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現在の世界がどうしてこのようになっているのか、マンガで読めばすんなり分かる。 世界的権威によるフランスベストセラー。 2024年4月30日発行 定価:2,420円(税込) 本書の内容 「これほど分かりやすい現代史の教科書はない。 地政学とは人間の生きる知恵と関係する学問だ」 出口治明(立命館アジア太平洋大学 学長特命補佐)さん推薦! 1945年以降の世界の動向とその理由を、分かりやすくマンガで読む。 要点をおさえた文章に加えて、よく似た歴史上の人物たちによって、直感的に分かります。 例えば表紙に描かれた人物それぞれが、何をした人か知っていますか? マンデラ/ゲバラ/トランプ/ゴルバチョフ ナセル/ド・ゴール/ガンディー アインシュタイン/サッチャー 現代史をさっくり復習したい人も、 過去の経緯を楽に知りたい人も、 読んでいるうちに世界の流れが理解できるようになります。 本書のサンプル 著者
『ナショナル ジオグラフィック日本版』はおかげさまで350号を迎えました。特別企画としてナショナル ジオグラフィック日本版サイトでは、記念すべき創刊号(1995年4月号)を電子版で無料公開。どなたでもお読みいただけます! ・当社WEBサイトの電子ビューワーでのみ公開します。 ・特製付録「世界地震地図(英文)」は掲載しておりません。 ・電子ビューワーの「検索機能」はご利用頂けません。 ・2024年4月時点で無料公開は期間を限定しておりませんが、都合により終了する場合があります。 また、350号を迎えた2024年5月号では、もうひとつの特別企画として全表紙を集めたポスター付録も。その時その時の“地球の今”を振り返ります。
マッソスポラ菌(Massospora cicadina)に感染した周期ゼミ。お腹だったところが黄色っぽい胞子で覆われている。菌はセミをゾンビ化し、求愛行動を操って、胞子の拡大を助けるような行動を取らせる。(PHOTOGRAPH BY CHIP SOMODEVILLA/GETTY IMAGES) 米国でこの春、セミが大量発生する。今年は南東部から中西部までの17州で、13年ゼミと17年ゼミの大集団の周期が221年ぶりに重なるからだ。長い地中生活のあとセミたちが地上に出てくる目的は、交尾相手を見つけ、死ぬこと。ただそれだけだが、そのセミたちを食い物にしようと待ち構えている菌がいる。セミの体を内側から食い荒らし、宿主を性行為に取り憑かれたゾンビにしてしまうマッソスポラ菌だ。(参考記事:「221年ぶりに周期ゼミの2集団が同時に大量発生、江戸時代以来」) 過去に発生した周期ゼミを観察した科学者たちは
H5N1鳥インフルエンザウイルス粒子の透過型電子顕微鏡の着色・合成画像。この高病原性RNAウイルスは、鳥の間で急速に広がるが、感染した鳥との密接な接触によって、まれにヒトにも感染する。H5N1は1996年、中国南部と香港の家畜の鳥で初めて確認された。(PHOTOGRAPH BY CDC AND NIAID/SCIENCE PHOTO LIBRARY) H5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルスが中国南部の水鳥から発見されたのは1996年だが、米国では最近、家禽から家畜のウシへの感染が確認されたことで再び懸念が高まり、汚染された食料が米国全土に出回らないか心配する声が上がっている。 鳥から畜牛への異種間感染は過去に例がなかったが、牛乳の汚染はわずか数週間のうちに広まった。米食品医薬品局(FDA)によれば、米国内で販売されている牛乳のうち、PCR検査した少なくとも20%でウイルスの断片が検
北海道の知床半島でヒグマがカラマツの人工林の地面を掘り返してセミの幼虫を食べており、掘り返しのために樹木の成長が低下していることが、高知大学などの調査で明らかになった。人の手が入った生態系で動物が新しい行動をし、これまでなかった影響を環境にもたらす事例として注目される。 ヒグマは夏に天然林で草本を食べていた(左)が、2000年以降は人工林でセミ幼虫を掘って食べ、樹木の成長に影響をもたらしている(イラスト・イスキュルの小泉絢花氏、高知大学の富田幹次助教提供) 開拓で天然林を伐採した地域で調査 高知大学農林海洋科学部の富田幹次助教(動物生態学)は北海道大学生だった2019年~20年、ヒグマの行動が樹木へ与える影響を、知床半島でも観光客が多く訪れる幌別‐岩尾別地域で調査した。 幌別‐岩尾別地域はもともと天然林が広がっていたが、明治時代以降に開拓が進み、森林が伐採された。1970年ごろから森林を取
英国ハンプシャー州の小川で釣りをするサイモン・ケインは、河川再生のパイオニア。この川は浚渫(しゅんせつ)で深くなり過ぎ、泥で濁っていたが、彼が砂利の川底を再生し、生態系が復活した。(PHOTOGRAPH BY CHARLIE HAMILTON JAMES) 英国南部には、白い石灰岩から湧き出た水を源とする「白亜の小川(チョーク・ストリーム)」が多くある。昔から釣り人や詩人に愛されてきたが、環境悪化が進み、保全する動きも出てきている。 英国イングランドを流れる小川に歩み入る。深さはせいぜい1メートルほど。膝や太ももの辺りに水の重さと冷たさを感じる。岸辺の木々が落とす木漏れ日が川底の砂利にまだら模様を描き、水は穏やかに流れていく。ここは「白亜の小川(チョーク・ストリーム)」と呼ばれる種類のせせらぎで、湧水を源とし、細かい砂や泥がほとんど流れ込まないため、水族館の水槽のように澄んでいる。水中を泳
最新の研究で、スパイクトゥースサーモン(Oncorhynchus rastrosus)の復元図が示された。以前はセイバートゥースサーモンと呼ばれていたサケの仲間だ。(ILLUSTRATION BY RAY TROLL) 1972年、体長約2.5メートルにもなる史上最大のサケを発表した古生物学者たちは、この魚は陸を歩いていたサーベルタイガー(剣歯虎)の水中版だと考えた。サケの上顎(あご)から、2本の湾曲した歯が下向きに突き出ているとされたからだ。(参考記事:「絶滅動物サーベルタイガー、驚きの暮らしが判明」) しかし今、新たな研究により、1200万〜500万年前に生きていたこのサケ(Oncorhynchus rastrosus)の象徴的な顔が覆された。2本の印象的な歯が「鼻先」から、キョンやイボイノシシのように、横向きに突き出ていたと実証されたのだ。論文は4月24日付けで「PLOS ONE」に
ムラサキダコの雌の腕と腕の間には「傘膜」と呼ばれる膜があり、広げると体が大きく見える。雌の重さは、最大で雄の4万倍もある。(PHOTOGRAPH BY STEVEN KOVACS, BLUE PLANET ARCHIVE) 変幻自在に姿を変え、道具を使い、献身的に子の世話をするタコ。その驚きの能力や知性の秘密を探る。 視点を変える 賢く適応力に優れたタコ。最近の研究が、私たちの見方を変えつつある。 丸い袋のような体に付いた8本の腕をくねらせ、墨を吐く生き物。そんなイメージのあるタコが、北欧の海の怪物クラーケンからアニメ映画『リトル・マーメイド』の魔女アースラまで、さまざまな物語に着想を与えてきたのも不思議ではない。だが本当のタコは、賢く、好奇心旺盛で、個性あふれる生き物だ。写真家のデビッド・リトシュワガーは、米ウッズホール海洋生物学研究所のロジャー・ハンロンの研究室や、イタリアのフェデリコ
何千年もの長きにわたって、先住民の人々は現在の北米各地で、自分たちの物語を岩や大地に刻みつけたり描いたりしてきた。多くの芸術作品の存在が明らかになるにつれ、先住民と非先住民の両方の専門家たちが、豊かな文化遺産を紹介しようと努めている。 古代の先住民による芸術作品に関しては、わかっていないことが非常に多い。正確にはいつ作られたのか? 作り手にとって、その作品はいったい何を意味していたのだろう? それでも私たちは、岩に彫られ、石に描かれ、泥に刻まれ、大地に築かれた作品から、多くを学び取ることができる。おそらく最も重要な点は、何万年にもわたって、米国先住民の豊かな社会が「カメの島」(多くの先住民は北米大陸をこう呼ぶことを好む)に存在してきたということだろう。
ウズベキスタンの古い要塞。世界を構成する元素として火をあがめるゾロアスター教徒が建てた、拝火神殿の痕跡が今も残されている。(PHOTOGRAPH BY MATTHIEU PALEY) 太古の中央アジアで生まれたゾロアスター教は今、信者の数を著しく減らしている。新たな価値観の下、再興を試みる人々の現状を追った。 2023年12月のある朝早く、インド西部の海に面した小都市ウドバダで、アーリア・ブームラは宿泊所の硬いベッドから起き上がった。 服を着て、歯ブラシを手にし、欠けた2本の前歯の周りを念入りに磨きながら、何カ月もかけて暗記した祈りの文句を頭の中でおさらいする。7歳のアーリアは2人きょうだいの長女。彼女はこの日、家族が信仰する世界屈指の長い歴史をもつ宗教の一つに正式に入信することになっていた。 日が昇り、熱い日差しが照りつけるなか、アーリアは家族や友人たちと未舗装の道を歩いて、高い壁で囲ま
新星爆発を起こす赤色巨星と白色矮星の連星系。かんむり座T星で間もなく起こりそうなことを描いている。このアニメーションでは、白色矮星で爆発が起こり、画面が白い光で満たされた後、放出された新星物質の球が淡いオレンジ色で示される。物質の霧が晴れた後も小さな白い点が残っており、白色矮星が爆発を生き延びたことを示している。(ILLUSTRATION BY NASA GODDARD) 北の夜空に新星が現れようとしている。数日以内に現れるかもしれないし、数カ月かかるかもしれない。天文学者たちは、その星が輝くのを80年近く待ち続けてきたが、いつ現れるのかははっきりしていない。しかし、いったんその星が現れれば、1週間は肉眼でも見えるほど明るく輝くだろう。 その後、天空のパノラマに現れたのと同じくらい早く、その星は消えていく。 この派手な出現の理由は、「かんむり座T星」の「再帰新星」という珍しい現象にある。こ
ローマ皇帝カリギュラは臣下に憎まれ、西暦41年に暗殺された。しかし、青銅に金めっきを施した西暦1世紀の像をはじめ、カリギュラをモチーフにした芸術作品には、その悪評は反映されていない。(PHOTOGRAPH BY , BRIDGEMAN IMAGE) 殺人? イエス。近親相姦(そうかん)? おそらく。残忍な政治権力の行使? 間違いない。悪名高い皇帝の歴史において、第3代ローマ皇帝のカリギュラほど嫌われ、記憶されている人物はまずいない。 しかし、カリギュラは本当に邪悪な人物だったのだろうか? 「彼はひどい皇帝でした」とカナダにあるブリティッシュ・コロンビア大学の名誉教授であるアンソニー・A・バレット氏は断言する。「ただし、ぜいたくでばかげた行動という意味であれば、彼はそれほど悪人ではありませんでした」。バレット氏は『Caligula: The Abuse of Power(カリギュラ:権力の乱
世界遺産に登録されているカンボジアのサンボー・プレイ・クック遺跡は、アンコール・ワットほどの注目は集めていないものの、クメール王朝の文化をよく伝えている。(Photograph by Anna Mazurek) 900年前に建造されたカンボジアのアンコール・ワットには、2024年はおよそ140万人が訪れる見込みだという。しかし考古学者のサラ・クラッセン氏によると、そこから北東へ110キロほど離れた場所にも、一時クメール王朝の首都だった遺跡がある。コー・ケー遺跡だ。 カンボジア最大のピラミッドを含むこの遺跡群は、2023年にユネスコの世界遺産に登録された。カンボジアには、このように歴史的価値が非常に高いものの、旅行者にはとかく見落とされがちな遺跡が数多くある。9世紀から15世紀にかけて繁栄したクメール王朝と、あまり知られていない遺跡を4カ所紹介しよう。(参考記事:「アンコール遺跡だけじゃない
PHOTOGRAPH BY ELIZA R. SCIDMORE 大きく枝を張った大木に、今を盛りと満開の桜がこぼれんばかりに咲き誇る。「日本で最も美しいと評判の桜」と、ナショナル ジオグラフィック英語版1914年7月号で紹介された、金沢・兼六園の「旭桜」だ。 写真の旭桜は1820年頃、すでに大木となっていたヤマザクラを加賀藩の家老が献上して移植した。旭桜と雁行橋(がんこうばし:手前の石橋)を望むこの眺めは、明治・大正時代には兼六園を代表する景観として広く親しまれていたが、樹勢が徐々に衰え、1937年頃にはついに枯れてしまう。だが、心配には及ばない。初代の根元から生えた「ひこばえ」が今では立派に成長し、二代目の旭桜として人々の目を楽しませている。
ベトナム、ハノイの街をスクーターで走りながら、携帯電話を使う若者たち。常につながり、反応することを求められる文化では、ストレスレベルが高まり、無謀な行動をとり、生産性が低下し、精神的な健康が損なわれる可能性がある。(PHOTOGRAPH BY MARIO WEIGT, ANZENBERGER/REDUX) 世界はペースがどんどん速くなり、高度につながり合っていて、すぐさま対応することがよしとされる。そのような「即レス文化(urgency culture)」によって、何が本当に重要で何が重要でないかの境界が曖昧になっている。 仕事では、たびたび来る土壇場の依頼、非現実的な納期や仕事量、勤務時間外の連絡に対応などが求められる。私生活では、人間関係で無理をする、取り残されることへの恐怖(FOMO)からSNSを頻繁にチェックする、立て込んでいるようなときでも電話やテキストメッセージに即応するといっ
わざわざカジノに出掛けなくても、スマートフォンさえあればギャンブルできる時代になった。米国のギャンブル事情はこの数年で様変わりし、オンラインでギャンブルを始めて続けることがどんどん容易になっている。(PHOTOGRAPH BY GEORGE ROSE /GETTY) ギャンブルは歴史を通じて定期的に大流行してきたが、最新のピークは今かもしれない。きっかけは2018年、米連邦最高裁判所が「プロ・アマスポーツ保護法(PASPA)」を覆したことだ。この連邦法が存在したことで、米国ではほとんどの州がスポーツ賭博を禁止していた。(参考記事:「中国で競馬が復活、建国以来初」) 米連邦最高裁の判決をきっかけに、一夜にして、スポーツ賭博の広告がちまたにあふれた。今や、スポーツ中継だけでなく、スポーツ以外の番組やオンラインのあらゆる場所で広告を目にする。 この判決が下されてからの5年間で米国民はスポーツに2
エジプト、アビドスの警備員が、神殿の柱に光が差し込む様子を見ている。アビドスは人里離れた渓谷にある古代エジプトの埋葬地兼礼拝所で、略奪と都市開発の脅威にさらされている。(PHOTOGRAPH BY GARGOLAS, GETTY IMAGES) イタリアにあるピサの斜塔は1173年の着工以来、地盤の変動と不安定な基礎のために傾き続けている。しかし、1993年に始まった修復計画のおかげで、このユネスコ世界遺産は矯正され、ここ数十年は(少し)真っすぐになっている。 ピサの斜塔以外にも、人が介入しなければいずれ崩壊してしまう歴史的建造物は多い。原因は時の経過による荒廃だけでなく、略奪、オーバーツーリズム、工業化、気候変動などさまざまだ。ここでは、人の手で救おうとしている価値ある建造物を5つ紹介しよう。 「ボローニャの斜塔」、イタリア イタリア、ボローニャに立つ2つの塔、アシネッリ(左)とガリセン
このほど巨大フレアが発生したマグネターがあると考えられるM82銀河。NASAの宇宙望遠鏡スピッツァー、ハッブル、チャンドラがそれぞれ異なる波長で撮影した画像を合成した擬似カラー画像。(PHOTOGRAPH BY NASA/JPL-CALTECH/STSCI/CXC/UOFA/ESA/AURA/JHU) 2023年11月15日、欧州宇宙機関(ESA)のガンマ線観測衛星インテグラルが、巨大なガンマ線バーストを捉えた。この爆発現象は、私たちの銀河系の外にある「マグネター」から発生した巨大フレアという、極めて珍しい現象によるものだとする論文が、2024年4月24日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された。 バーストの持続時間はわずか0.1秒だったが、すぐに世界中の天文学者に警報が発せられた。天文学者たちはガンマ線の発生源を突き止めようと大急ぎで観測機器を向けたが、その後の展開は彼らの予想とは違ってい
中南米に生息しているクラウドタイガーキャット。(無音の映像です)(VIDEO BY JOEL SARTORE, PHOTO ARK) ネコ科の動物のうち、ライオンやトラのことはみなよく知っている。だが、イエネコとほぼ同じ大きさで、中南米に生息するタイガーキャット(ジャガーネコ)についてはどうだろう? 実を言うと、専門家もあまりよくわかっていなかった。これまで正式にタイガーキャットとして認められていたのは、ノーザンタイガーキャット(Leopardus tigrinus)とサザンタイガーキャット(L. guttulus)の2種だけだった。ノーザンタイガーキャットはさらに、3種の亜種に分かれている。いずれも見た目は似ているが、1月29日付けの学術誌「Scientific Reports」に、さらに新種のクラウドタイガーキャット(L. pardinoides)を発見したという論文が発表された。これ
研究室で培養された大腸がん細胞の共焦点蛍光顕微鏡写真。DNAを含む核は青、細胞骨格のチューブリンは緑色に見えている。(MICROSCOPY AUSTRALIA, UNIVERSITY OF SYDNEY/SCIENCE PHOTO LIBRARY) アスピリンと大腸がん予防 アスピリンと大腸がんの予防や進行の遅延との関連を示唆する研究はいくつかある。しかし、メカニズムはまだ不明であるため、どの患者が最もアスピリンの恩恵を受けるのかは予測が難しい。 2020年4月に医学誌「Annals of Oncology」に発表された、45件の観察研究の結果を分析したレビュー論文 からは、定期的なアスピリンの使用が大腸がんの発生率の低さと関連していることがわかっている。大腸がんの発症リスクは1日あたり75~100ミリグラムの服用では10%、1日あたり325ミリグラムでは35%減っていた。 そのほかにも、
――日本人は昔からタコが大好きです……主に食べ物として。ですがタコは非常に好奇心旺盛で、番組や本でも見られるとおり、人間に対しても興味津々に近づいてきますよね。我々をサメのような捕食者として恐れないのはなぜなのでしょうか? とても良い質問ですね(笑)。タコがいかに早く「信頼すること」を学ぶかについて、私はいつも驚かされ、感動しています……。殻も牙も爪も持たないタコは、非常に脆弱な生き物です。自分の身を守るものは何もありません。それでもタコは、その極端な脆弱性を上回るほどの衝動に駆られた好奇心を見せるのです。 私は、タコのこの特性は、親の世話を受けないことから来ていると考えています。タコは卵からかえった瞬間から完全にひとりぼっちです。指導してくれるタコはいません。そして、ほとんどの種が1~2年しか生きられない、とても短命な生き物です。でも、だからこそタコは、どんな機会も学びの経験と捉えるのだ
犬の自主性を尊重し、満たされた日々を用意するには? データとファクトとサイエンスこそが、犬と暮らすあらゆる局面で最良の方法を選ぶ助けになる。 5月20日発行 予約受付中! 定価:2,420円(税込) 本書の内容 犬の「なぜ」を丁寧に解き明かし、つねに最良の方法を選択できる賢い飼い主になるための知識を提供します。 初めて犬を迎える人から、最新の情報を知りたい人まで、あらゆる飼い主に読んでもらいたい本。 [犬の幸福度チェックリスト付き] 犬が幸せを感じるのはどんなとき? 犬が自ら状況をコントロールし、問題を解決する機会を与えることが重要。 人間を信頼してもらうには子どものころから何をすべき? 犬の幸福度が上がる、正しい訓練とは? 犬が求めるのはフードの報酬? 人間とのふれあい? あなたは正しく犬のサインを読みとっている? 犬の粗相は怒りや嫌がらせではなく、病気の兆候かも? 犬は終始フルパワーで
毎日のアスピリンの服用と大腸がんの発症リスクの軽減を関連付ける新たな研究が発表された。(PHOTOGRAPH BY MARK THIESSEN) アスピリンは筋肉痛や頭痛をやわらげたり、熱を下げたりする薬としてよく知られている。また、低用量であれば血液をサラサラにして、脳卒中や心臓発作の原因となる血栓を防ぐのにも使われる。そして、2024年4月22日付けで医学誌「Cancer」に発表された新たな研究により、この薬が大腸がんの予防にも役立つことが示唆された。 大腸がんは結腸または直腸に発生するがんであり、世界保健機関(WHO)によれば、がんのタイプとしては世界で3番目に多く、がんによる死因としては2番目に多い(編注:国立がん研究センターの「がん情報サービス」によれば、日本では大腸がんは罹患数で1位、死亡数で2位)。 WHOによると、2020年には全世界で新たに190万人以上が大腸がんと診断さ
マヤの寺院から見つかった、焼かれた品々。もともとはマヤの王族とともに埋葬されていたものだと考えられる。左上から時計回りに、緑色岩の髪飾り(およびその復元図)、人の頭の形をしたペンダント、装飾が施された円盤、緑色岩の飾り板の破片。(PHOTOGRAPH COURTESY C. HALPERIN) 中米グアテマラのマヤの遺跡で、焼かれた人骨と、高価だが破壊されている装飾品の数々、そして緑色岩の石仮面が見つかった。謎めいたこれらの遺物は古代マヤ文明の都市の王族に由来するもので、1000年以上前に起きた政変を直接伝える貴重な考古学的証拠だとする論文が、4月18日付けで学術誌「Antiquity」に発表された。(参考記事:「見事なヒスイの石仮面を古代マヤの王墓で発見、「闇の時代」に光」) 奇妙な発見の舞台となったのは、当時の住民たちに「カンウィツナル」と呼ばれていた、マヤ低地の王国の中心にあったウカ
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