撮影:宛超凡 * * * 宛超凡(えん ちょうはん)さんは5年にわたって東京湾にそそぐ荒川流域を撮影した。そのときの印象をユーモアを交えて、こう語る。 【宛超凡さんの作品はこちら】 「荒川の撮影で特に感じたのは、日本人はゴルフが好きだな、ということですね。ゴルフ場がいっぱいある。中国にいたとき、ゴルフは金持ちのスポーツだと思っていましたけれど、おじいちゃんやおばあちゃんがみんなゴルフをしていた。ゴルフに対するイメージが全く変わりました」 作品には河川敷の市民ゴルフ場や、そこでプレイする人々が写っている。 ■生活感がめっちゃある 2017年、「政治と写真について研究したい」と、東京藝術大学大学院に入学した宛さんが選んだ撮影テーマは荒川だった。 川を撮ることは最初から決めていた。「ストレートな写真で政治を表現するのは難しいと思っていた」こともあるが、「水は命の源だから。水をテーマとする