2011年5月30日 著作権裁判アーカイブ映画 「古くて新しくて悩ましい ―映画の著作権保護期間について」 弁護士 唐津真美(骨董通り法律事務所 for the Arts) ■格安DVDはなぜ安いのか 格安DVD、激安DVDなどと銘打って、往年の名作映画やアニメが500円程度のDVDで販売されているものがあります。コンビニの棚に並べられた500円の名作映画を見て、ちょっと複雑な気持ちになる映画ファンもいるかもしれません。(といいつつも、筆者は「トムとジェリー」(1940年-)の初期の作品をまとめ買いして、その面白さに改めて感銘を受けました。) 市場に廉価で流通しているDVDの中には違法な海賊版も交じっていますが、コンビニの棚に堂々と並べられている商品は、著作権の保護期間が満了したと理解されているものです。格安DVDと映画の保護期間の問題については、2004年に施行された改正著作権法(以下「