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日本の受験勉強というのは不毛な暗記力競争で、大学の教育なんてのは実際の仕事には何の役にも立たないただの「シグナリング」だというシニカルな見方があります。そういう面も確かにあるでしょう。 しかし受験勉強や、日本の高学歴者の資質は仕事の能力と相関がある部分もあります。以下、僕がいくつかの職種別に思っていることを書きます。 1.プログラマー 僕は密かに思っているのですが、コンピュータ・プログラミングと受験勉強の才能ってかなり似ています。どちらも、かなりたくさんのことを暗記しないといけないし、また暗記している方が有利です。膨大なライブラリーをたくさん覚えていれば、効率的にコードが書けます。しかも暗記がただの暗記ではなく「ロジカルな暗記」というのも共通点です。 また、ひとつの正しい答えがあるということも共通しています。受験勉強の数学のように、そこに行く道筋は何通りもありますが、答えはひとつです。ある
前に赤木智弘さんと対談した時、「今の日本社会では、仕事の有無が経済力だけでなく社会ステイタスや生き甲斐など他の要素にリンクしている」と言われていたのを思い出して、絵にしてみた。 土台に仕事があり、その仕事のおかげで経済力が得られる。反対にいえば、仕事を失うと経済力を失う。次に、仕事と経済力があるから「社会的に一人前」と認知され、社会的地位が認められて初めて結婚できる。すると最後に、自分には生きる意義がある、人生は楽しいと思える。つまり、仕事をベースとし、人生の有意義感を頂点とするピラミッド構造が存在する。 もし本当にこういう構造だとすれば、仕事が得られないと他のなにも手に入らなくなり、「人生が詰んでいる」「生きている意味がない」みたいになる。正社員の解雇を簡単には許さないという(最高裁様がお示しの)社会規範も「仕事はすべての土台なのだから、そんな簡単に奪ってはならない」ってことかもしれない
来年(2011年4月入社)の新卒採用市場がいっそう厳しくなりそうという報道をよく見る。 これは、なかなかすばらしい事態であると思う。(注:ちきりんは“混乱 lover”である。) そもそも日本において就職状況が(新卒はもちろん中途の人たちもだが)厳しいのは、ちきりんも何度も書いているように、 ・この国において「仕事より人が多いから」なのであり、 ・「あなたの孫はインドか中国で生まれます」で書いたように、今後も日本には仕事は増えない。 なので、自己分析とか意味不明なことをしても何の役にもたたない。 経済産業省は“既得権益・強化戦略”とでも呼べそうな成長戦略を発表していたけれども、何をやろうと“日本という場所”が再度経済成長するなんてことは、もう起らないのだ。 来年は新卒の60%くらいしか就職できない可能性があるそうだが、これは本当にめでたい。しかもおそらく就職できるのは、偏差値の高い大学にい
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