サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
円安とは
bunshun.jp
演出責任者の相次ぐ交代など迷走を重ねた五輪開会式。今回入手した11冊にも及ぶ台本には、その過程が詳らかに記されていた。なぜ、どのようにして、開会式は“崩壊”していったのか。小誌だけが書ける全内幕――。 そのセレモニーは、新国立競技場に1台のバイクが颯爽と走ってくるシーンから幕を開けるはずだった。大友克洋氏の漫画『AKIRA』の主人公の愛車、赤いバイクだ。会場に映し出されるカウントダウンの数字。ゼロになると、中央のドームが開き、ステージに3人の女性が姿を見せる。Perfumeだ。会場には、彼女たちをプロデュースする中田ヤスタカ氏の書き下ろし楽曲が流れている。 Perfumeの出演は幻に終わった 精魂込めて作り上げた210分間のステージが、全世界の人々を虜にし、アスリートたちの背中を押していく。演出振付家・MIKIKO氏と彼女が率いてきたチームにとって、東京五輪の開会式はそんな晴れ舞台となるに
さる8月15日、30年以上勤めた任天堂を退社しました。大学を出てからずうっと任天堂で玩具作りにかかわってきたのですが、55歳を区切りに自分のアイデアをもっと自由にいかせる仕事をしようと考えたのです。 もっとも、新しい門出に、いきなり洪水のような報道が襲ってきました。 退社する前日に、『日本経済新聞』が私のことを大々的に報じたのです。 いわく「ゲームボーイを開発した功労者が退社した。鳴り物入りで宣伝した『バーチャルボーイ』失敗の責任をとったものだ」 いわく「『NINTENDO64』が予想以上に売れていないため、任天堂の利益が大幅に減っている」 二つの「事実」を並べて読むと、読者には任天堂が大変な苦境に陥り、まるで内紛でも起こっているかのように思えるでしょう。 実際には、私は「『バーチャルボーイ』失敗の責任をとって」辞めたわけではありません。 前々から、55歳になったら、独立したいと考えていま
2018年3月、愛媛県松山市を活動拠点にする農業アイドル「愛の葉Girls(えのはがーるず)」メンバーだった大本萌景(おおもと・ほのか)さん(享年16)が、自宅で首を吊り亡くなった。 「愛の葉Girls」はご当地アイドルブームが盛り上がりをみせていた2012年12月に、“歌って、踊って、耕すアイドル”としてデビュー。JAや自治体が主催するイベントなどで精力的に農業の魅力をPRする活動を続けてきたが、萌景さんの死を受けて、3月末で活動を自粛。デビュー以来、レギュラーメンバー・研修生を含めて10人以上が卒業や活動を辞退するなどして、最終的には5人編成となっていた。萌景さんの死から約2カ月。まだ心の整理がついていないという萌景さんの母親が、現在の思いを初めて語った。 ◆ ◆ ◆ ももクロが大好きで、アイドルに憧れていた 3月21日に萌景(ほのか)が亡くなってから、私たち家族の明るさ、家の光が失わ
幻の“MIKIKOチーム版”五輪開会式を完全再現!【電子版オリジナル】 もし実現していたら、どうなっていたのか。小誌が入手した写真と資料で再現してみると…… 8月8日に閉幕を迎える東京五輪。小誌はかねてより、その最大のセレモニーである開会式をめぐる混乱ぶりを報じてきた。混乱の原因は昨年5月、演出振付家・MIKIKO氏が演出責任者の座を突如奪われたこと。MIKIKO氏に代わって責任者の座に就いた電通出身のCMクリエイター・佐々木宏氏は、既に完成していたMIKIKO氏の企画案を無残に切り刻み、作り替えた。しかしその佐々木氏も今年3月、小誌に渡辺直美をブタに喩える不適切な企画案を提案したことを報じられ、辞任に追い込まれた。 小誌はMIKIKOチームが完成させた“幻の企画案”を入手し、その内容を報じてきた。昨年4月6日付で、IOCにプレゼンをするために作られたものだ。MIKIKO氏はこの企画案の完
◆◆◆ 最初のきっかけは「中学3年生の夏、止まらなかった鼻血」 ――「全身性エリテマトーデス」とはどのような病気でしょうか? 後藤邑子さん(以下、後藤) 自己免疫疾患のひとつです。本来、免疫というのは外から入ってきたウイルスなどの外敵と戦うものですが、それが自分の体の細胞を攻撃してしまう病気です。 血液だったり、臓器だったり、あるいは皮膚だったりと、どこを攻撃するのかわからないので、「全身性」といいます。原因は、まだハッキリとは突き止められていないようです。 ――病気が発覚したのはいつでしたか? 後藤 2012年に倒れて入院し、そのときに検査してわかりました。 もともと私は別の自己免疫疾患、特発性血小板減少性紫斑病(血小板に対する「自己抗体」がつくられることで、血小板が破壊され、出血の危険が高まる病気。国が指定する難病の対象)というのを長く患っていたので、その症状がひどくなったのかと思って
唯一の目撃証言は4年前 “最初の事件”は2019年7月16日午前4時、世界自然遺産・釧路湿原の北に位置する標茶町オソツベツ地区の牧場で発覚した。牧場関係者が放牧中の牛1頭の姿が見えないことに気付き、捜索したところ、森の中で無惨な姿で殺されている牛の死骸を発見したのである。その関係者が思わず声をあげると、20メートルほど離れた藪の中から1頭のクマが飛び出し、逃げていった。後々まで、これがこのヒグマに関する唯一の目撃証言となる。 写真はイメージ ©iStock.com 以来、8月5日に8頭、8月6日に4頭、8月11日に5頭……といった調子で連日牛が襲われるようになり、その被害は2ヵ月で実に28頭に及び、現場に残された体毛のDNAにより「同一犯」によるものと推測された。この頃になると、最初の事件が起きた地区の名前「オソツベツ」と、現場に残された足跡の幅が「18センチ」とされたことから、このヒグマ
9月に発足予定のデジタル庁。その舵取りを担うのが、担当大臣の平井氏だ。そうした中、4月7日に内閣官房IT総合戦略室でデジタル庁設置に関するオンライン会議が行われた。平井氏のほか、同室の向井治紀室長代理ら幹部2人が同席し、数十人の関係者がオンラインで視聴していたという。 会議の模様を収録した音声データには、以下のようなやり取りが記録されている。 平井「デジタル庁の入退室管理と、アクセスのね。それはさ、もう新しいシステムを実験的に入れてくれてもいい。松尾先生に言って一緒にやっちゃってもいいよ」 幹部「あっ」 平井「彼が抱えているベンチャー。ベンチャーでもないな、ACES(エーシーズ)。そこの顔認証、はっきり言ってNECより全然いい部分がある。だから聞いて。もうどこから撮ったっていけるし、速い。アルゴリズムがとっても優秀」 平井氏が絶賛するACES(同社のHPより) そして、この直後に朝日新聞が
安倍政権がコロナ不況への緊急経済対策として打ち出した「持続化給付金」。約2兆3000億円の予算がついたこの事業を経産省から委託された一般社団法人が、実体のない“幽霊法人”だったことが「週刊文春」の取材で分かった。社団法人の代表理事が「週刊文春」の取材に対し、「何も活動がない」と認めた。 持続化給付金事業は、昨年より収入が減った中小企業等の法人に最大200万円、フリーランスを含む個人事業者に最大100万円を上限に現金を支給する制度だが、入金が遅れるなどトラブルが相次いでいる。 担当する中小企業庁のホームページによれば、同事業を受注したのは「一般社団法人サービスデザイン推進協議会(以下、「サービス協議会」)」で、アベノマスクの予算を300億円も上回る769億円で契約している。 登記簿に記載されている所在地は、東京・築地にある9階建てのオフィスビルだ。記者が実際に訪ねてみると、確かにエントランス
愛新覚羅氏をご存知だろうか? かつて中国大陸を支配していた「清」という王朝の皇帝の一族である。 もともと、現在の北朝鮮の国境とほど近い地域(現在の撫順市と通化市の間あたり)を拠点とした満洲族(女真族)の首長・ヌルハチがご先祖だ。ヌルハチは1616年に即位し、次代のホンタイジが国号を「大清」に改め、3代目の順治帝の時代に中国本土に進出。やがて康煕帝・雍正帝・乾隆帝の3賢帝の時代に極盛期を迎えた。現在の中華人民共和国の領域も、外モンゴルと台湾を除けばほぼ清朝の範囲を継承している。 清朝は1840年のアヘン戦争を境に衰退し、1911年の辛亥革命で滅びた。ただ、最後の皇帝・溥儀はやがて日本の関東軍に利用されて傀儡国家の満洲国の皇帝として即位、戦後は収容所を経て、最後は一般市民として北京市内で没する。このあたりの話は、映画『ラストエンペラー』や、溥儀の弟の溥傑に嫁いだ日本人・浩の自伝『流転の王妃』な
森友学園をめぐる財務省の公文書改ざん事件に関連し、2018年3月7日に自ら命を絶った財務省近畿財務局管財部の上席国有財産管理官・赤木俊夫さん(享年54)が、死の直前、決裁文書の改ざんの経緯を詳細に記した「手記」を遺していたことがわかった。 大阪日日新聞記者で、森友学園問題を当初から取材し続けている相澤冬樹氏が遺族から「手記」全文、および関連する手書きのメモの提供を受けた。 「手記」と題されたA4で7枚の文書は、自殺当日まで書かれていたとみられ、「すべて、佐川理財局長の指示です」「美並近畿財務局長に報告したと承知しています」など、当時の財務省、および近畿財務局の幹部らの言動について実名で詳細に綴られている。また「財務省が国会等で真実に反する虚偽の答弁を貫いている」などと同省の対応を強く批判しており、赤木氏自身、そうした不法行為に加担させられて心身ともに苦しんだ様子もつぶさに記されている。 「
「共同提案体」は、全国旅行業協会(ANTA)、日本旅行業協会(JATA)、日本観光振興協会という3つの社団法人と、JTBなど大手旅行会社4社で構成される。加えて全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、日本旅館協会といった宿泊業の関連団体が協力団体として総計14団体が参加している。 Go To実現のため奔走した二階氏は1992年から30年近くANTAの会長をつとめている。 「ANTAは全国5500社の旅行業者を傘下に収める組織で、そこのトップである二階氏はいわば、"観光族議員"のドン。3月2日にANTAをはじめとする業界関係者が自民党の『観光立国調査会』で、観光業者の経営支援や観光需要の喚起策などを要望したのですが、これに調査会の最高顧問を務める二階氏が『政府に対して、ほとんど命令に近い形で要望したい』と応じた。ここからGo To構想が始まったのです」(自民党関係者) 存在感の薄い赤羽大臣 ©
ライオンの頭を無防備になで、ワニの口に笑顔で頭を入れる。ライオンに右手の中指を食べられてもまったく懲りる気配すらない。“動物愛”という枠を大きくはみ出した畑さんの生き方は日本中を魅了した。1980年に始まった「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」はあっという間に人気番組になり、平均視聴率は20%に迫った。 しかしTVシリーズは2001年に終了し、2000年代後半には北海道の中標津から東京のあきる野市に移転した「ムツゴロウ動物王国」も閉園。3億円とも言われる巨大な借金を抱えたが、それもあふれるバイタリティで完済し、現在は40年前に移り住んだ北海道の中標津にある大自然に囲まれたログハウスで生活している。
〈皆様のご協力ありがとうございました。今日娘は残念な姿ではありますが見つかりました〉 住宅街には1メートル近い積雪が残り、春の到来はまだ遠いと感じられる3月下旬の北海道・旭川市。わずかに解け始めた市内の公園の雪の中から、市内に住む中学2年生、廣瀬爽彩(さあや)さん(14)が、変わり果てた姿で見つかった。最愛の娘を亡くした母親は、自身のSNSで辛い胸の内を冒頭のように綴った。 ※本記事では廣瀬爽彩さんの母親の許可を得た上で、爽彩さんの実名と写真を掲載しています。この件について、母親は「爽彩が14年間、頑張って生きてきた証を1人でも多くの方に知ってほしい。爽彩は簡単に死を選んだわけではありません。名前と写真を出すことで、爽彩がイジメと懸命に闘った現実を多くの人たちに知ってほしい」との強い意向をお持ちでした。編集部も、爽彩さんが受けた卑劣なイジメの実態を可能な限り事実に忠実なかたちで伝えるべきだ
約1カ月前の6月初旬、ほぼ全社員がオンラインで視聴した「経営方針発表会」ではこんな一幕があった。玉木氏が突然、「ワクチンを接種したら5年後に死にますからね」と口走ったというのだ。社員のA氏が明かす。 「ギョッとしました。その後『5Gがコロナ感染を引き寄せる』という意味のことも言いました。まったく理解できず、不穏な予感がしました」 社内の“5Gに注意”メール 6月中旬には、玉木氏は幹部に対し「ワクチンを接種した場合は無期限の自宅待機」 「(自宅からの社用)PCへのログインは禁止」などのルールを伝えたという。 ある支店に勤務する社員の親族・B氏が語る。 「ワクチンを打てば出社を拒まれ、それでも働きたければ『モデルルーム周辺の草むしり』や『配置転換』と言われ、閑職への異動がほのめかされるそうです。表向きは『打つか打たないかは個人の判断』とも言っているようですが、実質は『打つな』に等しい。持病があ
言葉には言霊という霊的な力があって、口にした言葉は現実になると言われています。だから嘘でもポジティブな言葉を口にしろ、と数々の啓発本には書かれていますが、嘘をつくのもなんなんで言いますけど、40代に入った頃からかな? 仕事がゆる~りと減り始めました。テレビの世界に入って、一度も手を抜いたことはありません。なのに減るのです。流行り? 運? 好感度? ネットには「面白くない」「消えろ」「消えた」…… 私は独身です。旦那も、子供も、彼氏もいません。わかりやすく私を必要としてくれる人が側にいません。年齢に比例して増えてゆく休み、そりゃ不安になりますよ。長い夜、思っちゃいますよ。「私は誰にも必要とされていない」と。 ©文藝春秋 ネットには「面白くない」「消えろ」「消えた」無責任な言葉が溢れています。私は、顔も名前も出さない奴らの憂さ晴らしのためだけに生きているんだ……。28年やってても頑張り方すらわ
あと1ヶ月ほどで、「平成」が幕を閉じる。平成とは私たちにとってどのような時代だったのか、さまざまな事件・出来事から激動の30年を見つめる「NHKスペシャル」のシリーズ「平成史スクープドキュメント」。第5回は、平成を彩ったノーベル賞に焦点を当てた。 平成に入って、自然科学系ノーベル賞を受賞したのは18人(アメリカ国籍取得者含む)。その中でも世界を驚かせたのが、2002年(平成14年)にノーベル化学賞を受賞した田中耕一だ。いち民間企業のエンジニア、修士号すら持たない研究者に化学賞が贈られたのは、世界で初めてのことだった。バブル崩壊の後遺症に苦しみ、「失われた20年」と言われた時代。中年サラリーマンの快挙に、日本中が沸いた。
高畑さんが亡くなり、「お別れの会」を終えたいまも、気持ちが収まる気配がありません。徳間康快や氏家齊一郎さん、あるいは親父やお袋が死んだときも、葬儀を終えてしばらくしたら、心の整理はついたんです。ところが、今回はなかなか落ち着かない。気がつくと、すぐそこに高畑さんがいるんですよ。こんなことは生まれて初めてです。それだけ強烈な人だったということなんでしょうけど、正直なところ困っています。 お別れの会でも話しましたが、高畑さんと僕は最後の最後まで監督とプロデューサーでした。ある種の緊張関係がずっとあったんです。 鈴木敏夫(スタジオジブリ 代表取締役プロデューサー) ◆ ◆ ◆ 最初にじっくり話をしたのは、高畑さんが『じゃりン子チエ』を作っているときでした。当時の僕は『アニメージュ』の編集者。制作会社テレコムがあった高円寺の喫茶店でインタビューすることになりました。席に着くやいなや、高畑さんは先制
「そのようなことはしていない、と私は信じている。 その一言につきます」 先週号(2012年5月31日号)の週刊文春スクープを受け、映画「ヘルタースケルター」の蜷川実花監督 (39)は同映画のPRキャンペーンの会見で、こうコメントした。 先週、週刊文春が報じたのは、 女優・沢尻エリカ(26)の大麻使用の過去と、現在も疑われている継続的使用。 前回の取材では、沢尻の夫である高城剛氏(47)から回答を得られなかったため、5月下旬、出張先の中国・北京から帰国したばかりの高城氏を直撃した。 高城剛氏 ©文藝春秋 ◆◆◆ 「あの書類(通知書)は、間違いなく本物ですよ」 「文春の記事は読みました。あの書類(通知書)は、間違いなく本物ですよ。蜷川さんも事実を知っているはずなのに、なぜ隠そうとするんですかね。僕はエリカから、(蜷川監督に)早い段階で伝えられたと聞いています。 僕は、この件がスポーツ紙やテレビ
「元SMAP3人のTV出演に圧力の疑い ジャニーズ事務所を注意 公正取引委」 2019年7月17日、NHKが報じたスクープが世の中をざわつかせた。事務所から独立した芸能人が「干される」状況をめぐって、公正取引委員会が「注意」したという。これを指揮したのが、2013年から公正取引委員会の委員長を務めていた杉本和行氏だった。 どのような意図があったのか。2020年9月に公取委員長を退任した杉本氏に聞いた。(全2回の1回め/後編を読む) 2019年7月公表の“ジャニーズ事務所に対する注意処分” ――2013年3月から、7年半にわたって公正取引委員会委員長を務められました。その中で世間をざわめかせた取り組みの一つに、2019年7月に公表されたジャニーズ事務所に対する「注意処分」がありました。 杉本 ジャニーズ事務所がテレビ局に対し、退所した3人のメンバーを出演させないよう圧力をかけた場合は独占禁止
本稿を書くきっかけとなったのはある飲み会だった。 私は仕事仲間の映像プロデューサーと、在京キー局の社員である20年来の友人と3人で飲んでいた。仕事柄3人ともドキュメンタリーが好きで、最近観たドキュメンタリー番組や映画の話で盛り上がった。最初は楽しく飲んでいたのだが、不穏な空気が流れだしたのは、東海テレビが制作した「さよならテレビ」の話題になってからだった。 「あの番組はありえない」「放送したことには大きな意味がある」 キー局の社員が、「あの番組はありえない」と批判を始めた。それもかなり強い口調で、全否定と言ってもいい論調だった。彼は話しだしたら番組を思い出して「また怒りが沸いてきた」とまで言い出した。私が「あの番組はすごい作品だった。放送したことには大きな意味がある」と反論すると、火に油を注いだようで、さらに強い言葉で言い返してきた。私も腹が立ち、冷静な議論ではなく、口ゲンカのような状態に
記事は、演出家のMIKIKO氏が開会式責任者から排除されていく過程で、葬り去られてしまった開会式案などを報じています。侮辱演出案や政治家の“口利き”など不適切な運営が行われ、巨額の税金が浪費された疑いがある開会式の内情を報じることには高い公共性、公益性があります。著作権法違反や業務妨害にあたるものでないことは明らかです。 小誌に対して、極めて異例の「雑誌の発売中止、回収」を求める組織委員会の姿勢は、税金が投入されている公共性の高い組織のあり方として、異常なものと考えています。小誌は、こうした不当な要求に応じることなく、今後も取材、報道を続けていきます。 「週刊文春」編集部
司直の手に落ちた「五輪招致のキーマン」と「長銀を潰した男」——。文藝春秋10月号より、ジャーナリスト・西﨑伸彦氏による「高橋治之・治則『バブル兄弟』の虚栄」の一部を掲載します。 ◆◆◆ 「中心になってやって欲しい」 東京都が2016年五輪の招致に敗れ、再び次の2020年五輪招致に向けて正式に立候補を表明した約1年3カ月後。12年12月に、それまで下野していた自民党が再び政権に返り咲き、第2次安倍晋三内閣がスタートした。
父親は「おとなしい子だったので信じられない」 中国で逮捕された主犯の王亮(犯行時21、以下同)には、共犯の楊寧(23)の逮捕に至る情報提供の協力があったとして無期懲役の判決が下された。また楊には死刑判決が下され、05年7月に刑が執行されている。一方、日本で逮捕された魏巍(ギギ=中国読みはウェイウェイ、23)にも死刑判決が下され、19年12月に刑が執行された。 この事件を取材していた私は、03年8月に逮捕された魏が、犯行への関与を自供した直後の9月16日、中国・河南省にある魏の実家に通訳を介して電話を入れ、息子の逮捕を知らずにいた父親に事件のことを伝えている。 「まさか……。おとなしい子だったので信じられない……。息子から最後に電話を受けたのはもう何カ月も前です。ただ、日本にいる息子の友だちの母親から、うちの子が8月中旬に中国に帰ってくるかもしれないと連絡を受けていました。それなのに帰ってく
タレントDJ。世間でどれくらい通用する言葉かは分からないけど、芸人やアイドル、モデルといった芸能活動を営む傍ら、副業的にDJ活動を始めた芸能人のことを勝手にそう呼んでいる。数年前まで、俺はそのタレントDJのことが好きになれなかった。 彼らが出演するようなパーティーは、VIP ROOMがあったり高いお酒が振舞われたりするような、華やかでラグジュアリーなクラブで行われることが多い。そんな場所にゲストDJとしてブッキングされていることがほとんどだ。 しかし、実際にそのタレントDJ達が、それほどの舞台にゲストDJとして出演出来る程の腕前なのかというと、そんなことはほぼない。DJ以外で得た知名度や肩書きを抜きにしてしまったら、同じ舞台に同じ条件で立つのは不可能だと思う。ゲストDJとしてメインタイムにプレイしてるのにもかかわらず、その日に出演する横並びのDJと比べて誰よりも技術が劣ってたり、最近やっと
2017年、52年ぶりに新設が認められた学校法人加計学園、岡山理科大学の獣医学部。昨年11月16日、愛媛県今治のキャンパスで獣医学科の推薦入試が実施されたが、同学科が韓国人受験生全員の面接試験を一律0点とし、不合格にしていたことが「週刊文春」の取材で分かった。複数の職員が、証拠となる内部文書とともに明かした。 加計学園の幹部職員、武田晶さん(仮名)が怒りを滲ませる。 「A方式の推薦入試を受験した韓国人受験生8名全員が不合格となっています。A方式の推薦入試は、学科2科目と面接試験、高校での成績を反映した評点平均値、各50点、計200点満点で採点されます。驚くべきことに、韓国人受験生全員の面接試験での点数は0点。なかには面接で10点でも取れれば合格点に達する受験生もいる。これまで面接試験で0点というのはほとんど見たことがありません。公平公正を重んじなくてはいけない入試で、国籍差別が行われている
産経のハイヤーを降りて自宅に入る黒川氏 ©文藝春秋 また、5月13日にも同様に黒川氏はA記者宅に向かい、深夜までマージャンをしていた。 産経関係者の証言によれば、黒川氏は昔から、複数のメディアの記者と賭けマージャンに興じており、最近も続けていたという。その際には各社がハイヤーを用意するのが通例だった。 マージャンは密閉空間で4人が密集し、密接な距離で卓を囲む「3密」の典型で、東京都も雀荘に休業を要請している。また、少額でも賭博罪に該当する。 さらに、国家公務員倫理規程上も問題がある。人事院の見解は以下の通りだ。 「国家公務員が、会社の利益を目的とする人物(記者)から、社会通念上相当と認められる程度をこえて、接待や財産上の利益供与を受けている場合、国家公務員倫理規程に抵触するおそれがあります。そもそも賭けマージャンは刑法犯なので、そういう人物がいれば倫理法以前の問題。国家公務員法の98条(法
NTTグループは、今年1月14日、IT総合戦略室が開発を担う五輪アプリをNTTの100%子会社・NTTコミュニケーションズを中心とした5社のコンソーシアムが約73億円で受注している。そのうち、NTTコミュニケーションズの契約額は約46億円。その後、事業費が削減され、NECについては契約が解除されたものの、NTTコミュニケーションズは引き続き23億円分の受注を確保している。 NTT関係者が明かす。 「実はここ数年、NTTは平井氏との距離を縮めています」 内部資料によれば、平井氏はデジタル相就任後の昨年10月2日と12月4日、2度にわたり、NTTの澤田純社長から接待を受けていた。 場所は、港区・麻布十番にある「KNOX」。NTT幹部が総務官僚らを接待していた、同社の“迎賓館”と呼ばれる会員制レストランだ。 NTTの迎賓館「KNOX」 「KNOXでは和食かフレンチか選択でき、澤田氏は相手の希望が
メッセージは5月24日、持続化給付金事務局のSlack内でTOWの責任者から一斉送信された。その文面は〈*責任者の方以外社外秘でお願いします〉という注意書きの後、次のように言及する(以下原文ママ)。 〈今後電通がある理由で受託に乗り出さないコロナ対策支援策があります。具体的には家賃補助の給付事業です。この話は電通がやりたくない、かつ中企庁(編集部注・中小企業庁)もいろんなところに相談をして全て断られ、最終的に博報堂が受注の可能性があるものになりそうです〉 「家賃補助の給付事業」とは、売り上げが減った中小事業者へ家賃を給付する家賃支援給付金事業のこと。メッセージの送信日は同事業の公示日より前で、電通の競合他社への警戒ぶりが窺える。文面はこう続く。 〈そのため、電通傘下で本事業にかかわった会社が、この博報堂受託事業に協力をした場合、給付金、補助金のノウハウ流出ととらえ言葉を選らばないと出禁レベ
東証一部上場の大手住宅メーカー・タマホームの取締役が、社員に対して風俗店の利用を推奨し、利用後に内容を報告させていたことが「週刊文春」の取材でわかった。「週刊文春」の入手したLINEや証言によれば、玉木伸弥社長も風俗店利用推奨に関与していた疑いがある。 タマホームを巡っては、これまで事実上の“ワクチン禁止令”が出されたり、携帯の5Gがコロナを引き寄せるからと同機能オフを社員に推奨したり、といったコロナに関する不可解な状況を、「週刊文春」は過去2週にわたって報じてきた。
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『文春オンライン | 週刊文春も読めるニュースサイト』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く