サッカーJリーグ1部(J1)昇格を決めたベガルタ仙台の元ゴールキーパー、前川大樹さん(30)が宮城県警の警察官に転身し、仙台中央署の国分町交番(仙台市青葉区)で奮闘している。ベガルタではレギュラーの座に就けなかったが、支えてくれた人たちへの感謝の気持ちが、新たな道へと進ませた。今は、天皇杯全日本選手権で快進撃を続けるチームの健闘を祈りながら、県民の「守護神」として全力を尽くす。 ベガルタがJ2優勝を決めた今月5日、前川さんは国分町交番で朗報を聞いた。警察官という新たなポジションに就いた今は、一人の市民としてチームの躍進を喜んだ。 前川さんは、静岡県沼津市出身。清水商高から日本フットボールリーグ(JFL)本田技研を経て、2001年、ベガルタに入団。リーグ戦の出場がないまま、02年末に戦力外通告を受けた。03年にJFLソニー仙台に移り、4年間プレー。06年末、再び戦力外となった。 苦悩を