東京都内で公共トラックターミナルを運営する日本自動車ターミナルが大田区平和島に建設を進めている高機能型物流施設「ダイナベース」。2018年7月に完成するこの大型物流施設の賃貸借契約が竣工約1年前に100%成約となったことが大きな話題を呼んでいる。その中で、施設の2階から5階まで、延床面積にして5万㎡超という大型契約を結んだのが医薬品卸大手の東邦ホールディングス(以下、東邦HD)。同社はなぜ、ダイナベースを選び、医薬品卸業界でも最大規模となる大型物流センターを設置することを決めたのか。そこには、東邦HDの事業戦略、とりわけ災害時でも安定供給を維持することを使命とする医薬品流通業者としての矜持と、それを支える高度な物流戦略があった。(取材・文/『カーゴニュース』編集長 西村旦)