7月2日の東京都議選での大敗北以来、安倍晋三首相が目指す憲法改正に急ブレーキがかかったという報道があふれている。しかし、本当にそうなのだろうか。いったんあきらめたように見せ掛けて、虎視眈々と「死んだふり改憲」を目指しているのではないだろうか――。 ■読売に始まり、読売で終わる? 安倍氏は5月3日、読売新聞で改憲に向け「2020年に施行」を目指すと表明。その後、改憲に向けた決意を語り続けてきた。まとめると、 ---------- (1)ことし夏の間に自民党内での議論を深めて論点整理する (2)今秋の臨時国会に自民党の改憲原案を提出する (3)来年2018年の通常国会で、衆参3分の2以上の賛成で可決、発議する (4)18年中に国民投票 ---------- というスケジュールになる。この通り進んでいけば、施行は19年中に可能。5月に安倍氏自身が描いた「20年施行」より速いペースとなる。いかに安