢駅を歩く 11日は一日中、太陽が顔を出していました。 今年は、雪は極めて少ないのですが、その分雨が多く、陰鬱な日が続いている感じです。 こんな日は歩くに限ります。 午前中は金沢市立玉川図書館まで、往復5000歩。 予約してあった『わけあって絶滅しました』を受け取りました。 絶滅とは、その種類の生きものが、この世から1匹残らず消えること。 強い生き物も、賢い生き物もたくさんいたのですがー 「ティラノサウルス」をはじめ、名前を知らない生きものが絶滅していったわけが書かれています。 タイトルにひかれたのですが、重い問題を軽く読める本です。 午後は金沢駅周辺を歩きました。 鼓門に午後の陽が差していました。 マスク姿の人が多く、いつもの休日ほどは、混みあっていませんでした。 家から駅まではすぐなので、午後の部は約2500歩でした。 太陽のもとを歩いていると、やはり晴れ晴れとした気分に

                                                                        久々の晴天 金沢駅を歩く - はてな版  金沢と『三州奇談』  
                                                                      • ファンタジーかお笑いか。……お笑いですけど、それが何か? 第29回候補 飯沢匡「腸詰奇談」 - 直木賞のすべて 余聞と余分

                                                                        日本で最も有名な大衆文芸賞「直木賞」の非公式サイト「直木賞のすべて」を、インターネットの片隅で細々と運営しつづけていますが、直木賞に関することだけでブログをやってみたらどんな感じになるか、ちょっと興味がわいたので、やってみます。 =================================== 【歴史的重要度】… 3 【一般的無名度】… 2 【極私的推奨度】… 4 =================================== 第29回(昭和28年/1953年・上半期)候補作 飯沢匡「腸詰奇談」(『別冊文藝春秋』32号[昭和28年/1953年2月]) 問題です。『別冊文藝春秋』がこの世からなくなっても直木賞は続けていかれるでしょう。では逆に、直木賞がなくなったら、果たして『別冊文藝春秋』は一人で立っていかれるでしょうか。 正解は知りません。にしても、あの中途半端な立ち位置を保

                                                                          ファンタジーかお笑いか。……お笑いですけど、それが何か? 第29回候補 飯沢匡「腸詰奇談」 - 直木賞のすべて 余聞と余分
                                                                        • 『ダンダダン』オカルト話コンテスト【怪談奇談 体験談daダン】結果発表|少年ジャンプ+

                                                                          こういう地域だけの言い伝えをもっと知りたい! 「ガムジョ」って言いたくなりますよね。 名前の由来はなんなんだろう。

                                                                            『ダンダダン』オカルト話コンテスト【怪談奇談 体験談daダン】結果発表|少年ジャンプ+
                                                                          • #687 『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』と舞台の良さが活かされたイギリスホラー【映画】 - 小さいおばさんのゲームとホラーな日常。

                                                                            ※後半にネタバレ感想あります。 こんにちは、みくろです。 先日、映画『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』を観ました! ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談(字幕版) 元は舞台作品みたいですね。 ものすごく評判が良かったようで、待望の映画化!ということで期待して鑑賞(*^^*) ---------------------------------------- フィリップ・グッドマンは、熱心なユダヤ教徒の父に育てられた反動か、スピリチュアルな力や超常現象の類を科学的に証明し、それによってお金儲けをしている偽霊媒師らの告発を仕事にしていた。 ある日、同じく超常現象研究家であり彼の憧れでもあるチャールズ・キャメロン博士から招待の手紙が届く。 長年行方不明だった博士に会えることを喜びながら向かった先はボロボロのキャンピングカー。 病気で憔悴しきった様子のキャメロン博士はグッドマンに「どうしても真

                                                                              #687 『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』と舞台の良さが活かされたイギリスホラー【映画】 - 小さいおばさんのゲームとホラーな日常。
                                                                            • 金沢の積雪 - はてな版  金沢と『三州奇談』

                                                                              金沢の積雪 18日は北陸地方も大雪になるかもという予報が出ていました。 たしか、多いところで山沿いで60センチ、平野部では15センチといっていました。 ちょっと心配でしたが、朝外を見ると雪はうっすらと積もっているだけでした。5センチあるかないかでしょう。 この冬は、金沢市内で10センチ積もった日はありません。 山はどうだったのかわかりませんが、あるいは山雪型だったのかもー おととしは1メートル近く積もって難儀しました。去年は1回だけ20センチほど積もりましたが、それもすぐになくなったと記憶しています。 2月下旬にかかるところですが、雪はこれでおしまいということはないでしょうが、積雪量はこれからもあまりないような感じです。 去年・今年と町中は雪が少なく暖冬で、除雪の苦労がありませんでした。 スキー場は雪不足で困っていましたが、このところ山はそこそこ降ったようです。 心配なのは新型コロナウイル

                                                                                金沢の積雪 - はてな版  金沢と『三州奇談』  
                                                                              • 菊模様皿山奇談 (三遊亭 円朝)

                                                                                江戸から明治への転換期にあって、伝統的な話芸に新たな可能性を開いた落語家。本名は出淵次郎吉(いずぶちじろきち)。二代三遊亭圓生門下の音曲師、橘屋圓太郎(出淵長藏)の子として江戸湯島に生まれ、7歳の時、子圓太を名乗って見よう見まねの芸で高座にあがる。後にあらためて、父の師の圓生に入門。母と義兄の反対にあっていったんは落語を離れ、商家に奉公し、転じて歌川国芳のもとで画家の修行を積むなどしたが、後に芸界に復帰。17歳で芸名を圓朝に改め、真打ちとなる。まずは派手な衣装や道具を使い、歌舞伎の雰囲気を盛り込んだ芝居噺で人気を博すが、援助出演を乞うた師匠に準備していた演目を先にかける仕打ちを受けたのを機に、「人のする話は決してなすまじ」と心に決める。以降、自作自演の怪談噺や、取材にもとづいた実録人情噺で独自の境地を開き、海外文学作品の翻案にも取り組んだ。生まれて間もない日本語速記術によって、圓朝の噺は速

                                                                                  菊模様皿山奇談 (三遊亭 円朝)
                                                                                • 新奇談クラブ (野村 胡堂)

                                                                                  美しき町娘桜子の許に毎晩忍んで来るのは、芝居に出てくる若衆のような美しい男。廊下には獣の足跡。はたして彼は狐か獺(かわうそ)か……(秀)

                                                                                    新奇談クラブ (野村 胡堂)