安倍晋三現官房長官は授業時間をもっと増やし、低下した学力を回復させなければならないと主張する。 安倍氏が「学校間競争」のために導入しようとしているものの一つに「教育バウチャー」制度がある。保護者や生徒に学校選択権を与え、より多くの生徒を集めた学校により多くの予算を配分するという制度だ。つまり実力のある生徒を育成するためには、実力のない学校は淘汰(とうた)されることもあり得るという競争論理に基づく方式だ。 さらに安倍氏は私立学校を含め、全国的に生徒の学力調査を実施し、結果を公表することを提案している。さらに教師免許更新制度を通じ、能力のない教師を淘汰し、学校評価制度を実施して、問題のある学校に対しては強制的に教員を入れ替えたり、民営化させたりする案も提起している。 安倍氏の構想は保育園にも及ぶ。2003年7月には、保育園でも「自由保育」という名のもとに子どもたちを放任していると指摘し、
安倍晋三現官房長官は幼少期、孤独の中で育った。父親が政治家だったため、母方の祖父、岸信介の女秘書が母親役を担った。母のいない家庭に生まれた父、安倍晋太郎もまた叔父の手で育てられた。 名だたる名門一家のプリンス、安倍にとって、「家族」は光であり影だ。「憲法改正」が光を反映するものとしたら、安倍の掲げる「教育改革」はその影の部分を反映したものだ。 著書『美しい国へ』で安倍が主張する、父、母、祖父、祖母、子どもがともに仲良く暮らすことが最高の幸せだという価値観こそ、彼の教育改革の出発点だ。 安倍はかつて自民党内の「過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクトチーム」のチーム長を務めたことがある。安倍がこの時に発見したのが「同棲、離婚家庭、母子家庭、同性愛夫婦、犬や猫と一緒に暮らすことも家族」という内容の教科書だった。 安倍は「子どもたちに『正常な』家族モデルを提示するのが教育の
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